エコワン(ECO ONE)の特徴やメリット・デメリットは?太陽光と併設でおトクに!
最終更新日:2023.07.21お役立ち情報
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エコワン(ECO ONE)は従来のガス給湯器に加え、電気を使って効率よく湯沸かしができるハイブリッド給湯器です。
光熱費が高くなっている時代の中、「オール電化にはしたくないけど毎月のコストは削減したい」という方向けに人気が高まっています。
ここではオール電化住宅に導入されるエコキュートと、従来のガス給湯器の良いとこ取りをした「ECO ONE(エコワン)」の仕組みやメリット・デメリットについて紹介していきます。
エコワン(ECO ONE)に興味があるもののよくわからない方や光熱費の値上げによる影響を少しでも抑えたい方などは、ぜひ参考にしてみてください。
エコワンとは?
エコワンはエコキュートのように電気を活用しながらヒートポンプで温水をつくりタンクに貯水する機能と、従来の方式と同じガス給湯器による瞬間的にお湯をつくる機能の2つを備えています。
また、2つの機能は用途や状況に応じて使いわけられるのが、大きな注目ポイントです。
通常時は熱変換効率の良いヒートポンプを使用し、ゆっくりお湯を沸かして貯湯タンクに貯めたものを使用します。
特に短時間でお湯はりしなくても問題ない場合やゆっくりお湯を沸かす余裕がある時は、ヒートポンプユニットを活用した給湯機能が役立ちます。
お風呂のお湯はりなどで大量のお湯が必要な場合や、すぐに追い焚きをしたい時はガス給湯の部分も活用して足りない分を瞬時に沸かすことができます。
ガス給湯機能の場合は構造上湯切れの心配がないため、エコキュートと違ってタンクの容量は100Lまたは160Lと小さい設計です。
また、タンク内のお湯の温度も約50℃と低めで保温されるようになっています。
なお、一般的なエコキュートのタンク内は約80℃で、かつ370Lや460Lなど大容量のタンクを備えられており、保温の効率なども比較すると実はエコワンの方が省エネ性能は高いのが特徴です。
また、エコワンには「給湯」の機能の他、「暖房」の機能が備わっているモデルもあります。
エコワンの特徴
続いては、エコワンの製品情報や特徴について紹介します。
商品情報
Rinnai ECOONE
容量 | 160L | 100L | 50L |
機能 | 給湯・床暖 | ||
給湯のみ | |||
太陽光連動 | 〇 | × | × |
※160Lモデルのみ太陽光システムと連携できるものがあります。
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給湯機能
キッチンや浴室でお湯を使用する場合、貯湯タンクに約50℃で貯めておいたお湯を水で薄めて、温度が調整されたものを使用できるのが特徴です。
給湯機能を使用する際、前段で触れたように大量のお湯が必要な場合や、タンク内の残量が無くなって足りなくなった場合はガス給湯でカバーします。
【給湯機能を使用できる場所】
・浴室
・キッチン
・食器洗い乾燥機
・洗濯機 など
暖房機能
エコワンには、暖房機器を使用するために暖房機能付きのモデルがあります。
ガスを使って以下のような設備を導入されている方は、この機能がついたものを選ぶと良いでしょう。
【暖房機能を使用できるもの】
・床暖房
・温水ルームヒーター
・パネルヒーター など
また上記のような機能を備えつつ、2021年からは太陽光発電システムを設置している家庭に向けた「PV活用モード」搭載機種も発売されています。
日中の太陽光発電で余った電力を、エコワンのヒートポンプで湧き上げに活用することができるため、太陽光発電で卒FITを迎え、安い売電を続けるのがもったいないと考えている方にオススメです。
リモコンとアプリで簡単操作
リンナイは、エコワンを美しさ・使いやすさ両面から設計しています。また、リモコンに関しては3種類から選べるのが、エコワンの大きな特長です。
・カラーリモコン
・標準リモコン
・シンプルリモコン
カラーリモコンは、静電式のタッチパネルで、スタイリッシュかつ高級感のデザインが魅力です。カラーはホワイトとブラックの2色から選べます。
本体にはBluetoothが搭載されているので、浴室のリモコンからSiri・Googleアシスタントを使用したり音楽などを再生したりできます。
