太陽光発電の増設でメリットを得られる?仕組みや注意点について解説!
最終更新日:2024.11.20 太陽光発電
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住宅用太陽光発電を導入した方の中には、より効率的な運用方法を調べているうちに増設という用語が気になっている方もいるかと思います。太陽光発電の増設は、電気料金削減効果といった点でメリットがある一方、売電に関してはデメリットとなり得る方法です。
そこで今回は、太陽光発電の増設に関する仕組みとメリット・デメリットについてわかりやすく解説します。
太陽光発電の増設についてよくわからない方や太陽光発電の増設でメリットを得られるかどうか判断したい方などは、参考にしてみてください。
目次
太陽光発電の増設とは何?
そもそも太陽光発電の増設は、太陽光発電設備を導入したのちに太陽光パネルを追加で設置する取り組みを指しています。
太陽光パネルを追加するということは、その分発電量を増やせるので、電気料金削減効果や売電収入増加といった効果を得られる場合があります。
また、太陽光発電の過積載はパワーコンディショナの出力を超える太陽光パネルの追加を指すので、意味が異なります。そのため、パワーコンディショナの出力を超える・超えないにかかわらず太陽光パネルを追加で設置する場合は、増設と呼びます。
太陽光発電の増設を検討する場合は、過積載と混同しないよう注意しましょう。
太陽光発電の増設に関するルール
FIT制度の認定を受けている状態で太陽光発電の増設を行う場合は、固定買取価格が変更されてしまう可能性もあります。
FIT制度は太陽光発電を含む再生可能エネルギーに関する制度で、一定期間固定の単価で売電を行えるのが特徴です。また、FIT認定を受けた場合は、認定年度に適用される固定買取価格で売電できます。
固定買取価格に関しては毎年改定されているため、FIT認定年度によって買取単価も変わります。さらに、固定買取価格は年々下落しているため、後発組であればあるほど売電収入を伸ばしにくい状況です。
そして、太陽光発電の増設に関する以下のルールに触れた場合は、増設を行った年に適用されている固定買取価格で売電を行わなくてはいけません。
●出力10kW未満の状態だが、増設によって10kW以上へ変わる
●既に出力10kW以上で、増設によって出力が向上する
●出力10kW以上の状態で、出力3kW未満もしくは3%を超える範囲で増設する
出力10kW未満の住宅用太陽光発電を設置している場合、出力10kW以上にならなければ増設を行っても固定買取価格は変わりません。
そのため、主に太陽光発電事業者が影響を受けやすいルールといえます。
太陽光発電の増設に関するルールが変更
2024年、経済産業省では、太陽光発電の増設に関するルールを見直す方向で検討を進めています。
FIT制度・FIP制度の買取価格は、制度の認定を受けた年を基準として定められる仕組みです。しかし、太陽光パネルを増設・更新した場合には、パネル交換や修理、増設した年の買取価格が適用されます。
電力の買取価格は年々下落方向で推移しているため、これまで太陽光パネル増設が進みにくい状況でした。
そこで検討されている新しいルールは、増設分の太陽光パネルのみ最新の買取価格が適用されるというものになっています。売電収入の大幅な下落を抑えられるルールでもあるため、増設しやすい状況へ変わる可能性があります。
住宅の屋根に出力10kW以上の太陽光発電を設置したい方、自宅の屋根に設置している太陽光発電の出力を10kW以上分へ増設したい方などは、特に注目すべき内容です。
太陽光発電の増設によるメリット
太陽光発電における増設について把握したあとは、太陽光パネルの増設によって得られるメリットを1つずつ確認していきましょう。
電気料金削減効果アップ
太陽光パネルの増設は、電気料金削減効果を伸ばす上でメリットのある対策といえます。
2022年から電気料金は値上がりし続けていて、物価高も継続しています。そのため、節電・節約だけでは、家計負担が抑えにくい状況です増加。
太陽光発電で自家消費を行えば、電気料金を削減できるものの、発電量を急激に伸ばすことは難しいといえます。なぜなら、発電量は、性能や天候のほか、太陽光パネルの設置枚数でほとんど決まってしまうからです。
そのため、基本料金や電力量料金の値上げなどで急激に電気料金が高騰してしまうと、住宅用太陽光発電の電気料金削減効果でカバーしきれません。
そこで太陽光パネルを増設すれば、電気料金の値上げに伴う家計負担増加を抑えられますし、更に浮いた家計や発電量アップによる売電収入増加分で効率的に初期費用を回収することが可能です。
卒FIT後でも活用可能
増設した太陽光パネルは、卒FIT後も継続的に活用できます。
FIT認定を受けている場合は、太陽光パネルの増設に関して手続きや認可を受けなければいけません。ただし、太陽光パネルの増設そのものは規制されていないので、卒FIT後も自家消費や売電に活用することが可能です。
