蓄電池は環境負荷がかかる?エコな理由やメリットについても
最終更新日:2023.08.04蓄電池
災害対策や電気料金値上げ対策として家庭用蓄電池を検討しているご家庭の中には、蓄電池の導入によって環境へ影響を与えないか気になる方もいるかと思います。家庭用蓄電池は、環境負荷のかかる側面があるものの省エネというメリットもあります。
そこで今回は、蓄電池の環境負荷とエコな理由や利用メリットについて詳しくご紹介します。電気料金の値上げや負担に悩んでいる方、家庭用蓄電池に関心があるものの環境への影響がないか気になっている方などは、参考にしてみてください。
目次
環境負荷についておさらい
そもそも環境負荷は、人々のさまざまな活動によって環境への影響度合いや影響の原因を指しています。
たとえば、化石燃料を使用している火力発電は、温室効果ガスという点で環境負荷の高い発電設備といえます。火力発電の場合は、化石燃料を燃やし、熱エネルギーで水を蒸気に変換させ、蒸気でタービンを回転および発電していく仕組みです。化石燃料は燃焼時に二酸化炭素などを発生させてしまうため、環境に影響を与えてしまいます。
このように環境負荷の高い製品は、地球環境を保つ上でデメリットがあります。
環境問題を悪化させてしまうと私たちの生活や生命にかかわるため、個人でも環境負荷を重視することが大切なのです。
蓄電池は環境負荷のある設備?
環境負荷の意味や注目すべき理由を把握したあとは、蓄電池の環境負荷について確認していきましょう。
生産工程で環境負荷がかかる
家庭用蓄電池や産業用蓄電池などを含むさまざまな蓄電池は、生産工程で環境負荷がかかることが知られています。
蓄電池の内部は、電解液に満たされています。電解液は、電子の移動=放電や充電に必要な液体です。また、蓄電池に取り付けられた正極と負極を通して電子が移動します。
負極に用いられているグラファイト(黒鉛)という素材は、高温の炉内で長時間加熱加工されています。また、加熱加工時に大量の二酸化炭素を排出しているため、環境負荷がかかっています。
さらにこれまでグラファイトの環境負荷に関する試算が、実際の数値より低く見積もられていたケースもあり、環境面で大きな問題です。グラファイトの原料は主に中国産で、中国内での黒鉛汚染も深刻です。
つまり蓄電池の環境負荷は、グラファイト加工時に高くなってしまいます。
リチウムイオン電池は他の蓄電池より環境負荷が低い
蓄電池の中でもリチウムイオン電池は、環境負荷の低い製品といえます。
蓄電池には、鉛蓄電池やニッケル水素電池、ニッカド電池、NAS電池などさまざまな種類にわかれています。特に鉛蓄電池は、原料の鉛を調達しやすい、技術的に成熟している、安価といった点から自動車用バッテリーなどに活用されています。
ただし、鉛蓄電池に使用されている鉛は、土壌に浸透してしまうと土壌汚染をきっかけとした生態系への影響につながります。
一方でリチウムイオン電池の場合は、鉛より環境負荷の低い材料が用いられているのも特長です。家庭用蓄電池にリチウムイオン電池は採用されているので、環境負荷を抑えながら運用できます。
このように家庭用蓄電池に関しては、運用時の環境負荷が低い製品なのです。
太陽光発電との組み合わせで送電ロスの低減
家庭用蓄電池は、太陽光発電との組み合わせによって二酸化炭素排出量削減効果アップ、送電ロス削減といったメリットを伸ばせます。
太陽光発電は、太陽光で電気を生み出し、家庭内で消費できるのが特徴です。また、自家消費しきれなかった電気は売電できるため、収入につながります。
ただし、売電時に送電ロスが発生してしまうため、太陽光発電由来の電力は減少してしまいます。
そこで家庭用蓄電池を導入しておけば、余った電気を貯めておくことが可能です。貯めておいた電気は発電できない夜間に自家消費できるため、電力会社からの買電量を抑えられます。
環境負荷の低い再生可能エネルギーを余すことなく活用するためには、家庭用蓄電池の導入も欠かせません。
ZEH住宅で欠かせない設備
家庭用蓄電池は、ZEH住宅で必要な設備でなおかつ脱炭素化につながります。
ZEH住宅(Net Zero Energy House)は、住宅内のエネルギー収支を実質0以下にするための住宅です。家庭内の熱エネルギーや電気などの消費量を削減したり創エネでカバーしたりしながらエネルギー支出を0にするのが、主な特徴です。
たとえば、高断熱の断熱材を取り入れたりLED照明を導入したりすることで、エネルギー消費量を削減できます。また、太陽光発電を導入した場合、省エネではカバーしきれない部分を自家消費で補います。
さらに家庭用蓄電池で貯めた電気は、太陽光発電の発電できない夜間や早朝、発電量を上回る電力使用量の発生した時間帯に活用していき、買電量を抑えることが可能です。
また、火力発電由来の電力やガスの使用量を削減できれば、環境負荷の低減や脱炭素化に一歩近づきます。
家庭用蓄電池は、これからの住宅に重要な設備の1つといえます。
蓄電池の環境負荷を低減させる取り組み
蓄電池の環境負荷は、主に生産工程で増えています。そこで考えられているのが、蓄電池の再利用という選択です。
鉛蓄電池より環境負荷の低いリチウムイオン電池は、リユースやリサイクルに関する仕組みが完成されていません。そのため、市場に出回っている製品は、基本的に新品です。
リユースとは、リチウムイオン電池をそのまま再利用もしくは改修しながら蓄電池として活用していく取り組みのことです。
一方でリサイクルは、リチウムイオン電池から再利用可能な部品を取り出し、資源として活用していく取り組みを指しています。
特にリチウムイオン電池のリサイクル技術に関しては未完成の状態なので、資源としての価値がある部品もそのまま廃棄されている場合もあります。
リチウムイオン電池でもリユースやリサイクルの仕組みが構築されれば、生産工程における二酸化炭素排出やその他環境負荷を低減できます。
家庭用蓄電池を効率よく活用するには?
