オール電化住宅に蓄電池がおすすめの理由とは?メリットやデメリットを解説
最終更新日:2023.06.09 お役立ち情報
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近年、電気の自給自足や発電設備の重要性などについて注目されています。
特にオール電化住住宅に住んでいる方やこれからオール電化住宅の建築を検討している方にとって高額な電気代や災害時の停電は、深刻な問題です。
そこでおすすめしたいのが家庭用蓄電池です。家庭用蓄電池は、モバイルバッテリーなどと異なり、照明や各コンセント、IHクッキングヒーターなどの住宅設備へ電力を供給可能な設備です。また、太陽光発電があれば電力会社から電気を購入せずに貯められるので、電気代負担を軽減できます。
さらに蓄電池を導入することでオール電化住宅の弱点を克服することができます。ポイントは2点!
・日中の高額な電気料金を削減できる!
・災害で停電になっても電気を使用できる!
そこで今回は、オール電化住宅に蓄電池がおすすめの理由をメリット・デメリット含めて詳しく解説していきます。
オール電化住宅に住んでいる方の中で停電対策を考えている方やこれからオール電化住宅を建てる方などは、参考にしてみてください。
目次
蓄電池について簡単に解説
蓄電池とは、充電して繰り返し使える二次電池で、いわゆるバッテリーのことです。
身近な製品でいうなら、パソコンやスマホといった小型の電子機器にも使用されていますね。
一般住宅で使用されている家庭用蓄電池はエアコンの室外機に近いサイズ感で、太陽光発電で得た電力を数kWh程度蓄えられます。
容量の大きいものを選べば最大で10時間以上、電気を使用することが可能です。
オール電化住宅に蓄電池導入がおすすめの理由
蓄電池とオール電化住宅の相性は非常によく、さまざまなメリットを得ることが可能です。
オール電化住宅では、ガスの代わりにIHクッキングヒーターやエコキュートをはじめとした電気式給湯器が設置されています。そのため、電気代が値上がりしてしまうと、家計負担の増加につながりやすい状況です。また、停電してしまうと、あらゆる機器を動かすことができません。
オール電化住宅で家庭用蓄電池を導入しておけば、非常用電源として活用できますし、夜間の安い電力を貯めることで電気代負担の軽減につながります。
オール電化住宅に蓄電池を導入するメリット・デメリットとは?
オール電化住宅と蓄電池の相性について把握したあとは、家庭用蓄電池導入のメリットやデメリットについて確認していきましょう。
家庭用蓄電池導入のメリット
蓄電池導入には多くのメリットがあります。以下に内容を解説します。
1.電気を自給自足できる
太陽光発電と家庭用蓄電池を導入することで、電気の自給自足が可能になります。近年、太陽光発電システムと蓄電池導入でZEH(ゼッチ)住宅としてエネルギー消費量ネットゼロの家庭は珍しくなくなりました。
太陽光発電で発電した電気を蓄電池に貯めておきます。また、日中は、太陽光発電の電気で自家消費できます。夜間や発電量の少ない日は蓄電池に貯めた電気を活用することで、電気代の負担軽減を実現することが可能です。
2.毎月の電気代を削減できる
オール電化住宅で契約している電力会社のプランは、日中の電力量料金が高く、夜間に安くなるという内容がほとんどです。新型コロナ禍以前は、このような仕組みでもあまり問題はありませんでした。しかし、新型コロナ禍による影響で自粛や在宅勤務が当たり前となり、日中の消費電力は増加して困っているというご家庭も多いのではないでしょうか。そこで家庭用蓄電池を導入しておけば、電気代の安い夜間に充電しておき、安い電気を昼間に使用することで、電気代を削減することが可能です。
3.非常時・有事における停電発生時に大活躍する
日本は災害大国とも呼ばれるほど災害の多い国のため、どの地域でも停電になる可能性が非常に高くなっています。特にオール電化住宅で停電してしまったら、照明やコンセントからの電気だけでなく、暖房設備やお風呂などあらゆる住宅設備を使用できなくなってしまいます。普段から家庭用蓄電池に電力を蓄えておけば、1日もしくは数日程度非常用電源として活用できるため、大きな安心感および在宅避難時に快適な生活を実現できます。
4.地球環境に貢献できる
温室効果ガスの大量排出による地球温暖化をはじめとした環境問題は、年々深刻さを増しています。温室効果ガスを発生しない太陽光発電をはじめとしたクリーンなエネルギーを使用することは、次世代に豊かな未来を残すためにも有効といえます。また、国や自治体では再生可能エネルギーの導入支援策として補助金事業を実施しているので、蓄電池の初期費用を抑えられます。
5.設置場所は屋内でもOK
「蓄電池を導入したくても設置場所がない」、という声もありますが、家庭用蓄電池は、限られたスペースでも設置可能な設備なのです。。蓄電容量にもよりますが、蓄電池の中には室内でも邪魔にならない屋内専用サイズの蓄電池があります。設置に必要なスペースは空気清浄機を設置する場合とほぼ変わりません。エコでんちでは、室内設置型の家庭用蓄電池も取り扱っているので、お気軽にご相談ください。