卒FIT後も太陽光発電を効率よく活用していきたい方、将来的に家族が増える想定でライフスタイルを設計している方などは、太陽光パネルの増設によってメリットを得やすい状況といえます。
ピークカット時の電力損失を差し引いても効率がいい
ピークカットが発生したとしても、太陽光パネルの増設による経済的メリットは多いといえます。
ピークカットとは、パワーコンディショナの出力を超える発電を行っている状態のことです。パワーコンディショナの出力を超える発電量については、自家消費や売電できず失われてしまいます。
ただし、ピークカットの発生時間は、1日の中で長くても2~3時間程度とされています。一方、太陽光発電で発電可能な時間は10~12時間程度で、ピークカットの時間より長い状況です。ピークカットせずに発電量を伸ばせる時間帯の方が長いので、効率よく自家所費・売電できます。
蓄電池の充電量に余裕があればさらに電気を貯められる
家庭用蓄電池の蓄電容量に余裕があれば、増設分の電気も貯められます。
家庭用蓄電池は、効率的な自家消費に役立つ住宅設備です。余剰電力を貯めるので、夜間や早朝、消費電力の多い時間帯など、発電の難しい場面でも買電量を直接削減できます。
蓄電容量に余裕がある状態で太陽光パネルを増設すれば、さらに余剰電力を有効活用でき、電気料金削減効果を伸ばすことも可能です。
そのため、売電よりも自家消費型太陽光発電を重視していて、なおかつ蓄電池の容量に余裕がある方は、太陽光パネルの増設を含めて運用方法を考えてみてはいかがでしょうか。
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太陽光発電の増設に関するデメリット
続いては、太陽光パネルの増設で注意すべきポイントやデメリットを確認していきましょう。
FIT期間中の増設には手間がかかる
FIT認定を受けている間に太陽光パネルの増設を行うには、指定の方法で手続きを進める必要があります。
改正FIT法では、FIT制度の認定を受けたあとに太陽光パネルを増設および売電するには、変更認定申請という申請手続きが必要とされています。変更認定申請は、太陽光発電の出力によって変わります。
出力50kW未満の太陽光発電なら、再生可能エネルギー電子申請システムから申請手続きを進められます。出力50kW以上の太陽光発電では、管轄の経済産業局へ必要書類を郵送で提出しなければいけません。
手続きの手間をかけたくない時は、増設を慎重に考えるのが大切です。
メーカー保証から外れる可能性
増設した太陽光パネルと先に設置した太陽光パネルのメーカーが異なる場合、メーカー保証を受けられなくなってしまう可能性もあります。
他にもパワーコンディショナの出力を超える太陽光パネルを設置すると、メーカー保証から外れてしまうケースがあります。
そのため、太陽光パネルの増設を検討する時は、施工販売業者へメーカー保証やその他保証制度の適用状況を確認した上で判断しましょう。
FIT制度の固定買取価格が下がる可能性
FIT期間中に太陽光パネルを増設する場合、固定買取価格の下落につながってしまうかもしれません。
以下3つのケースに該当すると固定買取価格が、下落方向で調整されてしまいます。
稼働後にFIT認定を受けて、なおかつ出力が10kW以上になる場合
稼働前にFIT認定を受けていて、なおかつ出力が3kW以上もしくは3%以上増加、
合計出力が20%以上減少した場合
固定買取価格は年々下落しているので、新たに認定を受けてしまうとさらに安い単価で売電せざるを得ません。太陽光発電の経済的メリットを維持するには、増設の範囲を抑える・自家消費をメインにするのが大切です。
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太陽光発電の増設を検討すべきタイミング
ここからは、太陽光発電の増設を検討すべき主なタイミングを1つずつ確認していきましょう。
消費電力が増えている状態
自宅の消費電力が増えていて、なおかつ電気料金値上げの影響を受けている場合は、太陽光パネル増設で家計負担を軽減しやすい状況です。
太陽光パネルの増設によって得られるのは、発電量の増加・電気料金削減額の向上です。
消費電力の増加や電気料金値上げといった状況では、省エネ製品の導入や節電活動のみで電気料金の負担を抑えられません。また、太陽光発電の発電量に対して、電気料金負担が急激に増加すると、既存の自家消費のみでカバーしきれません。
このように消費電力の増加や電気料金値上げの影響を抑えるには、太陽光パネルの増設で発電量を増やすのがおすすめです。
蓄電池を導入・増設する
家庭用蓄電池を新規で導入もしくは増設する場合、太陽光パネルの増設でメリットを得られる可能性があります。
新規で家庭用蓄電池を導入する場合、充電によって自家消費量や売電量が減ってしまうケースも考えられます。追加で蓄電池を導入すると、既存の発電量では短時間に満充電できない可能性もあります。
蓄電池を活用しながら効率よく自家消費・売電を行うには、発電量の増加へ向けた対策を施すのが大切です。また、増設を検討する際は、施工販売業者へ蓄電池+自家消費に必要な太陽光パネルの出力を計算してもらいましょう。
太陽光発電の増設スペースは?
