新電力の倒産が相次いでいる理由とは?電力の供給や切り替え方法についても解説!
最終更新日:2023.12.08 お役立ち情報
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2022年から2024年にかけて新電力は、サービスの大幅な変更・値上げの他、倒産や新規受付停止など、大きな変化が生じています。特に新規受付停止や倒産事例は増加傾向なので、新電力を契約している方やこれから切り替えようと考えている方にとって悩みの種といえます。
そこで今回は、新電力の倒産状況や倒産が相次いでいる理由、事例や切り替え方法についてわかりやすく紹介します。新電力へ切り替えたものの昨今の倒産に関するニュースを見て不安になっている方や現在契約している新電力が倒産した場合に備えたい方などは、参考にしてみてください。
目次
新電力の倒産状況
2021年4月までに登録された新電力は706社です。
2024年5月27日時点で706社中119社が、倒産もしくは新規契約停止、事業撤退しています。
2024年3月時点の 倒産・事業撤退件数を2023年3月で比較した場合、約70%もの増加傾向です。また、2022年3月のデータと比較した場合、約7倍も増加しています。
このように新電力の倒産や事業撤退については、2024年時点でも発生していて、なおかつ前年より増えている状況です。
さらに、新規契約停止については特に多い事象で、電気料金プランを切り替えにくい側面も見えてきます。
中には、急なサービス停止や倒産による影響を受けている方も存在しているため、大きな問題といえます。新電力への切り替えを検討しているや既に契約している方は、今後の急なサービス変更・停止、倒産に備えて準備を進める必要があります。
新電力の倒産が相次いでいる理由
続いては、新電力の倒産が相次いでいる理由について確認していきましょう。
2020年~2021年の冬にかけて起きた電力市場価格高騰
2022年頃から相次ぎ始めた新電力の事業撤退や倒産は、寒波と関係しています。
2020年~2021年冬にかけて日本では寒波が発生し、電力需要の急増だけでなく、天然ガスの在庫不足も生じてしまい電力市場価格の急上昇を招きました。
そのため、大手電力会社より資金面での余裕がない新電力などは、電力市場価格高騰による電力調達コストの負担に耐え切れず倒産、新規契約停止、事業撤退といった状況に追い込まれました。
発電に必要な燃料価格が高騰している
火力発電に必要な燃料の調達価格が、円安とロシアによるウクライナ侵攻をはじめとした国際情勢の急変、新型コロナウイルスの影響低下による経済活動再開などによって値上がりしています。
2020年頃から世界的に影響を与えた新型コロナウイルスによる自粛や経済活動の停滞は、2023年に収まります。また、海外でも、ロックダウンや経済活動自粛から経済活動再開へ舵を切っているため、急激に燃料需要が高まってしまいます。
さらに円安傾向が続いていることもあり、火力発電に必要な石炭・原油・天然ガスの値上がりは続き燃料調達コストの負担も増え続けている状況です。
他にもロシアによるウクライナ侵攻が2022年2月に始まり、国際情勢の不安定化や経済制裁などといった影響から燃料価格も急騰しています。
なお、日本は資源輸入国なので、自国でエネルギーを調達できませんし、海外からエネルギーを輸入しなければ社会活動を継続できない環境です。また、大手電力会社のベースロード電源やミドル電源、ピーク電源には火力発電が含まれているため、化石燃料の調達コスト上昇による影響を受けやすくなっています。
また、新電力側でコストを全てカバーすることは難しく、更なる値上げの波によって倒産や事業撤退に追い込まれている状況です。
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電力市場の単価が安い前提で始まったビジネスモデル
新電力の多くは、卸電力市場の安い電力市場価格を前提にしたビジネスモデルでした。しかし、2022年頃から電力市場価格が急激に値上がりし続けているため、既存のビジネスモデルで対応できず倒産や事業撤退という選択につながっています。
これまでに新電力は、1kWhあたり10円前後の安い電力市場価格で電力を調達し、1kWhあたり20円や30円といった単価で顧客へ電力を販売していました。このような価格帯であれば収益を得られるため、事業を継続することが可能です。
しかし、2022年の電力市場価格は、1kWhあたり安くても20円台で、高い日では50円台のケースもありました。2024年4月以降は、燃料価格が少し落ち着いてきたこともあり10円台に戻りつつあるものの、今後値上がりする可能性もあります。
このように電力市場価格の急激な高騰によって従来の仕組みをベースにした経営が厳しくなり、事業撤退や倒産、新規契約停止に追い込まれています。
新電力の倒産や新規受付停止といった事例
ここからは、新電力の倒産や新規契約停止といった事例を紹介していきます。
