太陽光発電の設置で元が取れるの?特徴やメーカーについてもわかりやすく解説!
最終更新日:2024.10.25 太陽光発電
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2022年から続く物価高や燃料価格高騰は、毎月の家計負担につながりますし、日々悩んでいるご家庭も多いかと思います。また、2023年は一時的に電気料金が落ち着いていたものの、2024年から再び値上げの方向で調整され始めています。
そのため、光熱費負担を抑えるには、節電だけでなく省エネ機器の使用、太陽光発電を含めた創エネの活用などを検討するのが大切です。
しかし、住宅用太陽光発電の導入を検討している方の中には、今から設置して元が取れるか心配な方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、2024年から太陽光パネルを自宅に設置しても元が取れるのか、太陽光パネルおよび太陽光発電の初期費用、回収期間について分かりやすく紹介します。
太陽光発電の元が取れるのか確認した上で検討したい方や2024年から太陽光パネルを自宅に設置してもメリットを得られるのか知りたい方などは、参考にしてみてください。
目次
太陽光パネルについておさらい
まずは、初めて住宅用太陽光発電を導入する方に向けて太陽光パネルの特徴についておさらいしていきます。
太陽光を直流の電気へ変換
太陽光発電は、光エネルギーを電気へ変換する再生可能エネルギー発電システムです。
住宅用太陽光発電も同システムに取付られている太陽光パネルが、太陽から降り注がれている光を太陽電池で電気へ変換します。また、パネル内には、複数の太陽電池が組み込まれていて、それぞれの太陽電池から電気を生み出す仕組みです。
ただし、太陽光パネルで発電できる電気は直流なので、そのまま自宅のコンセントへ電力を供給できませんし、住宅設備で使用することもできません。
そこで、太陽光発電システムには、パワーコンディショナという直流・交流変換装置が取り付けられています。パワーコンディショナは、システム全体の制御や太陽光パネルから流れてきた直流の電気を家庭で使用可能な交流電気へ変換してくれる装置で、電力の出力にも関わっています。
また、接続箱という機器が、複数の太陽光パネルから供給されている電力をまとめる役割を担っています。まとまった電力が、パワーコンディショナへ供給されます。
これから住宅用太陽光発電を取り付けたい時は、太陽光パネルの変換効率や仕様だけでなく、パワーコンディショナの性能や機能についても注目しましょう。
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住宅用太陽光発電の取り付け位置は屋根設置が一般的
自宅に住宅用太陽光発電を設置する場合は、一般的に住宅の屋根に取り付けます。
具体的には、住宅の屋根に太陽光パネルの固定部品でもある架台を取り付け、その上に太陽光パネルを設置する流れです。また、パワーコンディショナを住宅内へ設置したり配線類を接続したりします。
なお、住宅用太陽光発電の設置場所は、必ずしも住宅の屋根ではありません。近年では、住宅用ソーラーカーポートという商品も販売され始めています。
ソーラーカーポートは、駐車場に設置されているカーポートと太陽光発電システムを組み合わせた商品です。
住宅の屋根に取り付けられない時や住宅用太陽光発電の発電量では少ないという時は、ソーラーカーポートについても検討してみるのがおすすめです。
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太陽光発電の価格相場
太陽光発電の価格相場は、経済産業省の「令和6年度以降の調達価格等に関する意見」によると1kWあたり28万円前後で推移しています。
FIT制度のスタートした2012年から20万円程度安くなっているので、更に導入しやすい環境へ変化しているといえます。
なお、太陽光発電の価格相場は、太陽光パネル1枚あたりではなく1kW単位で比較するのが一般的です。
なぜなら、太陽光発電の初期費用は、太陽光パネルだけでなく配線類や接続箱、パワーコンディショナなどさまざまな機器と施工で構成されているため、太陽光パネル1枚の価格で比較しても正確に費用負担を判断できません。
そのため、太陽光発電の元が取れるかどうか調べる時は、1kWあたりの価格で比較しましょう。
そして、太陽光パネルの価格については、技術開発や量産化に伴い年々安くなっていて、購入しやすい環境へ変化しています。さらに発電効率が徐々に向上しているので、コストパフォーマンスという点でも2024年から始めるメリットはあります。
出典:経済産業省ウェブサイト(20240207_1.pdf (meti.go.jp))