スクエアデザインの標準リモコンは、文字などが読みやすく、視認性を高めたシンプルかつわかりやすいデザインです。浴室とキッチンにリモコンが設置され、台所リモコンからも各種操作を行えます。
シンプルリモコンは標準リモコンに近い形状や画面表示で、表示される情報量がシンプルになっています。また、スイッチやパネルが大きく、誰でも使いやすい点もメリットの1つです。
さらにエコワンでは、上記のリモコンに加えてスマホアプリに対応しています。
リンナイから提供されている公式アプリ「リンナイアプリ」をインストールすれば、以下のような機能や通知を利用することが可能です。
- お湯はり、床暖房、パネルヒーターの操作
- お湯はりなどのタイマー設定
- みまもり機能で給湯器の操作を通知
- ウィジェット機能でアプリを開かずに操作状況を確認
- 毎月の光熱費をグラフで確認可能
- プッシュ通知で各機能や操作状況を確認可能
また、アプリとお風呂・浴室暖房乾燥機・床暖房・パネルヒーター・乾太くん(ガス衣類乾燥機)と連携できるようになっています。
設置方法は柔軟に検討可能
エコワンは、設置場所の状況に合わせてガス熱源機やヒートポンプといった各設備の設置位置を柔軟に変えられます。
たとえば、ヒートポンプユニットは、タンク・ガス熱源機に対して左右どちらの位置に設置しても接続および稼働させられます。
さらに土台部分の耐震強度が高められており、耐震クラスSに対応しているのも特長です。(設計用水平震度KH=2.0 満水質量の2倍の荷重に耐えられる状態)
シングルハイブリッドとダブルハイブリッド
エコワンシリーズには、シングルハイブリッドとダブルハイブリッドという2つの機能がカタログ・メーカーHPの製品ページに記載されています。
シングルハイブリッドは、給湯機能でのみ電気とガスを使用できる仕様のエコワンを指しています。一方、ダブルハイブリッドは、給湯機能だけでなく床暖房を使用したい時にも電気とガスを両方活用できるよう設計されています。
そのため、エコワンを選ぶ際は、床暖房を積極的に使用するかどうかで、シングルハイブリッド・ダブルハイブリッドを比較検討してみるのもおすすめです。
多彩なタンク容量
エコワンを比較検討する際、各製品ページやカタログのリットル表記についても注目してみましょう。
エコワンのリットル表記は、タンクにどれだけのお湯を貯められるのか示したものです。1人暮らしやお湯の使用量が少ないご家庭は、50Lなどタンク容量の少ないエコワンでも効率的にお湯はりなどを行えます。
3人や4人暮らし、お湯の使用量が多いと感じている場合は、160Lなどのタイプから検討してみるのもおすすめです。
エコでんちでは、お客様のご要望や疑問点にお応えするほか、条件に合った製品をご提案いたしますので、タンク容量でお悩みの方もぜひお気軽にご相談ください。
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エコワンのメリット
エコワンは給湯手段として、電気とガスの両方の良いとこ取りをした製品です。
主なメリットとしては以下の点が挙げられます。
・高い省エネ性能
・電気代・ガス代削減に役立つ
・オール電化と違って、災害時も安心
・維持管理費用を抑えられる
・環境負荷に配慮された構造
高い省エネ性能
家庭内のエネルギー消費のうち、「給湯」と「暖房」のために使用するエネルギーは65%を占めると言われています。
「給湯」機能に関して言えば、エコワンはヒートポンプとガス給湯を時間帯によって効率よく組み合わせて使っていくことで省エネ性能を大幅に上げています。
従来のガス給湯器を基準に省エネ性能を考えると、エコキュートがガス給湯器よりも約28%省エネなのに対し、エコワンは約45%とさらに省エネ性能が優れていることがわかります。
また「暖房」機能の面でも、床暖房を導入しているご家庭の場合は、エコワンが最も省エネです。
※各グラフは国立研究開発法人建築研究所による「建設物のエネルギー消費性能に関する技術情報」で公開されている平成28年省エネルギー基準に準拠した「エネルギー消費性能計算プログラム(住宅版)」による算出
光熱費の削減について
エコワンを導入した場合の光熱費削減効果は、もともとのガス契約が「都市ガス」か「プロパンガス」かによって異なります。
特にプロパンガスからエコワンに変更する場合は、光熱費削減効果を高められます。
たとえば、4人家族で給湯による光熱費が月8,000円程かかっている場合は約50~60%の光熱費削減が見込めます。(※リンナイ試算)
