蓄電池のオフグリッドとは?太陽光発電と活用し電気の自給自足を可能に!
最終更新日:2023.06.24お役立ち情報
オフグリッドという言葉をご存じでしょうか。近年、大規模災害時の停電対策として電気の自給自足が注目されていますが、オフグリッドはそれを可能にする手段です。
太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、オフグリッドは一般家庭でも行うことが可能です。世界情勢が混とんとする中エネルギー事情は複雑化し、今までのように電気が安定供給される保証はどこにもありません。オフグリッドによって、電力会社に頼らずに電力を確保することはますます重要となっています。
そこで今回は、蓄電池を活用した蓄電池オフグリッドシステムの可能性について、さまざまな面から解説していきます。実例もご紹介しますので、オフグリッドについて知りたい方や、関心がある方はぜひ参考にしてください。
目次
オフグリッドとは?意味と方法を簡単に解説
グリッドとは電力会社の送電網のことです。つまり、「オフ」グリッドとは送電網につながっていない状態のことです。わかりやすく言えば、電力会社の電気を使用せずとも電気を自給自足できる状態のことで、自立型の太陽光発電システムの導入はオフグリッドのひとつの方法です。
オフグリッドの特徴
オフグリッドの最大の特徴は、太陽光などの自然エネルギーさえあれば、どんな場所でも電力をまかなうことができる点です。環境への負担も少ないため、山奥などの電力網を設置できない場所でも電力を確保することができます。海外では、電力インフラが整備されていない地域ではオフグリッドがすでに一般的なシステムとして活用されています。
オフグリッドの方法①一部の電力をオフグリッドにする
オフグリッドを実現する方法のひとつは、主用電源を電力会社から購入しつつ、部分的にオフグリッドを導入する方法です。例えば冷蔵庫などの家電製品の一部を太陽光発電の電力を利用してオフグリッド化します。生活に大きな影響を与えないため、気軽にオフグリッドの開始が可能です。
オフグリッドの方法②主要な電源をオフグリッドにする
二つ目の方法としては、「太陽光発電システム+蓄電池」で主要な電源をオフグリッドにして、電力会社からの電源を補助的に使用する方法です。
日中は太陽光発電の電力をメインにし蓄電池に充電しいつでも使用できるようにします。発電量が少ない時期や、蓄電池への充電が足りずに電力が必要な場合にだけ電力会社からの電気を使用します。オフグリッドの方法としては一番注目されている方法です。
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オフグリッドの方法③完全にオフグリッドで生活する
三つ目は、オフグリッドに完全に切り替えて生活する方法です。電気代の削減や環境への配慮という意味では一番効果的ですが、太陽光発電も蓄電池も大容量のものを用意しなくてはならず、導入コストも高額なため一般家庭ではまだ現実的な方法とは言えません。
蓄電池とオフグリッドの組み合わせで電気を自給自足可能にする
太陽光発電と蓄電池の組み合わせで、一般家庭でもオフグリッド生活を実現可能にする方法について詳しくご紹介します。ここでは、オフグリッド生活を送る上での蓄電池の重要性や実際に必要な容量、費用について解説していきます。
蓄電池の強みとメリットとは?
蓄電池の最大の強みは、家庭での電力の使用状況に応じて充電や放電を行えることです。家庭用蓄電池は安全性も高く、繰り返し使用できます。
オフグリッドを取り入れた生活は、電力会社からの電力購入をいかに減らすかが重要です。日中は太陽光発電で生産した電力を使用して、余剰分を蓄電池に充電しておけば、太陽光パネルが発電していない夜間や早朝にも電気を使用することが可能になります。
また、蓄電池はさまざまな容量のものがあるため、ライフスタイルに合わせて選択が可能です。家庭で使用する一部の電力をオフグリッドにする方法なら、まずは少ない容量の蓄電池の導入から試験的に始めるといいでしょう。容量が足りないとなれば、あとから増設することも可能なので、柔軟に活用できるというメリットがあります。
蓄電池活用オフグリッドシステム導入の費用・容量は?
