ソーラーカーポートの価格相場は?補助金や設置のメリット・デメリットを解説
最終更新日:2025.09.18 太陽光発電


目次
ソーラーカーポートとは

太陽光発電の導入を検討されている方の中には、「我が家の屋根は形状が複雑で設置が難しい」「日当たりが悪くて効率が上がらない」「屋根に穴を開けるのは抵抗がある」といった理由で、導入を諦めてしまった方もいらっしゃるかもしれません。
あるいは、「これから太陽光発電を設置したいけれど、どこに設置するのが最適か迷っている」という方もいるでしょう。
そんな時、ぜひ検討していただきたいのが「ソーラーカーポート」です。
ソーラーカーポートとは、太陽光発電システムが一体となった屋根を持つカーポートのこと。
駐車場というデッドスペースを有効活用し、大切な車を守りながら、同時にクリーンな電力を生み出すことができます。
屋根への設置が難しい場合でも、駐車スペースさえあれば太陽光発電を導入できるため、電気代の削減や環境貢献を実現する新たな選択肢として注目されています。
屋根部分に設置されたソーラーパネルが日中の太陽光を電気に変え、家庭で消費したり、蓄電池に貯めたり、EVの充電に活用したりすることが可能です。
これにより、電力会社からの購入量を減らし、日々の家計負担の軽減に貢献します。
また、屋根があることで、大切な車を日差しや雨から守るだけでなく、夏の暑い日には車内温度の上昇を抑える日よけ効果も期待できます。
太陽光パネルの発電量は、設置する枚数や日照条件によって異なりますが、適切なシステムを選ぶことで安定した発電を見込めます。
ソーラーカーポートの種類
ソーラーカーポートの種類は、大きく分けて3種類です。
以下に各ソーラーカーポートの特徴を紹介します。
種類 |
特徴 |
太陽光発電と一体型のソーラーカーポート | 1~4台型が主流の既製品 カーポートの屋根がパネルで構成されている 地面への照り返しを利用する「両面発電」タイプもある 基本的にパネルの取り外しはできない 限られたメーカーのパネルしか選べない |
カーポートの屋根に後付けでパネルが設置されている 後付けタイプのソーラーカーポート | カーポートの屋根が太陽光パネルを後付けできるような構造になっている 一体型に比べ雨漏りのリスクが少ない 一体型に比べて同じ大きさでもパネル積載量が少なくなる 気に入ったメーカーのパネルを設置できる ※一部例外有り |
オーダーメイドタイプのソーラーカーポート | 設置環境に合わせて高さや幅、製品などをある程度自由に設計することができる 他のタイプより費用が高く、納期も時間がかかる |
なお、太陽光発電の設置を前提としていないカーポートへ太陽光パネルを設置しようすると、耐荷重などの関係から設置不可となることがあります。
既存のカーポートへ太陽光パネルを設置したい時は、ソーラーカーポート専門の施工業者へ設置可能な状況か確認するのが大切です。
ソーラーカーポートの価格相場

