PID現象とは何?原因や蓄電池併用によるメリットについても解説
最終更新日:2024.06.10 お役立ち情報
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住宅用太陽光発電は、経年劣化や天候の影響などで発電量が低下してしまうこともあります。中でも厄介な現象は、PID現象です。太陽光パネルの出力を低下させてしまう不具合なので、PID現象に遭遇している場合は早急に対策を打つべきです。
そこで今回は、PID現象の特徴や原因、対策方法、家庭用蓄電池によるリスク対策についてわかりやすく紹介します。住宅用太陽光発電の発電効率が下がってきている方や時々発電効率が下がっていて気になる方などは、参考にしてみてください。
目次
PID現象とは何?
まずは、PID現象の意味や特徴についてわかりやすく紹介します。
出力低下に関する不具合および現象
PID現象(Potential Induced Degradation)は、太陽光パネルのある不具合を原因とした出力低下現象を指しています。
ある不具合とは、太陽光パネルのフレームへ電流が漏れてしまい電圧が下がってしまう状態のことです。つまり、太陽光パネルに関する性能劣化現象の1つで、発電量低下の原因でもあります。
高電圧かついくつかの条件が重なると、漏れ電流の発生につながります。
再生可能エネルギーの進む海外で見られていた現象ですが、2012年のFIT制度開始以降、日本でも確認されるようになりました。
発生しやすい設備は主にメガソーラーなど
PID現象の発生しやすい設備は、主にメガソーラーなどの高圧・特別高圧型太陽光発電です。メガソーラーとは、1,000kW以上の出力を持つ大規模な太陽光発電設備のことです。主に企業および小売電気事業者などが、電力の自家消費もしくは売電収入を得るために導入しています。
メガソーラーの場合は、多数の太陽光パネルが接続されています。さらに高電圧の状態が続くため、漏れ電流のリスクも上がってしまいます。
そのため、PID現象の発生しやすい設備は、主に大規模な太陽光発電なのです。
なぜPID現象が発生する?
PID現象の発生原因は、明確に解明されていません。ただし、いくつかの条件が重なったり特定の環境下で使用したりすると、発生しやすいとされています。
以下にPID現象の主な原因とされている事象を紹介します。
・高温多湿な環境
・高電圧な状態が継続
・塩分による影響を受けやすい環境
高温多湿の環境で事業用太陽光発電を運用している場合は、PID現象による性能劣化に注意する必要があります。また、結晶シリコン系太陽電池は、PID現象の起こりやすい性質を持っています。
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PID現象を抑えるには
住宅用太陽光発電はメガソーラーより電圧の低い設備なので、PID現象の起こりにくい環境といえます。
しかし、PID現象の確率が0ではありません。そのため、住宅用太陽光発電を所有している方は、PID現象の対策についても確認しておきましょう。
それでは、PID現象を抑える方法について解説していきます。
太陽光パネルの負極を接地することで対策可能
太陽光パネルの負極(―極)をアース接続しておけば、PID現象を抑えられます。
たとえば、10枚の太陽光パネルを直列接続すると、1枚目の正極と10枚目の負極間で電位差が大きくなってしまいます。また、電位差が大きくなればなるほど、太陽光パネルのフレームへの漏れ電流リスクも増えます。
そこで太陽光パネルの負極側をアース接続した場合は、電位差拡大によるプラスイオンの侵入=漏れ電流の発生を抑えることが可能です。
アース接続できない場合は絶縁型パワーコンディショナで対応
太陽光パネルのアース接続は、PID現象に対して有効な手段です。しかし、必ずしもすべての太陽光パネルにアース接続を施せるわけではありません。
非絶縁型のパワーコンディショナは、太陽光パネル側でアース接続を行ってもPID現象を抑えられません。
一方、絶縁型のパワーコンディショナは機器内からアース接続を施せるため、太陽光パネルごとに接続しなくともPID現象を抑えられます。パワーコンディショナが非絶縁型で、なおかつPID現象に対して気になる方は、絶縁型パワーコンディショナを検討してみてはいかがでしょうか。
HIT型太陽光パネルへ交換する
HIT型太陽光パネルへ交換・購入しておけば、PID現象の発生リスクを抑えられます。
PID現象の起こりやすい太陽電池は、主に結晶シリコン系です。一般的に流通している太陽光パネルは結晶シリコン系ですが、他の素材で製造された太陽光パネルも販売されてきています。
たとえば、HIT(ヘテロ接合型)は、単結晶シリコンとアモルファスシリコンを組み合わせた太陽電池で、PID現象の起こりにくい構造です。具体的には、結晶シリコン系の太陽電池に存在している絶縁層という部分が帯電することで、漏れ電流の発生につながります。
一方、HIT型太陽電池には絶縁層がありません。
HIT型太陽電池を搭載した太陽光パネルは、長州産業などで製造されています。太陽光パネルの交換を検討し始めている方は、HIT型太陽光パネルを含めて比較してみるのがおすすめです。
両面をガラスで封止されたパネル
両面をガラスで封止された両面発電パネルやフレームレスタイプの太陽光パネルなどは、PID現象の原因でもあるプラスイオンの移動を抑えられます。また、プラスイオンの移動を抑えることができれば、漏れ電流の発生リスクを避けられます。
たとえば、トリナソーラーから製造されている両面ガラスモジュールは、金属フレームのないパネルです。さらに両面がガラスなので、PID現象の抑えやすさという点も期待できます。
PID現象は家庭用蓄電池の設置状況にも影響を与えている
PID現象対策の施されていない太陽光パネルは、蓄電池と連携できない・動作保証できない可能性があります。
10年以上前に製造された太陽光パネルは、PID現象に関する対策が施されていません。このような太陽光パネルと家庭用蓄電池を接続した場合、充電・放電などの機能を使用できない可能性があります。
そのため、古い太陽光パネルを導入しているご家庭は、家庭用蓄電池を稼働できるか施工販売業者に確認してもらいましょう。
エコでんちは、100種類以上もの家庭用蓄電池からお客様のご要望や状況に合った製品をご提案いたします。また、家庭用蓄電池や住宅用太陽光発電に関する技術的な疑問にもお応えしているので、お気軽にご相談ください。
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PID現象による出力低下には家庭用蓄電池でカバー!
