省エネ基準に沿った住宅とは?種類や確認方法についても
最終更新日:2024.10.25 お役立ち情報
これから家を建てる方や購入する方の中には、省エネかつ快適に過ごせる住宅へ住みたいと考えている方も多いのではないでしょうか。省エネ基準に沿った住宅は、一般的な住宅と異なり断熱効果や換気性能などにおいて優れた機能を持っています。
そこで今回の記事では、省エネ基準に沿った住宅の種類や法改正と消費者への影響について詳しくご紹介していきます。
省エネ住宅に憧れている方や現在住んでいる家で省エネ化を進めるか建て替えるか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
省エネ基準とは
住宅の省エネ基準とは、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)で定められた省エネ性能に関する基準や規制のことです。
1980年にエネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)という省エネ性能に関する法律が制定されたのち、何度か法改正されていきます。また、2015年に省エネ法から建築物の省エネ性能基準に関する内容がわけられ、建築物省エネ法の制定につながります。
なお、建築物省エネ法の省エネ基準では、外皮性能と一次エネルギー消費量という指標をエースに基準を満たしているか判断されます。
外皮性能は、壁や窓、天井などから外へいくら熱が逃げるのか、窓と窓以外からの日射で室内の熱量がどの程度変化するのか、UA値とηAC値で示されます。
省エネ基準における一次エネルギー消費量は、化石燃料や原子力エネルギー・再生可能エネルギーなどから得られる一次エネルギーと一次エネルギーを加工した二次エネルギーの総量です。
省エネ基準の詳細な基準や規制、法改正については、以下の記事でも解説しています。気になる方はこちらも参考にしてみてください。
関連記事:省エネ基準についてわかりやすく解説!2025年の改正および義務化についても – エコでんち (ecodenchi.com)
省エネ住宅の種類
いわゆる省エネ住宅は、以下の種類を指しています。
・ZEH住宅
・LCCM住宅
・認定長期優良住宅
・認定低炭素住宅
・性能向上認定住宅
・スマートハウス
省エネ基準と同程度の住宅や省エネ基準より厳しい基準で建てられている住宅もあるので、それぞれ住宅性能に違いがあります。
続いては、省エネ住宅の種類についてわかりやすく解説していきます。
ZEH住宅
ZEH住宅(Net Zero Energy House:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、家庭内のエネルギー収支を0にできる住宅のことです。
つまり、省エネと創エネによって年間の消費エネルギー量を実質0にできます。省エネ基準より厳しい基準で建てられているのが、ZEH住宅の特徴です。
家庭内で使用しているエネルギーは、主に熱エネルギーや電気・ガスを指しています。
ZEH住宅の外皮性能は高いため、一般的な住宅より高い断熱効果を期待できます。そのため、暖房や冷房機器の使用頻度や使用時間を抑えられますし、ガスや電気の使用量削減メリットを得ることが可能です。また、高い断熱効果は、ヒートショックや熱中症といったリスクの軽減につながる可能性があります。
さらに住宅用太陽光発電やエコキュートが設置されているので、エネルギーの自家消費および光熱費削減効果を伸ばせます。無理な節電やガスの使用削減をしなくとも光熱費を抑えられるのは、ZEH住宅の大きなメリットでもあります。
LCCM住宅
LCCM住宅(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス住宅)は、建築~解体までの二酸化炭素排出量を抑えられる省エネ住宅です。主に国産の木材が使用されているため、国産重視の方にも検討しやすい住宅と言えます。
部材調達や建設、居住、解体といった各工程での二酸化炭素排出量の削減に注力されているので、特に環境へ配慮された住宅です。
住む方にとってのメリットは、高い断熱効果と太陽光発電や家庭蓄電池による光熱費削減といった点です。ZEH住宅と同じく断熱性能と気密性能が高いため、夏は涼しく・冬は暖かい空間で過ごせます。
また、住宅用太陽光発電が設置されているので、発電した電気で自家消費を行ったり売電収入を得たりできます。さらに高効率なエアコンやLED照明、燃料電池といった、省エネ機器を導入してもらえるのが、強みの1つです。
認定長期優良住宅
認定長期優良住宅は、長期優良住宅認定制度の認定を受けた住宅を指しています。
ZEH住宅やLCCM住宅とは異なり、省エネ性能だけでなく耐震性や建物の劣化対策、住みやすさ、バリアフリー性など、さまざまな観点に配慮されているのが大きなメリットです。また、維持管理や保全に関する計画が定められていることも基準の1つなので、保守点検という点でも優れた住宅と言えます。
省エネ性能の高さだけでなく住みやすさやバリアフリーに優れている家を探している方には、特に検討しやすい住宅ではないでしょうか。
認定低炭素住宅
認定低炭素住宅は、高い省エネ性能と二酸化炭素の排出抑制に関する対策のとられた住宅を指しています。