住宅用太陽光発電の太陽光パネルを増設する場合は、増設分の設置スペースを確保しておく必要があります。
続いては、太陽光発電の主な設置スペースについて紹介します。
屋根の空きスペースに設置
住宅用太陽光発電の増設を検討する場合は、屋根に空きスペースがあるかどうか確認しておきましょう。
住宅用太陽光発電の設置スペースは、一般的に住宅の屋根となっています。そのため、太陽光パネルを追加設置する場合は、屋根に空きスペースがなければいけません。
標準的なサイズの太陽光パネルを設置することが難しい場合は、台形パネルや小型パネルを探してみるのもおすすめです。
たとえば、パナソニックの太陽光パネル「P70αPlus」は、寄棟屋根などに適した台形パネルで、増設にも合った形状といえます。また、「MS120α」は正方形の形状で、幅810mm、奥行780mmとコンパクトな設計です。長方形タイプのパネルを設置したのち、1m四方の空きスペースが発生している場合は、特に導入しやすい形状となっています。
屋根に設置できない場合はソーラーカーポートの選択肢も
既に屋根全体へ太陽光パネルを敷き詰めている場合は、ソーラーカーポートの設置について検討してみるのもおすすめです。
ソーラーカーポートは、カーポートの屋根部分に太陽光パネルを設置させた太陽光発電システムです。(カーポート:屋根と柱で作られた簡易的な車庫)
住宅の屋根に空きスペースがなくとも太陽光発電システムを追加できるため、出力・発電量を増やしたい時にメリットの大きな選択肢といえます。また、住宅用太陽光発電と同様に発電した電気を自家消費できるほか、売電も行うことが可能です。
ただし、ソーラーカーポートの設置時に建築確認申請が必要なケールもあるため、事前に要件を満たしているかどうかなど、施工販売業者に確認をとっておきましょう。
電気料金削減効果を伸ばす上で増設以外の方法はある?
太陽光パネルの増設以外で電気料金削減効果を伸ばすたい場合は、家庭用蓄電池との併用を検討してみましょう。
太陽光発電単体では発電した電気を自家消費したのち、余った電気を貯めておくことができません。FIT制度の認定もしくは卒FIT後に電力会社と契約を交わしていれば余剰電力を売電できるものの、系統連系(送配電網と接続している状態)してなければ損失してしまいます。
そのため、太陽光発電単体の運用では、全て自家消費することが難しいといえます。
そこで家庭用蓄電池を導入しておけば、あらかじめ搭載された機能に応じて柔軟に充放電を行うことが可能です。
たとえば、自家消費優先の機能では、太陽光発電で発電した電気をすぐに充電し、夜間に自家消費するよう動作してくれます。一方、売電重視の機能なら、充電量を抑えてもらうことで余剰電力の売電量を増やせます。
また、防災重視の機能は、常に一定量の充電量を維持しながら動作してもらえるのが特長です。
このように家庭用蓄電池を検討する際は、多種多様な機能が搭載されたタイプから比較しましょう。
まとめ
太陽光発電の増設とは、設備の設置後に太陽光パネルの追加を行う動きのことです。また、太陽光パネルを増設する場合は、家庭用蓄電池を導入して電力損失を減らすよう心がけましょう。
効率よく自家消費を行いたい方や電気料金の大幅な削減のために増設を考えている方は、今回の記事を参考にしながら増設だけでなく家庭用蓄電池の導入や追加を検討してみてはいかがでしょうか。
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