太陽光発電で7割損をしたという根拠は?損をしないための対策とポイント紹介!
最終更新日:2023.06.23 太陽光発電
太陽光発電導入では7割の人が損をしたという、一時期になった情報が気になり、この記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
そもそも太陽光発電を導入した7割の方が損をするという噂は古く、なおかつ誤った情報になります。
では、7割が損をするという根拠はいったいどこから来たのでしょうか。そのような話を聞いたら、せっかく太陽光発電導入を検討しようと考えている方も不安になりますね。
そこで本記事では、太陽光発電導入で7割損をすると言われる根拠から、導入に関するトラブルと注意点まで紹介。
初めて太陽光発電について検討し始めた方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
太陽光発電で「7割の人が損をする」の根拠は
太陽光発電で7割の方は損をするという噂の発端は、実は環境省の「平成29年度再生可能エネルギーに関する ゾーニング基礎情報等の整備・公開等に関する 委託業務報告書」がきっかけになっています。
そもそも情報自体が平成29年(2017年)のものであり、有益な新情報かと言われると疑問があります。むろん統計として参考にはなりますが、当時と現在とでは状況がかなり変化しているため、一概に参考になるとは言えません。
一体、環境省のデータはどのような内容だったのでしょうか。
それでは、情報の出所と噂の経緯について確認していきましょう。
環境省のデータ内容とは?
「7割の人が損をする」という噂につながった内容の出所が、環境省のデータによるものとされています。具体的には、環境省の「平成29年度再生可能エネルギーに関する ゾーニング基礎情報等の整備・公開等に関する 委託業務報告書」という資料で、再生可能エネルギーの導入量や今後どの程度導入を増やせるか、といった計算や実績、関連情報をまとめたものです。
しかし、「太陽光発電を導入した7割が損をした」という具体的で明確な結論、もしくは類似の情報は確認できず、
参考:環境省「平成29年度再生可能エネルギーに関する ゾーニング基礎情報等の整備・公開等に関する 委託業務 」
環境省のデータとは別の情報も噂の原因とされている場合も
2012年当時、一部週刊誌で「太陽光発電は7割の人が損をする」という記事が出ていました。
内容としては、以下の通りです。
- 全ての太陽光発電は故障してしまう
- 太陽光発電を導入した人の中で発電量を確認しているのは3割
- 発電量を確認していない7割の人は太陽光発電の故障に気付かないため損をしてしまう
まず、太陽光発電には寿命があるので、経年劣化などでいずれ故障することは間違いありません。
しかし、発電量を確認しているかどうかは、太陽光発電で損をするかどうかに関係ありません。もちろんモニターによるチェックは重要ではあるものの、それ以上に定期点検をはじめとした専門業者によるサポートなど受けることが大切です。
また、故障したからといって7割の人が損をするというのも根拠に欠ける情報です。
太陽光パネルやパワコンなどの機器類は、経年劣化で性能が少しずつ低下します。そのため、修理交換の必要な時期は来てしまいますし、最新の機器へ交換することで経済的メリットを伸ばせます。
つまり、太陽光発電の7割が損をするという噂については、太陽光発電を運用していく上で参考にしない方がいい内容です。
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太陽光発電で損をしたと感じる原因は何なのか
ここまでの解説で、7割の人が損をするという情報の信頼性は低いという点に納得できたかと思います。
太陽光発電は、基本的に満足度の高い設備で、非常用電源としても役立ちます。
ただし、設置したすべての方が満足しているわけではありません。中には損をしたと感じている方もいます。どのようなときに損をしたと感じることが多いのかを、まず見てみましょう。
かかる費用が高すぎると感じる
太陽光発電システムの導入の費用は決して安くありません。また、購入時しっかりと検討せず相場よりも高い費用で購入し、損をしたと感じている方がいます。
さらに、想定通り発電しているにもかかわらず、設置費用が高すぎたため思うような収益があげられず損をしたと感じている方もいます。
太陽光発電の導入費用は、本体価格と施工費用で構成されています。施工販売店によって施工費用が大きく変わることもあるため、相場より高い金額で購入してしまうケースあります。
また、費用対効果で考えると購入金額が高ければ高いほどメリットは少なくなります。
これらは導入時に業者選びを間違えたり、あるいは相場を確認するひと手間を惜しんでしまったりしたために起こった失敗といえます。
販売店によっては導入価格に100万円以上の差が出る場合もあるので、相見積もりによって販売会社からの見積りを複数比較し、信頼できる会社を選ぶ、家庭のリソースをしっかりと把握するなどが大切です。