また太陽光発電の余剰分を活用できる「PV活用モード」搭載機能であれば、ヒートポンプでの湧き上げに使う電気代を大幅に削減することも可能です。
再生可能エネルギーの普及が加速していくと「再エネ賦課金」が今後どんどん上昇し電気代も上昇していきますが、電気を買う量を減らせる「PV活用モード」があれば安心です。
また、電気代の値上げが続く状況で、節電のみの対応は難しいところです。太陽光発電とエコワンを活用すれば、無理な節電を行わなくとも電気削減効果を得られます。
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災害時も電気とガスが使えて安心
オール電化の家庭では、長期停電が発生するとほぼ全ての家電製品が使えなくなってしまいます。また、オール電化住宅でなくとも長期停電による在宅避難生活中は、調理やその他生活面でさまざまな不便を強いられます。
なお、2019年の北海道の大地震では北海道全域が停電し大きな被害が出ました。ただし、ガスには影響がありませんでした。
また、災害を経験されている方ほど実は「オール電化は万が一の時に不安だからガスも使いたい」という方も多いのも実情です。
つまり、災害へ備えるには、電気だけでなくガスも準備しておくことが大切です。
エコワンの場合は、災害への備えとして、3重の予防線が張られています。
①停電してもガスで給湯できる
②ガスが遮断されても電気でも給湯ができる
③断水してしまっても貯湯タンク内のお湯を生活用水に活用できる
電気・ガスいずれかがストップしても給湯機能を使用できるのは、在宅避難生活を前提として防災対策を立てているご家庭にとって大きなメリットです。また、お湯が使用できれば、生活面における不便をある程度解消できます。
停電リスクは災害だけではありません。電力需要のバランスが崩れることでも発生する可能性もあります。電力不足が深刻化している昨今において、エコワンを導入することは賢く自衛する手段の1つになるのではないでしょうか。
消費するエネルギー以上の熱を集める
エアコンの省エネ性能が高いのは、空気中の熱をかき集めて、それを大きなエネルギーに変える「ヒートポンプ」という技術を使用しているためです。
実際に消費する電気エネルギー以上の熱エネルギーを得られるので、大切なエネルギーを高効率で有効活用できる仕組みです。
エコワンにもヒートポンプ機能が搭載されているので、熱効率の高い状態で給湯機能を使用できます。
お湯切れなしで、いつでも快適!
お湯を使用する時はガスで必要なお湯を沸かし、お湯切れせずにいつでも快適にお湯を使うことが可能です!
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ガスをバックアップに。お湯切れの心配なし
エコワンは電気とガスを使用しているため、お湯切れのリスクを抑えられます。
エコキュートの場合は、短時間にお湯を使用しすぎるとタンクの湯切れが起こる可能性もあります。
一方、エコワンはヒートポンプとガス給湯器を組み合わせることで、それぞれのメリットを活用しつつ、お湯切れせずにお湯はりできます。
エコワンのヒートポンプは、40℃から60℃のお湯をゆっくり沸かし、50リットルから160リットルのタンクに貯めて必要な時に使います。さらに、タンクがお湯切れした時に備えて、効率的なガス湯沸器「エコジョーズ」が補助的に働いて、急速にお湯を沸かして対応します。
各家庭の生活リズムを学習して、最も効率の良いタイミングでお湯を沸かすことができるので、タンクのお湯を無駄にしません。
電気を使ったヒートポンプで省エネを、そしてガスを使うエコジョーズでお湯切れしない。電気とガスのいいとこ取りをしたハイブリッド給湯器。それがエコワンなのです。
従来型よりも維持管理費用を抑えられる
エコワンの維持管理費用は、従来型のガス給湯器よりも年間約6.8万円も削減できるのが大きなメリットの1つです。
近年、電気代やガス代は値上げ傾向で推移しており、どんなに電気やガスの使用量を抑えても負担が大きくなってしまいます。さらに、円安などによる物価高が続き、光熱費以外の部分でも家計を圧迫している状況です。
このような環境において住宅設備の維持管理費用は、可能なかぎり抑えたいところです。
エコワンへ切り替えれば、給湯器にかかる維持管理費用を抑えられますし、効率的にお湯はりや追い炊きなどを行えます。
環境負荷を軽減しながら使用できる
