蓄電池を自作するDIYの方法は?安全なオフグリッドのための注意点や費用を解説
最終更新日:2025.06.23 蓄電池

電気代負担に悩んでいる方や防災について考えている方の中には、蓄電池の自作について調べている方もいるのではないでしょうか。
特に初めて自作する場合は危険な側面もあるため、おすすめできません。また、何がどのように危険なのか、どのような課題があるのか知っておくことも大切です。
そこで今回は、蓄電池や太陽光発電を自作する上で発生する課題・危険性・費用について解説します。
防災目的で蓄電池を導入しようと考えている方や電気代を削減するために蓄電池や太陽光発電を導入しようか考えている方などは、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
蓄電池自作の課題や危険性

個人で蓄電池や太陽光発電を自作することは、技術的にも難しいといえます。
また、住宅用太陽光発電と同じ規模のシステムを自作する場合、電気工事の資格も必要です。
そこでまずは、蓄電池や太陽光発電を自作する上で生じる課題、危険性をわかりやすく解説します。
なお、家庭用蓄電池の仕組みやメリット・デメリットについては、以下記事で詳しく解説しています。気になる方は、こちらもぜひ参考にしてみてください。
関連記事:蓄電池の仕組み・種類・メリットがわかる!太陽光発電との併用についても解説 | エコでんち
太陽光発電を自作する際の課題
太陽光発電の自作は、さまざまな点で課題が多いといえます。大きな理由は4つあります。
まず、住宅用太陽光発電システムのような規模を作るためには、電気工事士といった国家資格が必要です。また、誤った方法で作業を行うと、感電や火災事故といったリスクが生じます。
さらに個人で自作した太陽光発電に関しては、電力会社へ売電できません。ほかにも太陽光パネルの保証を受けるためには、メーカーから提供されている施工IDを取得しなければいけません。施工IDの取得には、メーカーで実施している研修へ参加したり試験に合格したりする必要があります。
蓄電池を自作する際の課題
蓄電池の構造やその他知識が少ない状態で自作してしまうと、感電事故を引き起こしたり火災につながったりしてしまう場合もあります。
また、家庭用蓄電池と同程度の容量は、自作で用意できません。そのため、小さな容量の蓄電池しか自作できない点も、課題のひとつです。
蓄電池をDIYで自作するための材料

蓄電池を自作するためには、バッテリーだけでなくチャージコントローラ、オフグリッドパワー切り替え機なども用意しなくてはいけません。また、発電を行いたい場合は、太陽光パネルも必要です。
続いては、蓄電池・太陽光発電を自作する際に必要な材料・機器を紹介します。
太陽光パネル(ソーラーパネル)
発電機能も搭載させたい場合は、太陽光パネル(ソーラーパネル)が必要になります。太陽光パネルは、光を吸収し、かつ光を直流の電気へ変化させられるのが特徴です。
発電量を伸ばしたい場合は、出力(W)の高い太陽光パネルを選んだり枚数を増やしたりすることが大切です。
チャージコントローラ(放充電コントローラ)
チャージコントローラ(放充電コントローラ)とは、過充電や過放電、電気の逆流を防止するための装置です。バッテリーと太陽光パネルを直接接続してしまうと、火災の危険性があります。
そのため、蓄電池・太陽光発電を自作する際は、チャージコントローラを用意する必要があります。
バッテリー(蓄電池)
蓄電池を自作するためには、バッテリー(蓄電池)本体も必要になります。太陽光パネルと連携できるバッテリーは、自動車用バッテリー(鉛蓄電池)なども代表的です。
とくにディープサイクルバッテリーは、深放電(推奨電圧を下回った状態)や繰り返しの充放電に強く、太陽光発電にも適した特性を持っています。
オフグリッドパワー切り替え機
オフグリッドパワー切り替え機は、電力供給の切り替えに関する機器です。たとえば、ある家電製品とバッテリーを接続しているとします。バッテリー残量が0になった場合、電力会社の給電へ自動で切り替わります。そのため、家電製品への電力供給を継続することが可能です。
継続的に電気を供給しなければいけない機器と接続する場合は、とくにオフグリッドパワー切り替え機の導入が必要です。
ソーラー蓄電池を自作する方法