主な太陽光パネルメーカー
2024年時点で太陽光パネルを製造している主な国内メーカーは、長州産業やシャープ、ネクストエナジー、京セラ、DMMエナジーです。
国内メーカーの場合は、発電効率の高さだけでなく品質面、サポートの受けやすさといった点でメリットがあります。特に故障などで問い合わせた際は、すぐに国内の拠点に常駐しているスタッフで対応してもらえますし、電話にて直接相談できます。
太陽光パネルの海外メーカーは、カナディアンソーラー、Qセルズなどが代表的です。海外製太陽光パネルは、国内メーカーより安価な傾向で、更にコストを抑えられます。ただし、国内拠点の少ない海外メーカーも多いため、故障や修理交換といった対応に時間がかかる可能性もあります。
なお、過去にパナソニックや東芝、ソーラーフロンティアは、自社で太陽光パネルを生産していましたが2023年時点で撤退しています。ただし、ソーラーフロンティアは、OEM体制に切り替えて、太陽光パネルの販売を行い、パナソニックは、住宅用太陽光発電の販売、太陽光パネル以外の機器生産について継続している状況です。
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太陽光パネルの寿命
太陽光パネルの寿命は、実例のデータから見ると30年以上使用することができます。
その理由としてシリコンモジュールに半導体と強化ガラスのシンプルな構造で、ファンやモーター等の可動部分がないことがあげられます。
京セラの1984年に千葉県佐倉市に設立された佐倉ソーラーエネルギーセンターでの多結晶シリコン太陽電池モジュールは、36年目の2021年の時点でも出力低下率17.2%※1で現在も稼働しています※2。
※1 実績データをベースに、さらに出力特性の測定精度・ばらつきなど、外的要因も考慮した数値
※2 2022年3月時点。
このように太陽光パネルは、長期間稼働できるのが強みです。ただし、少しずつ発電効率は低下してしまいます。
発電低下率の原因としては、ガラス表面が長年の雨風ですりガラス状になり光の吸収が徐々に低下したことが主な原因と考えられています。
太陽光パネルをなるべく長持ちさせるには、O&M業者や施工販売業者のメンテナンスサービスで、定期的に保守点検・修理してもらうのが大切です。
O&M業者とは、太陽光発電の保守点検を専門に対応しているサービスのことです。一般的には産業用太陽光発電向けにサービス提供していて、住宅用太陽光発電なら施工販売店で保守点検してもらえます。
また、メーカー保証や施工販売店の保証制度を活用すると、施工不良や製品不良といった損害を補償してもらえるため、修理交換にかかった費用負担を抑えられます。
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2024年から太陽光パネルを自宅に設置しても元が取れる?
結論から説明すると2024年から太陽光発電を始めても、元が取れる状況となっています。
FIT制度の固定買取価格は年々下落傾向ですが、太陽光発電の初期費用も年々安くなっているので、利回り10%前後の水準を保っています。
2024年度の固定買取価格は、出力10kW未満で1kWhあたり16円です。住宅用太陽光発電の初期費用は、経済産業省の「令和6年度以降の調達価格等に関する意見」によると出力1kWあたり28.4万円なので、平均的な出力5kWなら142万円前後といえます。
年間の発電量は出力1kWあたり約1,000kWhなので、出力5kWなら5,000kWh×16円=8万円です。なお、実際は、自家消費が優先されるので、発電した電気を全て売電できるわけではありません。
自家消費によって浮いた生活費と余剰電力の売電収入を掛け合わせると、住宅用太陽光発電を設置してから10年前後で元が取れる計算です。
さらに太陽光発電メーカーは、日々太陽光パネルや周辺機器の改良、新製品の研究開発を行っていて、年々性能の高い製品を発売しています。
一昔前まで発電効率10%前半だった太陽光パネルは、今や20%台に突入しています。
また、大学や企業で研究されている開発用のパネルでは、発電効率30%台の高出力を記録しているケースもあります。
このように太陽光発電のコストパフォーマンスは高いので、今後も元が取れる設備として普及していくことが予想されます。
出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(買取価格・期間等買取価格・期間等|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー (meti.go.jp))
出典:経済産業省ウェブサイト(20240207_1.pdf (meti.go.jp))
太陽光パネルの設置後、固定買取期間以内に元を取るには?