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想定と実際の収支に大きな差がある
太陽光発電で想定通り収益を挙げられないため、経済的に損をしたと感じるケースもあります。想定通り収益を挙げられない主な理由は以下の通りです。
- 低品質な海外製太陽光パネルを設置した
海外の太陽光パネルには、最新の半導体や機能を搭載したモデルも複数存在します。しかし、メーカーや実績のよくわからない安価な海外製太陽光パネルの中には、実際の発電量がカタログと異なるケースが少なくありません。
もちろん海外製がすべて悪いわけではありませんが、単に安いからと安易に選ぶことはやめましょう。
太陽光発電でメリットを得るためには、高い発電性能を持つ太陽光パネルから検討することも重要なポイントです。
- 業者が提示したシミュレーションを鵜呑みにした
太陽光発電の施工販売店には、利益を最大化させるために虚偽のデータを提示したり実際の条件を考慮せずにシミュレーションしたりする悪徳業者も存在します。
また、悪徳業者の中には、メンテナンス費用を考慮しない金額、都合の良い条件でシミュレーションを行うところがあり鵜呑みにしてしまうと思わぬ損失を被ってしまいます。
このようなケースは、太陽光発電設備で損をしたというよりも施工販売店選びで失敗・損をしたという状況です。
- 売電価格がどんどん下がっている
住宅用太陽光発電を導入する際は、一般的にFIT制度を利用します。FIT制度は、再生可能エネルギーを普及させるための支援制度で、一定期間固定の単価で売電を行えるのが特徴です。固定買取価格は、FIT認定を受けた年度の単価で設定されます。
たとえば、10kW未満の住宅用太陽光発電は、10年間余剰電力を売電できるルールです。つまり、発電した電気を自宅で消費したのち、余った電力のみ売電できるようになります。
しかし、固定買取価格は、再生可能エネルギー設備の価格低下に沿って下落傾向で更新され続けていて、後発組であればあるほど売電収入を伸ばしにくい状況です。
2024年時点の10kW未満の住宅用太陽光発電の買取価格は、1kWh 16円で2009年の売電価格1kWh48円と比較すると半額以下になっています。
電気料金削減効果を伸ばすためには、自家消費率を高める必要があります。
出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(買取価格・期間等|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー (meti.go.jp))
太陽光発電でよくあるトラブルはなに?
損だけではなく、太陽光発電を設置するときに起こりやすいトラブルも確認しておくことが大切です。よくあるトラブルをご紹介しますので覚えておいてください。
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知識・技術不足の業者と契約
最も気を付けたいトラブルは、知識・技術が不足している業者と契約することです。
知識や技術が不足している業者と契約しまった場合、施工不良のリスクが高いといえます。そのため、設置後に稼働させようとしても正常に動作しない、施工時の傷によって屋根に穴が開き大雨のときに雨漏りするなどのトラブルにつながる恐れがあります。
太陽光発電で損をしないためには、値段ではなく施工販売店の実績と評価を重視する必要があります。
設置した業者が倒産
太陽光発電を設置した業者が倒産することで、メンテナンスやアフターフォローなどを受けられなくなるケースもあり、注意の必要なポイントです。
FIT制度発足当初の2012年頃と比較して2024年時点における太陽光発電の需要は、一巡したと考えられます。そのため、今後は体力のない業者の倒産が増えると予想されます。業者選びは慎重に行わなければなりません 。
たとえば、売上を重視するあまり契約を急かしてくるような施工販売店や相場より高い見積りで提示してくる業者は、一旦保留にしておきましょう。
近隣住宅からの苦情
太陽光発電が原因で、近隣住民とトラブルになることもあります。実際に太陽光パネルの反射光がまぶしいと、隣人から苦情がくるという事案もありました。
太陽光パネルの設置場所は発電効率に適した南面や東西に設置をするのが一般的ですが、近年ではパネルを多く設置するため、発電効率の落ちる北面を選択する場合もあります。
この場合の注意点として、北面に設置した場合は正面の家に光が反射してしまい、反射光がまぶしいといったトラブルが起こるリスクがあります。
頻繁に起こるトラブルではありませんが、設置にあたっては注意が必要です。
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太陽光発電で損をしないための大切なポイント!