蓄電池導入のデメリット
メリットの多い家庭用蓄電池ではありますが、デメリットも存在します。これから家庭用蓄電池を検討する時は、メリットとデメリットをきちんと認識した上で、しっかりと導入を判断することが大切です。
1.設置費用がかかる
家庭用蓄電池黎明期の頃に比べると、2023年時点での価格は安くなっています。ただし、一般家庭にとってまだ負担が大きい価格帯という点は事実です。
なお、政府は国内での普及を目指して、家庭用蓄電池の販売価格を2030年までに7万円/kWh(工事費込み)とすることを目標としています。さらに国や自治体の補助金制度があるので、これまでより家庭用蓄電池を購入しやすくなることは間違いありません。
2.蓄電池には寿命がある
家電製品に寿命があるように蓄電池にも寿命があります。2023年時点で家庭用蓄電池の寿命は約15年といわれており、その時期を目安に交換しなくてはなりません。また、定期的な保守点検を行わなければ、15年より短い時期に故障してしまう可能性があります。
そのため、劣化を抑えるには、定期的な保守点検や仕様に適した環境で設置するのが大切です。
また、将来的には、技術の発達によりさらに長持ちの蓄電池が開発される可能性は高いでしょう。
3.屋外設置の場合は一定の設置スペースが必要
前段で紹介したように蓄電池は屋内に設置できるタイプと屋外に設置できるタイプのものがあります。屋外に設置する場合には、設置に適した場所を選ぶことが大切です。たとえば、「直接日光が当たらない」「高温多湿な場所は避ける」などに加えて、海に近い地域や雪が多い地域の方は「塩害」や「雪害」も考慮しなくてはいけません。
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オール電化住宅に必要な蓄電池の容量や価格はどのくらい?
「オール電化住宅に必要な家庭用蓄電池はどれくらいの容量があればいいの?」、「価格はどのくらい?」といった疑問を抱く方は多いかと思います。
ここからは、オール電化住宅に必要な家庭用蓄電池を選ぶ際に押さえておくべきポイントについてわかりやすく紹介していきます。
蓄電池導入のポイント
蓄電池を導入するときは、まず以下のポイントをしっかりと抑えておきましょう。
・家族構成やライフスタイルを検討する
家族は何人で日中の在宅時間はどれくらいで、どの時間帯に一番電力を使用するのかなど、ライフスタイルから検討することが大切です。たとえば、それぞれが各部屋で電気を使用する場合は、蓄電容量の多い家庭用蓄電池から検討してみるのもおすすめです。一方、2人暮らしなどで電気使用量の少ない家庭は、10kWh未満の蓄電池でも家計負担を目指すことが可能です。
・IHやエアコン、エコキュートなどの家電との対応を検討する
オール電化住宅はすべてが電化製品のため、IHやエアコン、エコキュートなどを蓄電池に対応させる場合は「200V対応」のものにする必要があります。IHクッキングヒーターやエコキュートなどの一部住宅設備は、100Vではなく200Vで稼働する仕様になっています。
100Vのみ、100V+200V対応かどうかは家庭用蓄電池によって変わるため、購入前に200V対応の蓄電池について相談しておきましょう。
・設置している太陽光発電の容量やシステムを確認
太陽光発電をすでに設置している場合は、太陽光発電と蓄電池を連携できるか、パワーコンディショナの容量などをを確認しましょう。太陽光発電の出力より小さい蓄電池を導入してしまうと、発電した電気を全て貯められません。反対の場合は、蓄電容量が余ってしまい、コスパという点でデメリットといえます。
・予算はどのくらいか
予算はどのくらいか、しっかりと把握して蓄電池の導入を検討することも非常に重要です。家庭用蓄電池の初期費用は、4kWhや5kWhといった小さめの容量で80万円前後、一般的な容量の7kWh前後で100万円前後となっています。そのため、家庭用蓄電池を導入する時は、少なくとも100万円前後の予算を確保しておきましょう。
蓄電池の容量と価格を比較
家庭用蓄電池を導入する時は、1日の電力使用量を基準に蓄電容量を検討してみるのも大切なポイントです。
以下は家電における1日の平均の電力使用量です。
テレビ |
0.45kWh |
照明 |
0.32kWh |
スマホ・タブレット |
0.09kWh |
冷蔵庫 |
1.20 kWh |
エアコン |
7.20 kWh |
IH調理器 |
0.45 kWh |
エコキュート |
1.8kWh(夏季) |
合計 |
11.51kWh |
合計すると1日10 kWh以上は間違いなく電力を消費することがわかりますね。
つまり家庭用蓄電池を購入するなら、9kWh以上の容量のものを設置するのが理想的といえます。