家庭用蓄電池の環境負荷を抑えて無駄なく使用するには、自宅の電力使用量やライフスタイルに合った蓄電池を購入する必要があります。
ここでは、家庭用蓄電池を効率よく活用するために大切な選び方を確認していきましょう。
定格容量と実効容量を理解しておく
家庭用蓄電池を選ぶ時は、定格容量と実効容量を把握しておく必要があります。
定格容量は、蓄電池全体の容量を指しています。カタログに定格容量10kWhと記載されていれば、10kWh貯められます。
一方、実効容量とは、蓄電池に貯められた電気を実際に使用できる量のことです。定格容量に対する実効容量は、10%前後引き下げられています。たとえば、定格容量10kWhなら実効容量は、9kWh前後です。
蓄電容量を確認する時は、実効容量を中心に比較しましょう。
ライフスタイルや太陽光発電に合った蓄電容量を選ぶ
蓄電池の容量を選ぶ時は、ライフスタイルや太陽光発電を基準に考えておくのが大切です。
蓄電池の容量が大きすぎると、使いきれませんし蓄電池の劣化につながる可能性もあります。反対に蓄電容量が小さすぎると、電気代削減につながりません。
そこで蓄電容量を検討する際は、1日の電力使用量を基準にしましょう。1日の電力使用量は、1人暮らしで6kWh前後、2人暮らしなら10kWh前後、3人・4人暮らしなら13kWh前後とされています。
たとえば、1日5kWhの電力使用量なら、6kWhや7kWh程度の家庭用蓄電池を選ぶと無駄なく電気を自家消費できます。
また、太陽光発電を導入しているご家庭は、1日の発電量と自家消費している電力量と売電量を太陽光発電用のモニタから確認しましょう。売電している電気を使用するためには、売電量と同程度の蓄電容量を持つ家庭用蓄電池から検討してみるのがおすすめです。
200V対応の蓄電池が必要なのか確認
200V機器を導入しているご家庭は、200V対応型の家庭用蓄電池を検討してみる必要があります。
エコキュートやIHクッキングヒーターなど一部の住宅設備は、200V電源で稼働する仕様です。家庭用蓄電池は、100Vのみ対応可能なタイプと100Vと200Vのみ対応可能なタイプにわかれています。
そのため、200V機器の電気代も削減するには、200V対応の家庭用蓄電池から比較しましょう。
設置場所に適したサイズ感や重量なのか確認
家庭用蓄電池のサイズや重量を確認しておくのが、導入前に確認しておくべきポイントの1つです。
家庭用蓄電池は、屋内・屋外設置型にわかれています。屋内設置型は、軽いもので60kg程度、重くても160kg前後で設計されています。屋外設置型は、軽くても100kgを超えていて、重いものでは200kg超えのケースもあります。そのため、屋外設置型の蓄電池は、コンクリートの基礎工事を行い、その上に蓄電ユニットを設置していく仕組みです。
また、蓄電池は、メーカーや容量によってサイズも異なります。DMM.make smartは、最大15kWhの大容量ながら奥行き150㎜の薄型かつ幅670㎜のコンパクト設計です。また、4.9kWhのニチコン トライブリッド蓄電システムは、幅540㎜、縦418㎜とさらにコンパクトな仕様です。さらに屋内設置可能なので、屋外に設置できないご家庭にも使いやすい設備といえます。
自宅の庭や駐車場に設置スペースがない場合は、小型かつ屋内に設置可能な蓄電池を比較するのが大切です。一方、設置場所に余裕がある時は、室外設置型も含めて検討することも可能です。
蓄電池は運用時の環境負荷が低い!次世代住宅にも欠かせないのでおすすめ!
蓄電池は、主に生産工程における環境負荷が課題といえます。ただし、運用時の環境負荷は低く、脱炭素および電気の効率的な活用という点でもメリットの多い住宅設備です。
省エネを意識した生活を送りたい方や電気代や環境への負担削減を行いたい方は、今回の記事を参考にしながら蓄電池を比較検討してみてはいかがでしょうか?
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