住宅用太陽光発電で元が取れるということを把握したあとは、固定買取期間内に元を取る方法について確認していきましょう。
太陽光発電の強みであり注意すべき点でもあるのが、FIT制度の固定買取価格と期間です。FIT制度は、太陽光発電を含む再生可能エネルギーの電力を、電力会社が一定期間買い取る義務を課した制度です。住宅用太陽光発電の場合は、FIT認定を受けてから10年間固定買取価格で電力を買い取ってもらえます。
また、出力10kW未満の住宅用太陽光発電でFIT認定を受けた場合は、市場で取引されている価格よりも高い単価で10年間売電することも可能です。
つまり、10年間は、経済的メリットの高い状況で初期費用を回収できるということです。
しかし、固定買取期間の終了した後は、電力会社の電力買取プランで売電できるものの、固定買取価格の半額程度と安い価格設定です。
そのため、固定買取期間内に元を取るのが、収支バランスを保つ上で重要なポイントといえます。
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効率よく自家消費を行う
住宅用太陽光発電で発電した電気は、効率よく自家消費していくのが大切です。
自家消費は、発電した電気を自宅で使用していくことを指しています。たとえば、太陽光パネルから発電した電気を、自宅のコンセントから使用したりIHクッキングヒーターなどの住宅設備で使用したりできるのが特徴です。
発電した電気を無駄にせず自家消費していけば電力会社からの買電量(電力の購入量)を抑えられるので、電気料金を直接削減できるようになります。
また、FIT制度において住宅用太陽光発電は余剰買取方式なので、自家消費したのち余った電力しか売電できません。そのため、自家消費で余った生活費を初期費用の回収費へ充てるのが、メインの費用回収方法です。
なお、燃料費調整額や再エネ賦課金は買電量に応じて加算されるため、自家消費すればするほど電気料金+燃料費調整額と再エネ賦課金も直接削減できるようになります。
また、燃料費調整額や再エネ賦課金は変動するため、値上がりしてしまうと電力使用量を抑えても電気代の増加につながります。しかし、節電だけでは対処しきれない問題です。
そこで、自家消費率を高めれば売電より電気料金削減効果を高められますし、費用回収に必要な予算も確保しやすいといえます。
出力5kWの住宅用太陽光発電を設置した場合は、毎月4,000円~の電気料金削減を達成できる可能性があります。
売電収入を初期費用に充てる
住宅用太陽光発電の売電収入は、元が取れるまで他の用途に使用せず、初期費用に充てるのが大切です。
自家消費によって余った生活費だけでなく売電収入を太陽光発電のローン返済に充てれば、その分費用回収期間を短縮できます。また、貯蓄や他の用途に使用するお金を返済に充てずに済むため、家計負担の軽減という点でもメリットがあります。
FIT制度の認定を受けた住宅用太陽光発電は、10年間固定買取価格で電気を買い取ってもらえるので、年間の収益を予測しやすいのが強みです。
2024年度の固定買取価格は2023年度と同じく1kWhあたり16円で、出力5kWの太陽光発電なら1ヶ月あたり6,800円前後の売電収入を得られる計算です。
一般的に自家消費量は発電量の20%弱なので、残り80%の売電収入を手元に残しておかなければ10年以内に初期費用を回収できない可能性があります。
前段でも触れたようにFIT認定を受けた住宅太陽光発電は余剰買取方式なので、初期費用回収期間を考える際に自家消費と売電による収益と費用回収の期間を都度計算したり確認したりするのが大切です。
初期費用を抑える
設置から10年以内に元を取るには、初期費用を抑えられるよう業者や製品選びについて気を付ける必要があります。
住宅用太陽光発電の本体価格と設置工事費用は、販売店や施工業者によって変わります。