ただし、前述したようにライフスタイルに合わせて選ぶのが大切なので、必ずしも容量が大きいものや価格が高いものを選ぶ必要はありません。非常用電源として活用したい時は、なるべく10kWh台の蓄電池を導入した方がいいといえます。また、電力使用量が1日10kWh未満なら、9kWh未満の家庭用蓄電池でも経済的メリットを得やすい状況です。
蓄電池の価格はメーカーによって変わります。ここでは、代表的な蓄電池をいくつかご紹介しましょう。
容量や性能により価格は違います。エコでんちではこの他にも多くのメーカーを取り扱っています。
メーカー |
機種 |
容量 |
価格 |
住友電工 |
PDS-1500S02 |
3.3kWh/6.6kWh |
869,000円(税込) |
シャープ |
SHARP JH-WB1821 |
8.4kWh |
1,870,000円(税込) |
ニチコン |
ESS-U2M1 |
11.1kWh |
3,520,000円(税込) |
蓄電池の導入で電気代をどのくらい節約できる?
蓄電池を導入することで電気代は、月数1,000円程度削減できる場合があります。
東京電力のオール電化プランの「スマートライフ」料金に当てはめて具体的にシミュレーションしてみましょう。蓄電池の容量は6kwhとします。
「スマートライフ」電気料金
午前6時〜翌午前1時:25.80円、午前1時〜午前6時:17.78円
1日あたりの使用量 |
日中の電力使用量 |
夜間の電力使用量 |
蓄電池の容量 |
15kWh |
10kWh |
5kwh |
6kWh |
蓄電池 |
1日当たりの電気代 |
導入前 |
約347円(25.80円×10kWh+17.78円×5kwh) |
導入後 |
約299円(25.80円×4kWh+17.78円×11kWh) |
蓄電池を導入したことで電気代の安い夜間に6kWhの電力をためておけるので、昼間の電力使用量を10kWhから4kWhに減らすことが可能です。
上記のケースで計算すると1日あたり約48円の差になり、1ヶ月に換算すると1,488円も電気代を削減できます。1年なら17,856円電気代が安くなる計算で、節電や省エネ機器を組み合わせればさらに電気代負担を軽減できるようになります。
また、住宅用太陽光発電と併用すれば電気をさらに自給できるため、電気代や物価高が続く状況でも家計負担を抑えられます。
オール電化のメリットは何?
オール電化住宅に蓄電池を導入するメリットを把握したあとは、オール電化住宅そのもののメリットについて確認してみましょう。
光熱費をまとめられる
オール電化住宅に住む場合、光熱費を1本化できるようになります。
冒頭でも触れたようにオール電化住宅ではガスを使用しないため、ガス会社の比較や契約手続き、ガスコンロの購入などが不要です。
また、通常の住宅はガスと電気に基本料金がかかるものの、オール電化住宅ならガスの基本料金負担を避けられます。(基本料金:ガスや電気の使用にかかわらず毎月一定の負担がかかる料金)
光熱費の契約にかかる負担を抑えたい方や自宅の光熱費をシンプルにしたい方は、メリットの大きな選択肢です。
火を使わずに調理や給湯が可能
オール電化なら火を使わずに調理やお湯を沸かしたりできるため、火災リスクという点でもメリットがあります。
オール電化住宅に設置されている調理機器は、ガスコンロではなくIHクッキングヒーターです。
IHクッキングヒーターは、電気と磁力を用いて調理器具を加熱させる調理設備です。電源を入れたのち、IH専用のフライパンや鍋を設置し、つまみもしくはボタンで火力を調整していきます。IH専用の器具をIHクッキングヒーターへ設置しなければ加熱が始まらないため、事故リスクを軽減できます。また、他にも空焼き防止機能などが追加されているので、火災リスクを抑えたい方にもメリットのある住宅設備です。
エコキュートは電気と空気を用いてお湯をつくれる給湯設備で、IHクッキングヒーターと同様に火を使用しません。
また、いずれの設備も機器使用時にガスを発生させないため、一酸化炭素中毒のリスクを抑えられます。
ただし、IHクッキングヒーターやエコキュートは、火災リスク0ではありません。漏電などによる火災や事故のリスクもあるため、説明書の使い方や注意点を守りながら使用しましょう。
他には、定期点検を専門業者へ依頼するのが大切です。
災害時はエコキュートに貯めた水を使用できる
災害による停電や断水が発生した際、エコキュートのタンクに貯まった水を生活用水として使用できます。エコキュートは、お湯を沸かすための設備と貯湯タンクで構成されています。また、常に自宅で水を貯められる仕様です。
日本は地震や台風の多い環境で、なおかつ大規模災害などによる長期間の停電や断水といった被害も想定されています。
そのため、断水対策として非常用水を備蓄しておくべきですし、生活用水も日々貯めておくべきです。
これからオール電化住宅に住む場合は、エコキュートに付属されているタンクから水を取り出せます。
貯水量は製品によって異なるものの、小さいものでも370Lタイプを選択できます。
生活用水の必要量は1日あたり1人10L程度なので、3人や4人家族でも1週間~10日程度水を確保することが可能です。
オール電化のデメリットは何?
