蓄電池のグリーンモードとは?経済モードとの違いやおすすめの時間設定を解説
最終更新日:2025.08.19 蓄電池

太陽光発電の電気を有効活用し、環境にも家計にも貢献できる家庭用蓄電池。
その効果を最大限に引き出す鍵が運転モードの設定です。
特に「グリーンモード」と「経済モード」は代表的なモードですが、「どちらが自分の家に合っているの?」「設定方法がよくわからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、蓄電池のグリーンモードの基本から、経済モードとの違い、ライフスタイルに合わせた最適な設定方法まで、専門家が分かりやすく解説いたします。
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目次
蓄電池のグリーンモード・経済モードとは?

家庭用蓄電池には、電気をどのように充放電するかを設定する運転モードがあります。
中でも代表的なのが「グリーンモード(環境優先モード)」と「経済モード(経済性優先モード)」です。
グリーンモードは、太陽光発電で作った電気を最大限、家庭で消費(自家消費)することを目的としたモードです。
日中に発電した電気はまず家庭で使い、余った分を蓄電池に充電します。
そして、発電量が少ない夜間や天気が悪い日には、蓄電池に貯めた電気を使います。
これにより、電力会社から買う電気の量を最小限に抑え、環境負荷の低減に貢献します。
一方、経済モードは、売電を行い、夜間電力などを活用するモードです。
電力会社の料金プランで電力が安くなる深夜に電気を買い、蓄電池に充電します。
そして、電気代が高い日中の時間帯にその電気を使うことで、電気代の差額分だけお得になる仕組みです。
グリーンモードと経済モードの違い
グリーンモード(環境モード)と経済モード、それぞれの目的や電気の使い方の違いをまとめると、以下のようになります。
比較項目 | グリーンモード(環境モード) | 経済モード |
主な目的 | 環境負荷の低減、電力の自給自足 | 売電の確保と電気代の節約 |
電気の使い方 | 太陽光発電の電気を優先的に自家消費・充電 | 安い深夜電力を充電し、日中に使用 |
売電量 | 蓄電池充電後、さらに余った電気を充電するため、売電量は少なくなる傾向 | 太陽光で発電した電気は売電に回しやすいため、売電量は多くなる傾向 |
おすすめの人 | ・環境貢献に関心が高い方 ・卒FITを迎えた方 ・日中も在宅で電気をよく使う方 | ・とにかく電気代を安くしたい方 ・日中は不在がちな共働き世帯など ・FIT期間中で売電価格が高い方 |
どちらのモードが最適かは、ご家庭のライフスタイルや、太陽光発電のFIT(固定価格買取制度)期間が終了しているかどうかによって大きく異なります。
蓄電池のグリーンモード・経済的モードのメリットとデメリット

それぞれのモードのメリット・デメリットを理解し、ご自身の家庭に合った選択をすることが重要です。
【各モードのメリット・デメリット】
モード | メリット | デメリット |
グリーンモード | ・太陽光発電の電気を無駄なく使える ・電力会社から買う電気を減らせる ・環境負荷の低減に貢献できる ・災害による停電にも強い | ・売電収入が減る可能性がある |
経済モード | ・深夜の安い電力を活用し電気代を節約できる ・売電収入を確保しやすい | ・太陽光発電の電気を自家消費する割合が減る ・環境への貢献度はグリーンモードより低い |
グリーンモードの最大のメリットは、電力の自給自足率を高め、環境に貢献できる点です。
特にFIT期間が終了(卒FIT)すると売電価格が大幅に下がるため、売電するよりも自家消費した方が経済的にもお得になります。
また、常に太陽光の電気を蓄えているため、急な停電が起きても安心です。
一方で、電力会社の時間帯別プランを契約していても、深夜電力の恩恵を受けにくい点がデメリットと言えるでしょう。
経済モードのメリットは、なんといっても電気代の節約効果です。
深夜と日中の電力価格差が大きいプランほど、その効果は高まります。
FIT期間中で売電価格が高い場合は、日中に発電した電気を売電に回し、家庭では安い深夜電力を利用する、という使い分けで経済的メリットを最大化できます。
デメリットは、せっかく発電した電気を使わずに、電力会社から電気を買い続けることになってしまう点です。
蓄電池のグリーンモードやその他運転モードのおすすめ設定