続いては、ソーラーカーポートの費用や補助金について確認していきましょう。
ソーラーカーポートの設置費用相場と出力
ソーラーカーポートの費用は、カーポートのサイズや太陽光パネルの設置枚数などによって変わります。
太陽光発電一体型のソーラーカーポートを設置する場合は、駐車台数2台程度のサイズで200万円前後、3台分で270万円前後、4台分で350万円前後とされています。
一方、太陽光パネルを取り外せるタイプのソーラーカーポートは、駐車台数2台分で210万円前後、3台分で280万円前後、4台分で430万円前後と、一体型より少し高めの傾向です。
太陽光発電と一体型のソーラーカーポートや、取り外しができるタイプのソーラーカーポートを設置する場合の相場は、それぞれ下記となっています。
一体型ソーラーカーポート | パネル後付けソーラーカーポート | |
駐車場1台用 | 180万円前後 | 170万円前後 |
駐車場2台用 | 210万円前後 | 200万円前後 |
駐車場3台用 | 280万円前後 | 270万円前後 |
駐車場4台用 | 330~350万円前後 | 320~340万円前後 |
上記の価格には、カーポート本体の費用、太陽光パネル、パワーコンディショナなどの機器費用、そして専門業者による施工費用が含まれます。
当然ながら、パネルの変換効率が高いものや、カーポートのオプションを選ぶと、全体の費用は高くなる傾向にあります。
例えば、高性能な単結晶シリコンパネルは、限られた面積でより多くの発電量を確保できるため、初期費用は高めでも長期的な経済メリットを追求する方には適しています。
駐車台数1~4台分のカーポートに太陽光パネルを設置した場合は、それぞれ以下の出力を見込めます。
一体型ソーラーカーポート | パネル後付けソーラーカーポート | |
駐車場1台用 | 3kW前後 | 2kW前後 |
駐車場2台用 | 7kW前後 | 5kW前後 |
駐車場3台用 | 10kW前後 | 8kW前後 |
駐車場4台用 | 13kW前後 | 11kW前後 |
出力(kW)とは、太陽光発電の瞬間的な発電量を示した値で、1時間あたりの出力はkWhで表します。
より大きな出力のソーラーカーポートを設置したい場合や、追加工事が必要な立地の場合は、上記で示した費用相場より高い設置費用となります。
実際に依頼する時は、見積もりをよく確認し、予算の範囲内で収まるかどうか検討が必要です。
ソーラーカーポートの価格相場は条件によって異なる
ソーラーカーポートの設置費用は、単に台数だけで決まるわけではありません。
ここでは、価格相場が変動する主な要因をさらに詳しく解説します。
①既製品or特注品
ソーラーカーポートには、あらかじめ設計された既製品と、敷地の形状や希望に合わせて設計する特注品があります。
既製品の場合
一般的に設計・製造コストが抑えられているため、比較的安価で導入できます。
また、設置工事もスムーズに進む傾向があり、短期間での稼働開始が期待できます。
特に1台用~4台用の標準的なサイズであれば、既製品で十分な選択肢が見つかるでしょう。
特注品の場合
駐車スペースの形状が特殊であったり、あるいはデザイン性や特定の機能を重視する場合には、特注品が選ばれます。
敷地の広さや建物のデザインに合わせた最適な設計が可能ですが、その分、設計費や製造費が高くなり、設置費用全体が上昇します。
②性能や材質
ソーラーカーポートの価格は、使用される素材や太陽光パネルの性能によっても大きく変わります。
太陽光パネルの性能
・発電量に直結するパネルの変換効率が高いほど、初期費用は高くなる傾向にあります。
高効率パネルは、限られた屋根面積で最大の発電効果を得たい場合に有利です。
・メーカーや保証期間の長さも価格に影響します。長期保証が提供される製品は、万が一のトラブル時も安心感が得られ、ブランド価値の高さを示す要素にもなります。
カーポート本体の材質と強度
・カーポートのフレーム材質には、スチール、アルミ、木製などがあります。耐久性やデザイン性、積雪や耐風圧性能といった地域特有の気象条件への対応力が高いものほど、価格は上昇します。特に台風や積雪が多い地域では、より堅牢な構造が求められるため、その分施工費用も高くなる可能性があります。
付帯機能
・LED照明、コンセント、シャッター、デザイン性の高い屋根材など、付加価値の高い機能や意匠は、快適性や利便性を向上させますが、当然ながら価格に反映されます。
③販売店
ソーラーカーポートの設置費用は、どの販売店を選ぶかによっても大きく差が出ることがあります。
販売形態の違い
・「エコでんち」のようにネット販売に特化している企業は、大量販売による仕入れ価格の削減などができるため、競争力のある価格設定を実現しています。
・一方、訪問販売や地域密着型の販売店では、きめ細やかな対面サービスが強みですが、営業への手数料が高額なケースがあるため、その分コストが上乗せされる場合があります。
サポート体制と実績
・「エコでんち」は、年間500件超の施工実績と顧客満足度96%(自社アンケート結果)を誇ります。
環境省認定資格「うちエコ診断士」などの専門資格者が在籍し、各家庭に最適なプランを提案します。
これらの専門的なサポート体制や確かな実績は、単なる価格競争だけでなく、長期的な安心感という付加価値としてお客様に選ばれる理由となっています。
・また、大手保険会社と提携した保険補償や、最長15年の工事瑕疵保証など、充実した保証とアフターサービスも、販売店選びの重要な要素です。
ソーラーカーポートのメリット