最後に、太陽光発電で損をしないための大切なポイントをお伝えします。
契約前に相場を確認する
前段でも少し触れたように費用が高すぎて損をしてしまうことが心配な方は、契約前に相場を確認しましょう。
太陽光発電の相場は、公的資料で確認できます。経済産業省が発表している資料によると、2023 年に設置された 10kW 未満の平均値は 28.64万円/kWです。また、新築住宅への設置なら1kWあたり28.8万円、既築住宅なら27.8万円となっています。
ちなみに、費用の内訳は太陽光パネル17.7万円、工事費7.6万円となっています。以上を参考にしながら各社の見積りを慎重にチェックしていけば、費用面で損をしたと感じることを防げるのではないでしょうか。
出典:経済産業省ウェブサイト(20240207_1.pdf (meti.go.jp))
信頼できるメーカーの製品を選ぶ
想定通り発電できないリスクについて心配な方は、信頼できる製品を選ぶとよいでしょう。
海外製品を含め太陽光発電の信頼性は高まっていますが、それでも全製品の品質が同レベルというわけではありません。国内大手メーカーの太陽光パネルやパワコン、周辺機器をはじめとした製品は、検査体制が充実しているため一般的に信頼性が高いと考えられています。
太陽光発電のメーカーは多く存在しますので、実際に導入した方の意見や評判を参考にするのも良いでしょう。
弊社エコでんちでは、さまざまなメーカーの太陽光パネルや周辺機器を確認し、お客様のご要望に合った製品をご提案いたします。製品選びには、各スペックの確認が必要なものの、時間と手間のかかる内容です。エコでんちへご相談いただければ、1から製品探しを行わずに候補を選べます。
まずはお気軽にご相談ください。
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シミュレーションの根拠を確認する
発電量のシミュレーションに騙される・損をすることが心配な方は、施工販売店に対してシミュレーションの条件と根拠を確認するとよいでしょう。
シミュレーションの条件や根拠、その他詳細な情報を提示できない業者は、自社にとって都合のよいシミュレーションを行っている恐れがあるので、注意が必要です。
また、提示された条件でも気になる方は、太陽光発電のシミュレーションツールやサービスを活用しながら利用者側でも計算を試みてみましょう。
なお、以下記事ではシミュレーションに関する解説を行っているので、こちらの情報も参考にしてみてください。
関連記事:太陽光発電のシミュレーション方法や重要性について分かりやすく解説! – エコでんち (ecodenchi.com)
太陽光発電の税金対策も大切!
太陽光発電を設置するときに気になるのが税金対策です。こちらのページでは、どのようなケースで税金を課されるか、税金を課される場合はどのように節税すればよいかなどを解説しています。
太陽光発電を賢く設置したいと考えている方は、参考にしてください。
太陽光発電の設置にあたり理解しておきたい税金対策 – エコでんち (ecodenchi.com)
まとめ
太陽光発電を設置した人の7割が損をするという噂は、根拠のない情報で、参考にすべきではありません。また、太陽光発電で損をしないためには、施工販売店選びと予算の見極め、製品の質といった点を慎重に確認していく必要があります。
また、信頼できる業者を選べば、損をするリスクを抑えることが可能です。複数の業者に相談するなどの対策を講じましょう。
まずは相談だけでもしてみたい方やどのメーカーが自宅に合っているのか知りたい方などは、この機会にエコでんちへ相談してみてはいかがでしょうか。
エコでんちでは、環境省公的資格の「うちエコ診断士」を取得した専門アドバイザーが、お客様のご要望に合わせたプランや製品をご提案可能です。
また、ご自宅にいながらオンラインシステムで、太陽光発電の見積りやメーカーごとの機能や価格などを確認することもできます。さらにカスタマーサポートセンター完備で、土日祝日もさまざまな疑問点にお答えいたします。
まずは、お電話や弊社HPの無料お見積もりフォーム、公式LINEから、お気軽にご相談ください。
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