気候変動問題の深刻化によって日本を含む各国では、気候変動の原因とされる行動や製品の規制を行っています。中でも二酸化炭素は温室効果ガスの1つで、地球の平均気温上昇の原因と考えられています。そのため、認定低炭素住宅は、環境に配慮された新しい住宅と言えます。
なお、認定低炭素住宅の基準の1つには、省エネ基準を超える性能という項目もあります。断熱性能や換気性能、一次エネルギー消費量といった点では、ZEH住宅などと同程度の水準です。
また、その他の基準には、住宅用太陽光発電を含む指定の住宅設備や環境対策を2つ以上満たすという項目もあるので、住宅用太陽光発電や家庭用蓄電池を導入したい方もメリットを得られます。
性能向上認定住宅
性能向上認定住宅は、省エネ基準を満たしていて、なおかつ所管行政庁から認定を受けた住宅を指しています。
住宅性能としては、ZEH住宅やLCCM住宅などと同様に高い断熱性能や換気性能、気密性能を持っているのが特徴です。また、特にメリットといえる部分は、容積率の特例を受けられるという点です。容積率は、敷地面積に対する建築面積の割合です。(敷地面積:建物が建つ土地の面積、建築面積:水平投影面積、建物を真上から見た時の面積)
太陽光発電などの対象設備を設置している面積は容積率に含まれないため、通常の延べ面積とは別に省エネ設備を設置するための面積を確保できるということです。(上限10%)つまり、通常の住宅より広い面積で住宅を建てられるのが、性能向上認定住宅の強みと言えます。
省エネ基準が2022年に法改正したことで消費者への影響は?
省エネ基準は、2022年に法改正されました。その内容は工務店やハウスメーカー向けなので、消費者側で何か具体的な対策や準備を進めなくても問題ありません。
ただし、2025年以降に建てられた住宅を購入もしくは新築するという場合は、住宅性能について把握しておくべきポイントがあります。
2022年10月に改正された建築物省エネ法には、2025年以降の省エネ基準適合に関する義務化という内容も含まれています。わかりやすく説明すると、2025年4月以降に新築住宅を検討する際は、省エネ基準に適合された住宅しか選択できません。
そのため、将来的に新築住宅を建てる方は、省エネ基準に対応している工務店に相談するのが大切です。
予算などの理由から省エネ基準の住宅へ建て替えや購入できない場合は?
現時点で予算などの理由から省エネ基準の住宅を購入できない・購入やリフォーム予定がないものの省エネ性能を高めたい場合は、住宅用太陽光発電から導入してみるのもおすすめです。
一般的な住宅用太陽光発電の出力5kW前後なら100万円前後で購入できますし、無理な節電をしなくとも電気料金を削減することが可能です。
また、FIT制度を受ければ、住宅用太陽光発電で発電した電気のうち余った電気を電力会社へ売却できるため、副収入としても役立ちます。
住宅用太陽光発電を利用するなら家庭用蓄電池の併用がおすすめ
省エネ基準の住宅購入を検討していない場合は、住宅用太陽光発電の導入でも省エネ効果を得られます。また、住宅用太陽光発電に加えてもう1つ住宅設備を導入したい時は、家庭用蓄電池を設置してみるのがおすすめです。
そこで最後は、住宅用太陽光発電を利用する際に家庭用蓄電池を併用するメリットについて確認していきましょう。
夜間でも自家消費が可能
家庭用蓄電池と住宅用太陽光発電を併用した場合、夜間でも太陽光発電の電気を使用することが可能です。
太陽光発電単体の機能は、発電のみです。また、その場で電気を使用しなければ、損失もしくは売電されます。あとから自家消費したいと考えていても充電できないのが、太陽光発電のデメリットと言えます。
一方、家庭用蓄電池の主な機能は、充電と放電です。さらに電力会社から供給された電気だけでなく太陽光発電から供給された電気も充電できるため、併用できるのが特徴です。
家庭用蓄電池の蓄電容量は、小さいもので5kWh前後、大きいもので10kWh前半となっています。購入する際は、太陽光発電の発電量や自家消費量を計算した上で検討しましょう。
長期停電の際に日中・夜間いつでも電気を使用できる
長期停電の際にいつでも電気を使用できるのが、住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池の併用メリットです。
停電した際は、住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池を自立運転モードへ切り替えることで発電や充放電を継続できます。また、日中に発電した電気を家庭用蓄電池へ充電しておけば、夜間や発電量の少ない日でも電気を使用することが可能です。
防災対策として非常用電源を検討している方も、住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池を検討してみましょう。
まとめ
住宅の省エネ基準は、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)で定められた住宅の省エネ性能に関する指標や基準を指しています。また、法改正によって2025年以降に建てられた新築住宅は、省エネ基準に適合しなければいけません。
これから住宅を購入する方や光熱費負担を抑えたい方などは、今回の記事を参考にしながら省エネ住宅の検討や住宅用太陽光発電・家庭用蓄電池について比較してみてはいかがでしょうか。
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