スマートテックが民事再生法の適用を申請
2005年に太陽光発電システム販売をはじめたスマートテックと関係会社の水戸電力は、2024年2月に民事再生法の適用を申請しました。
スマートテックは、太陽光発電システムの販売だけでなく高圧電力の販売事業も手掛けていました。しかし、電力の調達コストが高騰してしまったことと、主力事業でもある太陽光発電事業の売上も鈍化したことから、赤字状態での経営を余儀なくされます。
民事再生法の適用申請後も営業は継続中で、経営の立て直しとスポンサー探しなどに注力している状況です。
ファミリーエナジーは2021年に倒産
2017年から事業を開始したファミリーエナジーは、2021年8月4日に破産手続きを開始し、倒産しました。
倒産の主な原因は、2020年12月頃に起きた寒波による電力需要の急増、天然ガス不足などによる電力市場価格の高騰です。
ファミリーエナジーは、アメリカの電力会社で2017年に日本でも事業をスタートした企業です。2019年には特定商取引法に基づく行政処分を受けていて、訪問販売などに関する不適切な営業内容が続いていました。そのため、営業当時から一部問題のあるサービスとして、メディアなどで取り上げられていました。
ISエナジーは2022年に倒産
ISエナジーは2018年に設立された会社で、ガスや電気の販売を行っていました。しかし、ファミリーエナジーと同じく2020年~2021年冬に起きた寒波などによる電力市場価格高騰で経営状況が悪化し、2022年4月に破産手続きを開始しました。
Natureは2022年に事業撤退
Natureスマート電気を提供していたNature株式会社は、2022年4月11日に電力小売事業(電力の販売)からの撤退を発表したのち、2022年5月11日までの電力会社切り替えを顧客へ促しました。
事業撤退の主な原因は、長引く電力市場価格の高騰です。特に2021~2022年は複数の要因で燃料調達コストの高騰が続き、火力発電の発電コストも大きくなってしまいました。
そのため、事業撤退につながっています。
エルピオ
1965年創業、老舗企業の株式会社LPIOは、新電力エルピオに関する事業を2022年4月30日に停止しました。
電力事業撤退の主な原因は、他の新電力と同様に燃料価格の高騰が止まらないためです。ロシアによるウクライナ侵攻で原油や石炭、天然ガスの価格がさらに値上げしたことで、電力市場価格の調達コストと電気料金単価のバランスを維持できない状態に陥りました。
ウエスト電力
ウエストホールディングスの運営していたウエスト電力は、2022年3月25日に事業撤退を発表し、再生可能エネルギー事業へ軸足を移しています。
事業撤退の決め手となったのは、2022年2月に始まったウクライナ侵攻です。同事象によって国際的な燃料価格が高騰し、電力市場価格の値上がりにつながり、経営状況にも影響を与えました。
現在契約している新電力が倒産したらどうなる?
ここからは、現在契約している新電力が倒産もしくは事業撤退した場合にどのような動きをとればいいのかわかりやすく解説していきます。
ただちに電気が止まることはない
新電力側から破産手続きや事業撤退といった情報が発表された場合、ただしに電力供給サービスは停止されません。
また、小売電気事業者は、契約解除の15日前までに契約者へ通知を行う必要があります。そのため、事前にサービス停止について通知が届いていないか確認・問い合わせてみることが可能です。
電力会社の切り替えに向けて準備を進める
新電力の事業撤退や倒産ですぐに電力供給は止まらないものの、何も手続きを進めなければ止まってしまいます。
具体的には、新電力のサービス停止後も一般送配電事業者(大手電力会社)によって、電力供給が行われます。そのため、すぐに停電といった大きな問題にはつながりません。
ただし、無契約の状態が数か月以上続いてしまうと、一時的な電力供給もストップしてしまい、停電が起きてしまいます。
新電力の倒産後、何もしなくても電力供給が続くという誤った認識をしないよう注意の必要なポイントです。
新電力の契約解除に関する通知を受け取った場合は、すぐに次の電力会社へ切り替えるための申込手続きを進めていきましょう。切り替え先として考えられるのは、別の新電力もしくは大手電力会社の2種類です。
また、 万が一切り替え先として候補に入れていた新電力が新規契約停止していた場合は、大手電力会社の電気料金メニューを申し込めばスムーズに契約できます。
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住宅用太陽光発電があれば新電力の倒産に備えられる
新電力の倒産や事業撤退などは、今後も起こりうる可能性があります。そのため、新電力への切り替えについて、不安を覚える方もいると思います。
しかし、新電力への切り替えおよび利用によって電気料金を削減できている家庭にとっては、メリットの多い新しいサービスです。
新電力の利用を継続しながら電力供給停止リスクを抑えるには、住宅用太陽光発電の導入もおすすめです。