ソーラーカーポートの特徴について把握したあとは、メリットについて見ていきましょう。
日よけなどデッドスペースの有効活用につながる
通常のカーポートの屋根は、荷物を置いたりその他用途に活用したりすることはできません。
しかし、ソーラーカーポートとして利用すれば、駐車場の屋根を「発電所」として活用することができます。
他にもソーラーカーポートは、カーポート内の日よけなどにも役立ちます。
駐車場のスペースを有効活用したい方などは、ソーラーカーポートでメリットを感じられる可能性があります。
既存の太陽光発電と合わせることで売電収入アップ
すでに屋根上などに太陽光発電を設置している場合、ソーラーカーポートを併用することで売電収入をさらに増やすことができます。
屋根上への太陽光発電の設置では、住宅の屋根形状やサイズによっては思ったよりも太陽光パネルが載せられないということがあります。
そこでソーラーカーポートを設置すれば不足分の出力を補うことができ、売電収入アップにつながります。
現在、すでに太陽光発電を設置していて発電能力や売電収入を増やしたい時は、ソーラーカーポートを検討してみるのもおすすめです。
EVの時代に自家消費・電気代削減に役立てる
これからの時代に間違いなく電気自動車は普及していきます。
そうすると、自宅で車を充電することが当たり前になっていき、比例して電気使用量も多くなるはずです。
その際に、屋根上やカーポート上に太陽光発電が設置できていれば、昼間は太陽光発電から無料で車に充電することも可能です。
セカンドカーとしてEVを活用する方などは、太陽光発電と組み合わせることで燃料費(電費)ゼロを目指すことも可能です。
蓄電池やV2Hと併用できる
ソーラーカーポートで発電量を確保し、そこで得られた電力を家庭用蓄電池に貯めることで、夜間や悪天候時でも安定して電気を使えるようになります。
昼間に発電した余剰電力を効率的に活用できるため、無駄なくエネルギーを消費し、電気代のさらなる削減が期待できます。
さらに、EV(電気自動車)を所有している場合は、V2H(Vehicle to Home)システムと併用することで、EVを「走る蓄電池」として活用できる新たな可能性が生まれます。
ソーラーカーポートで発電した電力をEVに充電し、必要に応じて家庭に給電することで、エネルギー自給自足のレベルを飛躍的に高めることが可能です。
災害時の停電時にも、EVのバッテリーから家庭へ電力を供給できるため、家族の安心と安全を守る強力な備えとなります。
▼蓄電池について詳しくはこちらもご覧ください。
家庭用蓄電池の導入費用は?メリット・デメリットや補助金情報を解説
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ソーラーカーポートのデメリット

続いては、ソーラーカーポートのデメリットについて確認していきます。
周辺環境によっては発電量が少ない可能性も
ソーラーカーポートの設置を検討する際は、周辺環境を確認しておくのが大切です。
周辺の建物や、電柱や樹木などの影を生む障害物、ソーラーカーポートの設置位置や角度など、発電されない時間帯や想定より発電できないケースを考慮する必要があります。
実績のある施工業者であれば、現地調査の際にソーラーカーポートの設置に適した環境かどうか判断してもらえます。
一定の初期費用がかかる
シンプルな構造のソーラーカーポートですが、カーポート自体と太陽光パネルの費用が掛かりますので、100万円単位で初期費用が発生します。
金融機関によっては、太陽光発電や蓄電池など専用の「ソーラーローン」を提供しているところもあります。
また、最近では住宅ローンや他ローンとまとめて「借換」という選択を選ばれる方も多いです。
売電収入と支出のバランスを計算したり、予算の範囲内で負担できるか施工業者と確認したりしながら、慎重に判断していくのが大切です。
固定資産税などが発生する場合もある
カーポートは簡易的な車庫のようなものですが、法律上は「建築物」と定義されます。
そのため設置状況によっては、固定資産税が発生する場合もあります。
具体的には、出力10kW以上のソーラーカーポートや3方向以上が壁に囲まれているカーポート、基礎が埋め込まれているといった場合は、固定資産税の対象としてみなされます。
また、建築物である以上「建築確認申請」を行わなければならないこともあります。
これが必要ないのは、下記すべてに当てはまる場合のみとされています。
・防火地域および準防火地域外である
・既存建築物がある敷地内の増築で用途上不可分の建築物である
・延べ床面積の合計が10平方メートル以内である
建築確認申請も15~20万円前後の費用が別途かかることがあるため、少しでも費用負担を抑えながら利用したい時は、施工業者と確認しながらソーラーカーポートの形状や発電量を決めるのが大切です。
まとめ
ソーラーカーポートは、カーポートの屋根に太陽光パネルが取り付けられた太陽光発電設備を指します。住宅用太陽光発電などと同じく売電したり自家消費したりできるのが、メリットの1つです。
駐車場を有効活用したい方や住宅用太陽光発電だけでは出力が足りないと感じる方は、今回の記事を参考にソーラーカーポートを検討してみてはいかがでしょうか?
ソーラーカーポートを検討する時は、家庭用蓄電池の導入も検討してみるのがおすすめです。
当サイト「エコでんち」は、多数の蓄電池からお客様に合った蓄電池の選定から提案、施工工事から保証サービスまでご提供いたします。
ソーラーカーポートだけでなく家庭用蓄電池も気になる方は、エコでんちへお問い合わせ、見積もりを検討してみてください。
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