蓄電池の運転モードは、ご家庭の状況によって最適な設定が異なります。
ここでは代表的な3つのケースに分けて、おすすめの設定をご紹介します。
ケース1:日中も家族が在宅していることが多いご家庭
この場合は、日中の電気使用量が多いためグリーンモードがおすすめです。
太陽光で発電した電気をその場で消費し、余った分を蓄電池に貯めることで、昼間の電気を買わず、日が暮れてからは蓄電池に貯めた電気を活用できます。
特に小さなお子様や高齢の方がいるご家庭、在宅ワーク中心の方には最適なモードです。
ケース2:共働きなどで日中はほとんど家にいないご家庭
日中の電気使用量が少ないこのケースでは、経済モードが効率的です。
昼間に発電した電気は売電に回して収入を得て(※FIT期間中の場合)、ご家族が帰宅して電気を多く使う夜間は、深夜に貯めた割安な電気でまかないます。
これにより、売電収入と電気代削減の両方のメリットを享受できます。
ケース3:太陽光発電のFIT期間が終了(卒FIT)したご家庭
卒FIT後は売電価格が大幅に下落するため、売電するメリットがほとんどなくなります。
そのため、発電した電気は売るよりも自家消費する方が断然お得です。
この場合は、迷わずグリーンモードに設定し、電力の自給自足を目指すのが最も賢い選択と言えるでしょう。
蓄電池のグリーンモードを使用する際の時間設定のポイント

グリーンモードの効果を最大化するためには、時間設定が重要なポイントになります。
電力会社の料金プランを確認する
まず、契約中の電気料金プランを確認しましょう。
時間帯によって料金が変動するプランの場合、どの時間帯が安く、どの時間帯が高いのかを正確に把握することが基本です。
蓄電池の充放電時間を、この料金プランに合わせて設定することで、無駄な電力購入を防ぎます。
家庭の電気使用パターンを把握する
次に、ご家庭で「いつ・どのくらい」電気を使っているかを把握します。
電力会社各社の使用電力の見える化サービスなどを活用し、時間帯ごとの電力使用量をチェックしてみましょう。
多くの家庭では、18時から23時ごろの夕食準備から就寝までの時間帯に、電力の使用量が特に高くなる傾向があります。
ピーク時間に合わせて放電を設定する
上記の電力使用パターンに基づき、電力消費のピーク時間帯に蓄電池から放電するように設定します。
これにより、電力料金が最も高い時間帯に電力会社から電気を買うのを避けることができます。
多くの蓄電池では、こうしたピークカット(またはピークシフト)を自動で行う機能が搭載されています。
最適な設定が分からない場合は、専門業者に相談してみるのが確実です。
クリーンモードの夜間充電あり・なしの設定の違い
メーカーによってはグリーンモードを「クリーンモード」と呼ぶこともあります。
このモードには、さらに「夜間充電あり・夜間充電なし」という詳細設定ができる場合があります。
夜間充電あり
この設定は、日中に太陽光発電で得られる余剰電力を充電し、尚且つ予め設定した時間邸でも充電を行うものです。
常に蓄電池をある程度充電された状態に保つことができるため、翌日が雨で発電が見込めない場合や、災害による停電への備えを重視したい方におすすめです。
夜間充電なし
この設定は、充電を太陽光発電の余剰電力のみで行います。
電力会社から電気を買って充電することがないため、動作が一定で分かりやすいのが特徴です。
時間帯によって電力単価が変化しないプランに加入している方に適しています。
ただし、天候不順が続くと蓄電池が空になりやすい点には注意が必要です。
【メーカー別】蓄電池のグリーンモードなどの運転モードの特徴