ソーラー蓄電池(太陽光パネル+蓄電池)を自作するためには、各機器の接続方法についても把握しておく必要があります。また、制作キットを用いることで、スムーズに自作できる場合もあります。
続いては、ソーラー蓄電池の接続方法やポイント、自作費用を紹介します。
接続の手順
ソーラー蓄電池を自作する場合は、一般的に以下の手順で機器を接続していきます。
ソーラー蓄電池の接続手順
1.チャージコントローラからバッテリー、インバーター、ソーラーパネルといった順に機器を接続する
2.各機器を接続したあとは、太陽光パネルで発電を行い、チャージコントローラの電圧を測定する
自作する際は、全ての機器を接続するまで太陽光パネルを日光に向けないよう注意しましょう。
なお、メーカーや型番によって接続方法や手順は異なります。自作する際は、各機器の取扱説明書を確認することが大切です。
接続する際のポイント
各機器を接続する際は、とくに太陽光パネルの向きや角度に気を付ける必要があります。
以下に理想的な設置角度や向きを紹介します。
太陽光パネルの理想的な設置角度
●可能であれば南向きに太陽光パネルを設置する
●地面に対して30度の角度で設置する
●周辺に障害物がない場所を選ぶ
南向きに設置することが難しい場合は、東・西もしくは南西や南東方向にパネルを固定できるかどうか検討してみましょう。
また、理想的な設置角度に関しては、地域や周辺環境によっても変わる場合があります。
制作キットを使う方法もある
制作キットとは、バッテリーや配線ケーブル、チャージコントローラ、太陽光パネルなど、ソーラー蓄電池・蓄電池の自作に必要な機器や材料が揃った製品のことです。1から材料を揃える必要がないため、よりスピーディに準備や組み立てを進められます。
蓄電池や太陽光発電の制作キットは、ECサイトなどで販売されています。出力や容量などはキットによって異なるため、目的や予算に合わせて選びやすいといえます。
ただし、カスタマイズができないため、自由に組み立てたい方にとってはデメリットを感じる場合もあります。
蓄電システム自作にかかる費用
蓄電池(太陽光パネル含む)は、10万円程度の予算で自作することも可能です。また、容量を増やしたり高出力の太陽光パネルを導入したりする場合は、20~50万円程度かかることもあります。
そして、蓄電池の自作と家庭用蓄電池では、費用面を含めさまざまな点で違いがあります。
以下にそれぞれの違いを比較します。
自作の蓄電池 | 家庭用蓄電池 | |
費用 | 10~50万円程度 | 100~300万円程度 |
安全性 | 家庭用蓄電池より低い | 自作の蓄電池より高い |
蓄電容量 | 製品によるものの、3kWh未満など小規模な傾向 | 3kWh以上 |
設置に必要な時間 | 数日程度 | 1日 |
保証 | なし | あり |
家庭用蓄電池は自作の蓄電池より高いものの、製品としての安定性や安全性、その他機能面で優れています。また、容量や出力は自作の蓄電池よりも大きく、洗濯機や冷蔵庫、テレビなど複数の家電製品や機器を同時に稼働させることが可能です。
さらに自立運転モードが搭載されているため、停電時でも稼働します。
自作の蓄電システムの実用性

自作の蓄電システムは、主に費用面でメリットがあります。前段で触れたように自作の場合は、10万円程度で蓄電システムを完成させることが可能です。また、少し容量を増やしたとしても50万円前後の費用で済みます。
家庭用蓄電池の初期費用は、比較的容量の小さなタイプでも100万円以上かかります。このように費用という点では、自作にもメリットがあります。
ただし、自作の蓄電システム(太陽光パネル含む)には、実用性という点でデメリットも存在します。まずは安全性や安定性という点です。
家庭用蓄電池は、メーカー側で試験を繰り返したり品質管理を行ったりしているため、動作や機能も安定しており、安全性という点で信頼できます。一方、自作の場合は、メーカーのように品質や耐久性に関する試験を行えないため、安定性や安全性という点で課題が残ります。
また、住宅用太陽光発電システムとは異なり売電ができないため、効率的に運用できません。
蓄電池を自作する際の注意点