【おおよその費用】
日本の平均的な家庭に導入するのに最適な太陽光発電システムの容量は約5kwと言われています。これは、平均的な家庭の一カ月の電気代が約10,000円前後であることから算出された値です。蓄電池の容量が大きかったり、冬の発電量が低減したりする地域では6kw以上の発電量があるとより安心でしょう。
参考:2021年度一般家庭の平均的な電気代
世帯人数 |
月間平均電気代 |
3人世帯 |
10655円 |
4人世帯 |
11376円 |
これをもとに平均的な太陽光発電システムの導入コストを算出してみます。6kWの太陽光発電設備の平均価格は100~150万円前後です。蓄電池の価格は、4~7kWで90~160万円ほどで、設置費用も含めると約200万円程度になります。この二つを合わせると、合計で約300~350万円の導入費用がかかる計算になります。
【オフグリッドに必要なシステム容量は】
太陽光発電システムを上記の6kWと考えると、地域によりますが年間の想定発電量は約7,000kWh程度になります。1日の発電量は平均で20kWh程度になるでしょう。標準的な家庭での電力消費量は1ヵ月おおよそ400kwhですので、1日の平均にするとおよそ13kWhになり、充分に電力消費を賄える値になります。
つまり、太陽光発電システムは月平均で600kWh程度が発電可能ですので、その電力を蓄える能力の蓄電池であればオフグリッド生活を送ることが可能ということになります。
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補助金制度の活用
太陽光発電システムや蓄電池の導入に関しては補助金制度が利用できる可能性があります。太陽光発電業者やお住まいの自治体に確認してみましょう。
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2023年(令和5年)オトクに導入!家庭用蓄電池・太陽光発電・V2Hの補助金ってどうすればもらえる?地域ごとの需給条件や金額を徹底解説
蓄電池活用オフグリッドシステムのメリットとデメリットを解説
ここからは、蓄電池を活用したオフグリッドシステムについてのメリットやデメリットを解説していきます。
【メリット1】上昇する電気代に対応可能
FIT(固定価格買取制度)を利用した太陽光発電の売電価格は年々下降しており、一方で電力会社の電気代は高騰を続けています。参考に、一般家庭の電気料金の2010年から2019年までの推移を表にしました。これを見ると約10年で約4円も価格が上昇していることがわかります。世界情勢による燃料代の高騰を踏まえて、今後電気代はますます上昇する予定です。低圧規制料金についても、大手電力会社7社が6月より値上げすることが発表されています。
太陽光パネルが発電可能な日中にオフグリッドを行い、さらに余剰分を蓄電池に充電しておき、夜間に蓄電した電力を使用することで電気代を削減できます。家庭での電力の自家生産・自家消費を可能にするオフグリッドシステムは、高騰する電気代に対応する非常に有効な手段です。
電気料金平均単価の推移
年代 |
2010年 |
2011年 |
2012年 |
2013年 |
2014年 |
2015年 |
2016年 |
2017年 |
2018年 |
2019年 |
電気料金(円) |
20.4 |
21.3 |
22.3 |
24.3 |
25.5 |
24.2 |
22.4 |
23.7 |
25 |
24.8 |
参照:経済産業省資源エネルギー庁「日本のエネルギー2020」
2023年6月からの大手電力会社各社の値上げ状況
電力会社 |
平均値上率 |
東京電力 |
15.90% |
北海道電力 |
23.22% |
東北電力 |
25.47% |
北陸電力 |
39.70% |
中国電力 |
26.11% |
四国電力 |
28.74% |
沖縄電力 |
33.30% |
【メリット2】脱炭素を実現しSDGsに貢献
オフグリッドの導入によって、世界中で推進されているSDGsに貢献することが可能です。たとえばSDGs目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」のターゲットの中には「2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。」というものがあります。
太陽光発電などの再生可能エネルギーを利用することは、SDGsの目標を推進することになります。再生可能エネルギーをはじめとしたクリーンエネルギーは、二酸化炭素を始めとする温室効果ガスを発生させないため、環境に負荷をかけません。電力のオフグリッド化は脱炭素に向けて非常に有効な手段です。
【メリット3】災害時の非常用電源として活用できる
蓄電池を導入したオフグリッドシステムを普段から活用していれば、大規模災害時の停電の際には蓄電していた電力を使用することが可能になります。インフラが復旧するまでの間も、通常の生活を送ることができるのは大きな安心感へとつながります。
デメリットについても解説
蓄電池オフグリッドシステムのメリットは非常に大きいものですが、デメリットももちろん存在します。
ひとつはシステム設置のための投資費用が掛かることです。自宅の電気をオフグリッド化するためには、太陽光発電の導入とともに電気を蓄えるための蓄電池が必須です。上記でもご紹介したように、これらの導入コストは決して安くはありません。しかし、高騰する電気料金を抑えられるという経済効果と、災害時の備えを考えると十分に採算が取れる可能性もあります。
二つ目は、維持管理に費用と手間が掛かることです。太陽光発電パネルは20年を超えても発電を続けることが可能ですが、直流電源を交流電源に変換するパワーコンディショナーの寿命は10~15年程度とされており、時期が来たら更新費用が発生します。
蓄電池に関しても、充放電サイクルを繰り返すと容量が減少して行きます。こちらも10年を超えると交換が推奨されます。
また、発電量のモニタリングや点検費用、自然災害に対する保険費用なども発生することを頭に入れておく必要があります。
オフグリッド生活の実例紹介
ここでは実際にオフグリッド生活を実施した例をご紹介します。
テスラのパワーウォールでオフグリッド生活
世界的に有名なEVを販売しているテスラ社は、家庭用蓄電池「パワーウォール」を販売しています。この「パワーウォール」と太陽光発電を組み合わせて、オフグリッド生活を実施した人がアメリカに存在します。太陽光発電と蓄電池を同時にスムーズに稼働させることに成功し約30日間もの間、電気の自給自足を可能にしたそうです。
ただし使用したパワーウォールは3台分(13.5kWh×3台=40.5kWh)、太陽光発電システムは約13kWとのことなので、日本で導入する場合はかなりの大型のシステムになるでしょう。しかし逆に言えば、容量などをクリアすれば電力会社を通さず電気の自給自足は十分可能ということです。
一部の家電製品や照明をオフグリッド化
上記のような大規模なシステムによらなくても、家庭で使用する電力の一部をオフグリッド化することは十分に可能です。
例えば、下記のような用途があります。
・パソコン等OA製品のバックアップ電源
・長期保存する食品の専用冷蔵庫の電源
・敷地内の倉庫や別棟の部屋の照明、コンセント
・家庭菜園の散水ポンプ用電源
まずはこのような一部のオフグリッド化からスタートして、様子を見ながら蓄電池を増設して対象範囲を広げていくのも賢いやり方と言えるでしょう。
まとめ:これからの電気は自家生産・消費が当たり前!蓄電池導入ならエコでんちへ!
オフグリッド生活を実現するためには「太陽光発電+蓄電池」が有効ということがご理解いただけたのではないでしょうか。
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自宅でオフグリッド生活を実現するための最適な太陽光発電・蓄電池をご紹介できますので、ぜひ導入の際にはエコでんちにお気軽にご相談ください。
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