そこで最後は、住宅用太陽光発電で新電力の倒産リスクに備えられる理由について解説します。
自宅で発電を継続できる
自宅に住宅用太陽光発電を設置した場合は、災害による停電や新電力の倒産などによる電力供給停止といった状況でも一定の電力を利用できます。
住宅用太陽光発電は、自宅の屋根に設置するタイプの太陽光発電システムです。初期費用は、1kWあたり20~30万円で、一般的な出力の4kW~6kWなら80~180万円程度となっています。
発電した電気については、自宅のコンセントや住宅設備で利用(自家消費)することが可能です。また、FIT認定を受けていれば、自家消費しきれずに余った電力を電力会社へ売電できます。
停電時には、自立運転モードという機能に切り替わり、停電中でも太陽光発電システムの発電機能が保たれます。また、停電時の出力は3kWなので、同時に家電製品を使用した際の合計消費電力3kWを超えない範囲で電力を供給し続けられます。
なお、売電収入や自家消費によって浮いた生活費を初期費用へ充てた場合、10年前後で費用回収を完了できるのが特徴です。
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1日の電気使用量に対して3割以上自家消費できる
住宅用太陽光発電の自家消費率は、1日の電気使用量に対して3割以上です。
一般家庭の平均的な電気使用量は、1人暮らしで6.1kWh、2人暮らし10.5kWh、3人暮らし12.2kWhとなっています。
たとえば、出力5kW前後の住宅用太陽光発電を導入する場合は、自家消費率30%と計算して1日あたり4~5kWhの電力を確保できます。2人暮らし世帯なら電気料金を40%削減できますし、3人暮らしでも30%程度削減できます。
つまり、太陽光発電システムの導入は、停電時の非常用電源としてだけでなく電気料金削減効果という点でもメリットの大きな住宅設備といえます。
さらにFIT制度を受ける場合は、自家消費後に余った電力を10年間固定の単価で売電できます。(出力10kW未満の住宅用太陽光発電は固定買取期間10年間)
また、余剰買取分の固定買取価格に関しては、FIT認定を受けた年度によって異なります。2024年度にFIT認定を受けた場合は1kWh16円で、10年間電力を買い取ってもらえます。
FIT認定終了後は、電力の買取を行っている電力会社と新たに契約するか、全量自家消費型で運用し続けるなど、自由に運用方法を選択できます。このように卒FIT後も運用できるのは、住宅用太陽光発電の強みです。
出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(買取価格・期間等|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー (meti.go.jp))
住宅用太陽光発電を導入する場合は蓄電池の併用もおすすめ
新電力の倒産や電気料金の値上げといった点に備えて住宅用太陽光発電を導入する場合は、家庭用蓄電池の併用についても検討してみることをおすすめします。
家庭用蓄電池は、住宅の屋内もしくは屋外に設置可能な定置用蓄電池で、充放電と制御機能を持った住宅設備となっています。
住宅用太陽光発電で電気料金削減効果を伸ばすためには、自家消費率を高めることが重要です。しかし、太陽光発電単体では電気を貯められないため、余剰電力の売電もしくは損失のいずれかになります。
また、売電収入を得られる点はメリットの一方、FIT制度における1kWhあたりの買取単価が安い傾向です。さらに卒FIT後の買取単価は、FIT制度の固定買取価格に対して約半額程度の水準で推移しています。
そのため、自家消費率を高めることが、電気料金の負担を軽減する上で重要なポイントなのです。
家庭用蓄電池を併用すれば、日中に太陽光発電で発電した電気のうち余った電力を貯めておけますし、消費電力の高い時間帯や発電の難しい夜間や早朝・夕方に自家消費できるようになります。
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新電力の倒産が相次いでいるため電力供給に関する対策も重要!
新電力の倒産は2021年頃から相次いでいて、2022年頃から急激に増えています。また、事業撤退や新規契約停止など、厳しい経営状況が2024年時点でも続いている傾向です。
そのため、新電力への切り替えてによって電気料金を削減できている・削減したい時は、住宅用太陽光発電を導入して万が一の電力供給停止に備えるのも大切です。
弊社エコでんちでは、家庭用蓄電池や住宅用太陽光発電、V2Hの施工販売・アフターフォローサービスを展開しています。専任のアドバイザーが、お客様のご予算や要望に合った製品をご提案するだけでなく、家計診断サービスを活用した光熱費削減のアドバイスも行います。
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