蓄電池を自作する際は、怪我や事故などに注意しましょう。また、国家資格が必要な作業も含まれているため、あらかじめ資格取得も必要です。
ここからは、蓄電池を自作する際に押さえておくべき注意点をわかりやすく解説します。
バッテリーの規格をチェック
蓄電システム用のバッテリーを探す際は、JIS規格に沿って製造されているかどうか確認しておく必要があります。
通常、規格に沿って設計されたバッテリーには、ヒューズが搭載されています。ヒューズは、漏電などの際に設備全体を守るため、回路を遮断する部品です。また、感電や火事などのリスクを抑える上でも重要といえます。
そして、規格に沿っていない安価なバッテリーの中には、ヒューズが搭載されていないバッテリーもあります。このようなバッテリーを購入してしまうと、漏電などの際に感電したり発火につながったりしてしまい危険です。
また、その他耐久性や安定性という点でも課題が残っている場合もあるため、JIS規格に沿ったバッテリーから選びましょう。
接続箇所の保護
蓄電池を自作する際は、感電事故のリスクを抑えなければいけません。そこで注意すべきポイントのひとつが、接続箇所の保護です。
蓄電池やチャージコントローラ、太陽光パネルなどの各接続箇所を保護しないまま稼働させてしまうと、水・ホコリなどの影響でショートしたり発火したりしてしまう場合もあります。
なお、電線の接続・保護については、経済産業省で定められている電気設備基準の内容に沿わなくてはいけません。たとえば、接続箇所には、差込形コネクタやリングスリーブなどを使用するよう求められています。また、回路の接続に使用する電線の引張強さは、20%以上減少させてはいけません。
さらに接続箇所に関しては、防火ケースや絶縁性のあるカバーなどで保護する必要もあります。ほかにもさまざまなルールがあり、蓄電池を自作していくにあたって覚えておくべき部分です。
国家資格が必要な作業範囲がある
そもそも蓄電池の自作・設置には、少なくとも第二種電気工事士の資格が必要です。そのため、資格を取得していない方は、蓄電池・ソーラー蓄電池の自作が認められていません。
電気工事士法では、無資格者による電気工事を禁止しています。つまり、蓄電池や太陽光パネルの接続などは、有資格者でなければ対応できない場合があります。
もし、第二種電気工事士を取得していない状態で蓄電池の自作や設置を行った場合は、罰金や懲役刑が科されてしまいます。
そのため、蓄電池を導入したい、太陽光パネルと蓄電池どちらも導入したいといった場合は、専門業者に依頼するのがおすすめです。また、家庭用蓄電池や住宅用太陽光発電システムといったメーカーから製造・販売されている製品の方が、安定性・安全性という点で信頼できます。
電線の経種・シースの材質
蓄電池を自作するときは、電線の太さやシースといった点についても注意が必要です。
電線の種類を適当に選んでしまった場合、発火などのトラブルを招く危険性があります。なぜなら、電線ごとに許容電流があるためです。つまり、何Aの電流まで流せるのかどうかは、電線ごとに決められています。たとえば、屋内配線で使用されている電線は、主に許容電流20Aとされています。
蓄電池を自作する場合は、あらかじめ電流を確認しておくことが大切です。具体的には、蓄電池や太陽光パネルなどと接続する家電製品の合計電流が、何Aなのか確認しておきましょう。
合計電流20Aを超える状況で、許容電流20A未満の電線を使用してしまうと発火などのトラブルが起きてしまいます。そのため、合計電流を超える許容電流の電線を選ぶ必要があります。
ブレーカーの設置
蓄電池やソーラー蓄電池を設置する場合は、蓄電池用のブレーカー(配電盤)を導入しなければいけません。配電盤は、設備の故障などから住宅設備や家電製品などを守ってくれます。
たとえば、設備側で漏電したときは、ブレーカーで検知したのち遮断してくれます。つまり、その他住宅設備などへの影響を抑えることが可能です。
そのため、ブレーカーのない状態で蓄電池と家電製品などを接続した場合、住宅設備や家電製品へ影響を与えてしまう可能性があります。
そのため、蓄電池を自作する際は、ブレーカーの追加設置が必要です。なお、ブレーカーの接続を誤ってしまうと大きなトラブルに発展する可能性があるため、家庭用蓄電池の導入や配線工事を含めて専門業者に依頼することをおすすめします。
安全なオフグリッドは専門業者へ依頼しよう
安全なオフグリッドを保った状態で蓄電池を導入したいときは、専門業者へ製品の選定・設置工事を含め依頼するのがおすすめです。蓄電池を自作した場合は、保証を受けられないほか、電力会社への売電も行えません。また、第二種電気工事士の取得が必要なため、無資格者の方は設置・接続もできません。
安定的に運用するためには、市販の家庭用蓄電池を導入しましょう。家庭用蓄電池は容量が大きく、かつ貯めた電気を電力会社へ売電できます。
蓄電池の自作を考えていたもののリスクを知ったことで悩んでいる方は、今回の記事を参考にしながらエコでんちで家庭用蓄電池を検討してみてはいかがでしょうか。
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