蓄電池の運転モードの名称や機能は、メーカーによって様々です。
ここでは、国内の主要メーカーの運転モードの特徴をご紹介します。ご自宅の蓄電池や、導入を検討しているメーカーのモードを確認してみましょう。
パナソニック
パナソニックの蓄電池は「環境優先モード」という名称でグリーンモードが搭載されています。
AI技術「AIソーラーチャージ」が特徴で、日々の電力使用状況や翌日の天気予報を自動で分析し、最適な充放電を自動で行います。(専用HEMSが必要)
ユーザーが細かく設定しなくても、AIが賢く自家消費を最大化してくれるため、手間なく効率的な運用が可能です。
シャープ
シャープでは「クリーンモード」がグリーンモードに相当します。
クラウドHEMS「COCORO ENERGY」と連携させることで、AIが天気予報や電力需要を予測し、充放電を最適に制御します。(専用HEMSが必要)
また、気象警報が発令されると自動で満充電にする気象警報連携機能もあり、防災意識の高い方にも安心の設計です。
京セラ
京セラの蓄電池は、モード選択が非常に多彩なのが特徴です。「自家消費優先モード」がグリーンモードにあたります。
このモードでは、太陽光の発電状況に応じてリアルタイムで充放電を制御し、自家消費率を高めます。
また、電力会社の押し上げ効果(電圧上昇抑制)が発生しそうな場合でも、蓄電池へ充電することで売電機会の損失を防ぐ機能も備わっています。
ニチコン
ニチコンは家庭用蓄電池のトップメーカーで、グリーンモードが標準搭載されています。
シンプルな操作性が魅力で、ライフスタイルに合わせて直感的にモードを選択できます。
トライブリッド蓄電システムでは、太陽光発電、蓄電池、EV(電気自動車)の3つを連携させ、発電した電気を家庭とEVで無駄なくシェアする、より進んだエネルギーマネジメントが可能です。
オムロン
オムロンの蓄電池もグリーンモードという名称で搭載されています。
特徴的なのは、実効容量を100%使い切れる高い効率性です。
また、マルチ蓄電プラットフォーム「KPBP-Aシリーズ」では、様々なメーカーの太陽光パネルと柔軟に組み合わせることができ、既に太陽光発電を設置している家庭でも後付けしやすいのがメリットです。
蓄電池のグリーンモードに関するQ&A

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グリーンモードに設定するのはいつ?
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基本的には、太陽光発電のFIT期間が終了(卒FIT)したらです。
売電価格が安くなるため、発電した電気は売るよりも「グリーンモード」で自家消費する方が経済的メリットは大きくなります。
また、昨今は売電単価より買電単価の方が高いため、これから太陽光発電と一緒に蓄電池を設置する方は、最初からグリーンモードに設定する方が良いです。
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グリーンモードは夜間充電しない方がお得ですか?
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ケースバイケースです。
翌日が雨天であれば、夜間電力(安い単価の電力)を充電し、その日の買電料金を抑えることができます。
また、日中の太陽光発電からの充電では蓄電池が満タンにならず、夜間に十分な量の電気が確保できない家庭は、必要な分だけ夜間充電した方が良いケースもあります。
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停電したとき、グリーンモードでも電気は使えますか?
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はい、使えます。
グリーンモードは日中に発電した電気を蓄電池に貯めているため、停電が発生すると自動的に蓄電池からの電力供給に切り替わります(自立運転モード)。
蓄電池を導入するならエコでんち
エコでんちでは100種類以上の製品を取り扱っており、製品知識はもちろん、最適な運用方法や、どのように利用するとメリットを最大化できるかなど、製品を設置してからも専門的なサポートを行っているのが特徴です。
高額な製品だからこそ、売って終わりではなく、ご契約をいただいてからが重要と考えています。
オンラインによるサポートや、メンテナンスサービスなども充実しているため、蓄電池を検討される際は、ぜひ当社サービスを利用してみてください。
まとめ
まとめ
●グリーンモード:太陽光の電気を自家消費し、環境に貢献するモード。卒FIT後に最適。
●経済モード:安い深夜電力を活用し、電気代を節約するモード。FIT期間中や日中不在家庭に。
●どちらが良いかはライフスタイルや目的次第。最適な設定をすることが重要。
●メーカーによってモードの名称や機能が異なるため、導入時には確認が必要。
蓄電池は、ただ設置するだけでなく、賢く運用することで初めて真価を発揮します。
この記事が、あなたの家のエネルギーマネジメントを見直すきっかけとなれば幸いです。
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