続いては、オール電化住宅ならではのデメリットについても紹介していきます。
IH対応の調理器具以外使用できない
IHクッキングヒーター対応の調理器具以外使用できない点は、デメリットといえます。また、IH対応か都度確認しなければいけない点も、人によってデメリットといえます。
具体的には、土鍋や陶器製の調理器具、アルミや銅でできた鍋などは、IHクッキングヒーターで加熱できません。他にもIH対応と表記されていない調理器具は、IHクッキングヒーターへ設置しても加熱できませんし、事故につながる可能性があります。
そのため、調理器具を購入する際は、IH対応かどうか確認するのが大切です。
ただし、さまざまな店舗やネットショップでは、IH対応の調理器具を多数取り扱っているので、比較検討に手間や時間をどうしてもかけたくない方以外なら特に手間のかからないポイントです。
エコキュートをはじめ各住宅設備の設置コストが高い
エコキュートや200V対応の暖房機器をはじめオール電化住宅に設置されている住宅設備は、一般の住宅に設置されている設備と比較して導入費用の高い傾向です。
たとえば、ガス給湯器の設置費用は15万円程度から40万円の一方、エコキュートは40万円以上もかかってしまいます。
また、ガスコンロの設置費用は安いもので6万円、高いものでも25万円程度で済みます。
IHクッキングヒーターの場合は、20万円前後と10万円以下に抑えにくい価格帯です。
オール電化へ切り替える場合は、まず予算および見積もりを確認し、費用負担できるかどうか慎重に検討しましょう。どうしても費用負担を抑えたい場合は、ガス+電気へ方針転換してみるのも大切です。
停電時に全ての住宅設備を使用できない
災害などで停電してしまうと、全ての住宅設備を使用できなくなってしまいます。
ガスと電気を併用している住宅に住んでいる場合は、停電のみならガスコンロで調理できますし、ガス給湯器でお湯を沸かしてお風呂へ入ることが可能です。
そのため、ライフラインを1本化する場合は、上記のようなリスクもあるのです。
ただし、今回紹介している家庭用蓄電池を導入しておけば、停電時でも一定時間冷蔵庫や電子レンジ、照明設備などを稼働させられますし、太陽光発電を併用すれば長期停電時でも継続的に電気を使用することが可能です。
オール電化へ切り替える・オール電化住宅で住んでいる場合は、ライフラインの一本化リスクを抑えるために蓄電池や太陽光発電の設置を検討してみてはいかがでしょうか?
太陽光発電と蓄電池を導入してオール電化住宅をさらに快適に!
家庭用蓄電池は、主に「省エネ・電気代削減」といったところが大きなメリットです。
節電やエコ活動の一環として、太陽光発電と一緒に購入検討される方が増えているのも、納得です。また、災害時などで停電してしまうと全ての住宅設備を使用できないため、非常用電源として蓄電池や太陽光発電を導入することは、メリットの大きなポイントです。オール電化住宅の方は、蓄電池と太陽光発電をぜひ同時に導入することをおすすめします!
「導入を検討したいけどメーカーなどよくわからない」
「そもそも、いくらぐらいなの?」
「4人家族なんだけど、どれがおすすめなの?」
上記の他、家庭用蓄電池の導入を検討していて保証が気になる方や太陽光発電と同時設置したい方は、今回の記事を参考にしながらエコでんちを検討してみてはいかがでしょうか?
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