オフグリッドとは?メリットデメリットや補助金についても解説!
最終更新日:2025.09.22 お役立ち情報

災害への備えやエコへの意識から電力を自給自足したいと考えている人が増えてきています。
このような生活をしてみたいと思う人たちに対して実際の事例などを紹介しながら解説していきます。

目次
オフグリッドとは

オフグリッドとは、電力会社に送電網(グリッド)に繋がっていない状態、あるいは電力会社に頼らずとも電力を自給自足している状態を指します。
太陽光などの自然エネルギーを主電源とし電気の自給自足を可能にするため、どんな場所でも電源を確保できます。
現在では、普段は送電系統に繋いで系統電力と自家発電の共存をしつつ、緊急時にはオフグリッドの状態で電気の自給自足ができるシステムが普及し始めています。
〈身近なオフグリッドの例〉
道路標識の電光掲示板や電灯などが挙げられます。

これらは交通の安全を守るため停電時でも使えるように独立電源になっています。
最近では震災などでの停電をきっかけに、電気の自給自足を目指してオフグリッドの仕組みを取り入れる方が増えています。
実現するにあたって最も現実的な方法が、太陽光+蓄電池の組み合わせです。
オフグリッドを目指すなら太陽光発電システム(ソーラーパネル)を導入しましょう

現状でのオフグリッドでは、前提として太陽光発電システムの導入が基本となります。
ただし太陽光発電システムの活用方法も様々で、大きく以下の3つの方法でオフグリッドは導入されます。
オフグリッドの導入方法
1.部分的にオフグリッドでの電力を使う
2.部分的に電力会社の電力を使う
3.完全なオフグリッド
どのくらい電気の自給自足を目指すかによって、設備投資の費用も異なります。
①特定の電化製品のみオフグリッドを活用する方法
例えばポータブル蓄電池と持ち運びができる太陽光発電パネルを用いて、スマートフォンや照明などの電力消費の大きくない電化製品のみオフグリッドにする方法があります。
持ち運びが容易なため、キャンプ向けなどで需要があります。
ただし太陽光発電の出力や蓄電容量も小さいため、価格は安価ですが、非常用の対策としては心もとないものになります。
②必要な時だけ電力会社の電力を活用する場合
現在は太陽光発電システム+蓄電池の組み合わせによって、オフグリッドの仕組みを導入される方が増えています。
太陽光発電システムによって、日中の家庭の電気をまかないつつ蓄電池に充電し、夜間や朝方の電気は蓄電池からの放電でまかなっていく方法になります。
梅雨の時期で太陽光発電システムが発電しない場合や、積雪で発電できない時期など必要な場合のみ電力会社からの電気を利用することで、購入する電気量を最大限減らすことができます。
③完全なオフグリッド生活
電力会社との契約をせず、完全に太陽光発電システムと蓄電池のみで電気を自給自足する方もいます。
ただし、一般住宅の場合では完全なオフグリッドの実現は難しいです。
というのも屋根にのせられる太陽光発電システムの容量が限られること、様々な家電製品を全てまかなうためには相当な発電量と蓄電量が必要になり、設備投資に大きな金額がかかります。
完全なオフグリッドが目指せるのは必要最低限の家電製品のみ使っているご家庭や、ログハウス、大型のキャンピングカーなどで太陽光発電+蓄電池を導入する場合です。
はじめは規模の小さいものから導入し、徐々に電気の自給自足を目指していくという方もいます。
興味がある方は、まず自分の生活に合わせて少しずつチャレンジしてみるのもオススメです。
オフグリッドのメリットは?

電気が必要不可欠な現代で、電気を買わなくても生活できるようになるオフグリッドは非常に魅力的ですよね。
では次に、オフグリッドのメリットについて具体的に解説します。
電気料金ゼロが目指せる
オフグリッドシステムは自然エネルギー電力に変えて使用するため、電力会社の電力に頼ることなく電力使用料金をゼロにすることも可能です。
例えばオフグリッドで使用する蓄電池の標準タイプで最大6kWhの出力、一日平均40kWhの電力を生み出します。
一般的な家庭で月間300kWhの電気を使用し、電気料金単価を30円/kWhと仮定すると、月々約9,000円、年間で約108,000円の電気料金が発生します。オフグリッドでこの電力量を完全に自給自足できれば、これらの電気料金を丸ごと削減できる計算になります。
初期投資は必要ですが、長期的に見れば大きな経済的メリットが期待できます。
環境にやさしい
現在エネルギー資源が少ない日本は、石油や石炭などのエネルギー資源のほとんどを輸入に頼っていますが、こうした化石燃料は使い続ければいずれなくなります。
太陽光発電は年々深刻化するエネルギー資源問題の解決策のひとつです。
また、クリーンであることも大きな特徴で、発電の際に地球温暖化の原因とされている二酸化炭素も発電時には全く排出しません。
緊急時に対応できる
蓄電池に電気を貯めておくことができるので、停電しても冷蔵庫、インターネット、PC、携帯電話が使用できます。
「非常電源」というと以前は大きい病院やオフィスビルだけが備えていましたが、東日本大震災以降、一般家庭にも急速に普及が進んでいます。
離島や過疎地域にも電力供給が可能
離島や過疎地域では、送電網の整備に多大なコストがかかるため、安定した電力供給が困難な場合があります。オフグリッドシステムは、独立した電力供給源となるため、これらの地域でも電力インフラを効率的に構築できます。
これにより、生活の質の向上だけでなく、通信設備や簡易医療施設などへの電力供給も可能になり、地域経済の活性化にも貢献します。
空地・空き家を有効活用できる
オフグリッドシステムは、活用されていない空地や空き家の新たな価値創出にもつながります。
例えば、遊休地に大規模な太陽光発電設備を設置し、地域の電力需要を賄う「地域発電所」として機能させることが可能です。また、空き家をオフグリッドハウスとしてリノベーションし、災害時の拠点や、新たなライフスタイルを提案するサステナブルな住居として活用する事例も増えています。これにより、未利用資産の有効活用と地域貢献の両立が期待できます。
オフグリッドのデメリットは?