住宅用太陽光発電は、PID現象の発生しにくい状況です。ただし、少しでもPID現象のリスクを抑えたり効率よく電気を活用したりしたい時は、太陽光パネルの点検だけでなく家庭用蓄電池を検討してみるのがおすすめです。
家庭用蓄電池は、PID現象をはじめとした太陽光発電の出力低下時にも役立ちます。
それでは、家庭用蓄電池の選び方に関するポイントを確認していきましょう。
ライフスタイルやパネル出力に合った蓄電容量を選ぶ
家庭用蓄電池を選ぶ時は、ライフスタイルやパネル出力に合った蓄電容量を選びましょう。
1日の消費電力量に合わせて蓄電容量を選べば、夜間や発電量の少ない日でも自家消費率を高められますし、一定の電気料金削減効果を見込めます。
蓄電容量を考える時は、1日の消費電力量を確認し、家庭用蓄電池でいくらカバーすればいいのか計算しておきましょう。
また、太陽光パネルの出力から蓄電容量を考える時は、1日の発電量から自家消費分を計算し、自家消費量より少し大きな蓄電池を検討してみるのがおすすめです。
たとえば、1日の発電量10kWhに対いて4kWh程度を自家消費している場合は、6kWh程度の家庭用蓄電池を設置することで余剰分を貯めておけます。
200V対応機器を所有している場合は200V対応蓄電池を選ぶ
IHクッキングヒーターやエコキュートなどの200V機器を使用している場合は、200V機器対応の家庭用蓄電池を検討してみるのがおすすめです。
家庭内のコンセントは、100V用です。しかし、200V機器用のコンセントへ100V用の電力を供給することはできません。
そのため、家庭用蓄電池は、100V機器のみに対応した製品と100V・200V機器へ電力供給可能な製品にわかれています。平時や停電時に200V機器を使用したい時は、200V対応タイプの家庭用蓄電池を選びましょう。
エコでんちでは、200V対応の家庭用蓄電池も取り扱っています。各メーカーおよび型番の機能について知りたい方は、お電話や公式LINEなどからお気軽にご相談ください。
災害時に電気をどのように使用するか考えた上で比較検討する
家庭用蓄電池を検討する時は、停電時の稼働方法についても整理しておきましょう。
家庭用蓄電池には、特定負荷型と全負荷型にわかれています。
特定負荷型は、設置工事の際に指定の住宅設備と部屋へ配線接続します。また、停電時には、特定のコンセントや住宅設備に電力供給される仕組みです。
全負荷型は全部屋へ電力供給可能なタイプなので、あらかじめどの部屋で電気を使用するか決めおく必要がありません。
災害などで在宅避難生活を送る際、生活に必要な最低限の電力のみ使用するという方は、特定負荷型の方が使いやすいといえます。一方、避難生活中も各部屋で電気を使用したいという方は、全負荷型を検討してみるのがおすすめです。
PID現象は特に古い太陽光パネルで発生!家庭用蓄電池は種類豊富なエコでんちへ!
PID現象は、メガソーラーなどの高圧・特別高圧に相当する太陽光発電で起こりやすい性能劣化現象です。住宅用太陽光発電では、起こりにくい現象です。ただし、10年以上前に製造された太陽光パネルは、家庭用蓄電池と連携できない可能性もあります。
太陽光発電を使用していて蓄電池の設置を検討している方や太陽光発電の発電量が低い日でも一定の自家消費量を保ちたい方は、今回の記事を参考に家庭用蓄電池を比較検討してみてはいかがでしょうか。
エコでんちでは、住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池、V2Hのご提案と販売、施工、アフターフォローを行っています。環境省認定の公的資格「うちエコ診断士」と「うちエコ相談員」を取得した専門アドバイザーが、100種類以上ある蓄電池からお客様に合った製品をご提案します。
また、各設備には10年間自然災害補償と15年の工事保証が付帯されているので、災害や盗難などによる損害にも備えられます。
お電話をはじめ無料の見積りフォーム、公式LINEよりお気軽にご相談ください。
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