エコワンは、従来型のガス給湯器と比較して年間約56%もの二酸化炭素排出量を削減しています。環境への負荷を考慮しながら住宅設備を更新したい方は、特にメリットと言えるポイントです。
気候変動問題は今や世界的な課題で、国や自治体・企業単位で脱炭素・生態系へ配慮された活動などが行われています。また、個人でもできる範囲で環境に配慮した生活を送ることが、今後の社会・環境を保っていく上で重要な行動です。
その点、二酸化炭素の排出量が削減されたエコワンは、普段の生活を大幅に変えることなく環境負荷の軽減に貢献できます。
エコワンのデメリット
省エネ性能が高く災害への備えとして安心できるエコワンですが、もちろんデメリットもあります。
導入費用が高め
良いモノであることは間違いないですが、良いモノほど価格も高いのが世の常です。
実際、エコワンの導入費用はガス給湯器の「エコジョーズ」やオール電化向けの「エコキュート」と比べても若干高い傾向にあります。
とはいえ、太陽光発電を設置されているご家庭でオール電化でない住宅の場合は、エコワンを導入することで毎月のランニングコストを下げることができるほか、災害対策としても役立つため、長期的に見るとおトクな住宅設備です。
もともとの光熱費が安い家庭では削減効果が低い
エコワンもエコキュートのように10年以上使用していくことを前提とし、そのうえで費用対効果を考えて購入するか決めるかと思います。
ただし2人暮らし世帯や、給湯機能をあまり使わないご家庭のような元々の光熱費が安い場合、光熱費削減の効果は大きくはありません。
たとえばプロパンガスで契約していて、毎日お風呂でお湯はりをするようなご家庭の場合は、エコワンの導入によって光熱費削減効果を高く実感できるかもしれません。
太陽光発電との連携でより経済的に運用可能
2021年から販売されている最新モデルには、太陽光発電の電気をお湯に変えて使う「PV活用モード」が搭載されています。
オール電化向けのエコキュートは、夜間の安い電気を活用して翌日使う分のお湯を大容量沸かして保存しておくものですが、PV活用モード搭載のエコワンなら昼間でも沸かせるのが特徴です。
太陽光発電で余った電気を活用するため、タダでつくった電気でお湯をつくれるのは大きなメリットになります。
そのためエコキュートのように電力プランを夜間安いプランに変える必要はなく、従量電灯でも単価の安い新電力に変更する方が多いです。
2022年から夜間安い電力プランでも夜間帯の単価が値上がり、反対に日中の単価が安くなる電力会社が出てきています。2024年時点でも時間帯別プランの値上げは実施されており、太陽光発電とエコワンを併用する方が、夜間の電力を使用するよりも経済的メリットを得られます。
こうした情勢の中でも電力プランの幅が広く、賢く光熱費の削減が見込めるのがエコキュートとの大きな違いです。
また、住宅用太陽光発電は、売電より自家消費の方が家計負担を抑えやすい傾向です。FIT制度を利用した売電の場合、固定買取価格に収益が左右されます。固定買取価格は年々下落している傾向で、なおかつ電力量料金単価より安く設定されています。そのため、後発組であればあるほど、売電より自家消費の方がお得といえます。
エコワンを併用すれば、太陽光発電の電気を無駄なく使用することができ、効率的に光熱費を削減できます。
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まとめ
2024年も電気代やガス代は、値上げ方向で推移しています。そのため、電気やガスの使用量を抑える対策を行っても、光熱費負担が上がってしまいます。
その対策としてエコワンを導入してみることをおすすめします。
エコワンは、自宅をオール電化にしなくても光熱費削減+災害対策ができるのが大きな特徴です。
また太陽光発電や蓄電池と併設することで、それぞれのメリットを有効に活用したりデメリットを補いあったりといった使い方も可能です。
「光熱費をなんとか削減してきたい!」
「災害が起きた時の備えをしておきたい!」
こんな事をお考えの方は、ぜひエコワンを検討してみてはいかがでしょうか。
エコでんちではどのくらい光熱費が削減できるのかはもちろん、エコワン以外でも光熱費削減に役立つ製品がないかご紹介させていただきます。また、環境省公的資格「うちエコ診断士」が、お客様のご要望にあった製品をご提案します。
さらに家計診断サービスによって、光熱費を減らすための方法を確認することが可能です。
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