非常に魅力的なオフグリッド生活ですが、メリットがあればデメリットもあるのが世の常です。
ここではオフグリッドの主なデメリットについてご紹介します。
完全なオフグリッドは天候に左右される
暮らしの全てをオフグリッドにした場合、太陽光が少ない時期には発電量が減るため、生活に必要な量の電気を作ることができない可能性があります。
梅雨など太陽光発電の効率が落ちる時期は蓄電池の残量を把握したり、節電したりする必要があります。
初期費用が高額
オフグリッドシステムを導入する際には、初期費用が高額になる傾向があります。これは主に、太陽光パネル、蓄電池、パワーコンディショナなどの主要機器の購入費用や設置工事費が必要となるためです。特に、完全に電力会社から独立したオフグリッドを目指す場合、より大容量で高性能な設備が必要となり、それに伴い費用も増加します。
一般的な家庭で太陽光発電システムと蓄電池を組み合わせたオフグリッドに近いシステムを導入する場合、数百万円単位の初期投資が必要となるケースが多いです。しかし、後述する補助金制度などを活用することで、費用負担を軽減できる可能性があります。
項目 | 想定費用(目安) |
太陽光パネル | 50万円~200万円(kWあたり20~30万円) |
蓄電池 | 100万円~300万円(kWhあたり15~25万円) |
パワーコンディショナ | 20万円~50万円 |
設置工事費 | 50万円~100万円 |
合計 | 約220万円~650万円 |
上記の費用はあくまで目安であり、設置環境や機器の選定によって大きく異なります。詳細な見積もりは専門業者にご相談ください。
メンテナンスに費用がかかる
オフグリッドシステムは、一度設置すれば終わりではなく、長期的な運用には定期的なメンテナンスが必要です。太陽光パネルの清掃、蓄電池の状態確認、パワーコンディショナの点検など、安全かつ効率的にシステムを稼働させるためには、これらの費用を見込んでおく必要があります。
また、現在販売されている太陽光発電システムや蓄電池は、電力会社の系統と連携することを前提とした製品が多く、完全オフグリッドにした場合にメーカー保証が出ないケースも存在します。この場合、故障時の修理費用が実費となるため、予期せぬ出費が発生するリスクも考慮しておくべきでしょう。オフグリッドを目指す際には、予算やランニングコストも踏まえて検討しましょう。
項目 | 想定費用(目安/年間) |
太陽光パネル清掃 | 1万円~3万円(必要に応じて) |
蓄電池点検 | 2万円~5万円 |
パワーコンディショナ点検 | 1万円~3万円 |
消耗部品交換 | 数万円~(数年ごと) |
合計 | 約4万円~10万円(年間) |
上記の費用はあくまで目安であり、システムの規模や使用状況によって変動します。
オフグリッドに補助金が出る場合も
オフグリッドシステムの導入には高額な初期費用がかかりますが、国や地方自治体は再生可能エネルギーの普及を促進するため、様々な補助金制度を設けています。これらの補助金を活用することで、導入費用を大幅に軽減できる可能性があります。
例えば、太陽光発電システムや蓄電池の導入を支援する国の補助金制度(例: こどもエコすまい支援事業など、期間により変動)や、特定の地域でのオフグリッド化を推進する地方自治体独自の補助金などがあります。
これらの補助金は、導入するシステムの規模や種類、設置地域によって対象や金額が異なります。申請には条件や期間が定められていることが多いため、導入を検討する際は事前に情報を収集し、専門業者に相談することが重要です。
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太陽光発電以外のオフグリッドにおける主電源
現状、オフグリッドにおける主電源として最も現実的で普及しているのは太陽光発電システムですが、他にも以下のような自然エネルギーを活用した発電方法があります。
風力発電

風の力で風車を回し、その回転エネルギーを発電機に伝えて電気を作る方法です。大規模な設備が必要となることが多いですが、風が安定して吹く地域では効率的な発電が可能です。夜間や曇りの日でも発電できる点がメリットですが、騒音や景観の問題、設置場所の制約があります。
バイオマス発電

動植物に由来する有機性資源(木材、生ごみ、家畜排泄物など)を燃料として燃焼させたり、ガス化したりして発電する方法です。廃棄物の有効活用にもつながり、燃料を安定的に確保できれば、24時間安定した発電が可能です。
廃熱発電
工場や焼却施設などから排出される高温の排熱を利用して発電する方法です。未利用エネルギーを再利用するため、エネルギー効率の向上が期待できます。ただし、熱源が近くにあることや、規模に応じた設備投資が必要となります。
これらの方法もオフグリッドの選択肢として検討できますが、一般家庭での導入のしやすさや費用対効果を考えると、現状では太陽光発電が最も一般的です。
まとめ
オフグリッドとは、電力会社に頼らず電力を自給自足する生活様式を指し、主に太陽光発電システムと蓄電池の組み合わせで実現されます。電気料金の削減、環境負荷の低減、災害時の非常用電源確保といった大きなメリットがある一方で、初期費用やメンテナンス費用、天候による発電量の変動といったデメリットも存在します。
完全なオフグリッドはハードルが高い場合もありますが、一部の電化製品から始める、必要な時だけ電力会社を利用するといった段階的な導入も可能です。
また、国や自治体の補助金制度を活用することで、初期費用を抑えることもできます。自身のライフスタイルや予算に合わせて、オフグリッド生活の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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