初期費用相場より高い見積りを提示してくる業者と契約してしまうと、費用回収期間を短縮させることが難しくなってしまいます。
つまり、相場より同程度もしくは安ければ、その分初期費用の回収期間を短縮できますし、10年以内に元を取れる可能性が高くなります。
ただし、初期費用を抑えようと考える場合は、価格に加えて見積もり内容や実績なども含めて慎重に選定していくのが大切です。
値段だけで判断してしまうと、施工不良による故障や破損、発電量低下といった損失を被る可能性があります。故障や破損が頻発してしまうと修理や部品交換による費用負担もかさんでしまい、回収期間を短縮できませんし赤字になってしまいます。
なお、弊社エコでんちの場合は、各メーカーからの大量仕入れで業界最安値を実現しております。
また、各種メーカー施工IDを所有し、かつ施工内容や部材にこだわりのある実績豊富な施工店のみと提携しているので、高い施工品質をご提供いたします。
太陽光発電の初期費用を抑えたい、何を選べばいいかわからないといった時は、お気軽にお電話やメールよりお問い合わせください。
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家庭用蓄電池と併用させる
家庭用蓄電池との併用で、初期費用の回収期間を短縮できる可能性があります。
家庭用蓄電池とは、太陽光発電と連携可能な蓄電ユニットのことで、蓄電容量3kWh台のコンパクトなタイプから10kWh台の大容量のタイプが販売されています。また、ポータブルバッテリーと異なり、基礎に固定させて使用します。
家庭用蓄電池には制御機能が搭載されているので、家庭内の消費電力量や家電製品の使用パターン、太陽光発電の発電パターンを計測し、効率的な充放電を試みてくれます。
そのため、蓄電池を導入すれば、効率よく自家消費したり売電収入を増やしたりできるようになります。
また、まず太陽光発電単体では電気を貯めることができないため、発電のできない夜間や早朝には、自家消費できません。また、消費電力の多い時間帯は、自家消費しきれず買電量を増やしてしまう可能性があります。
自家消費率を高めようとしても、消費電力量の少ない時間帯は売電量が増えてしまいます。
そこで家庭用蓄電池を併用すれば、太陽光発電から余った電気を貯めておいて、夜間や消費電力の多い時間帯に効率よく自家消費できます。
さらに時間帯別の電気料金プランに加入しているご家庭は、夜間や深夜帯の安い電気を蓄電池に貯めておき、割高な時間帯に自家消費することで、電気料金の削減効果を更に伸ばすことが可能です。
電気料金の削減効果を伸ばすことができれば手元に残る生活費の予算が増えるので、費用回収に充てられる資金も増えまし、費用回収期間を短縮できます。
さらに家庭用蓄電池があれば効率よく電気を活用できるので、初期費用回収後の運用時にも役立ちます。
ただし、家庭用蓄電池の初期費用負担が発生するので、同時設置できるかどうか家計負担とのバランスを考慮するのも大切です。
エコでんちでは、住宅用太陽光発電や家庭用蓄電池の補助金制度に関する調査やご提案についても対応しているので、両設備の費用負担軽減へ向けた対策を進めやすくなります。
家庭用蓄電池の設置も検討している方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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節電を意識した生活を送る
太陽光発電の費用回収期間を短縮するには、日頃から節電を意識した生活を送るのも大切なポイントです。
たとえば、以下のような習慣が付いてしまうと、無駄な消費電力量の増加につながります。
・テレビの点けっぱなし
・使用していない部屋の照明やテレビなどの点けっぱなし
・エアコンの設定温度が推奨温度より高い・低い
・冷蔵庫の開閉回数が多い
・暖房器具の使用時間が長い
・明るい時間帯に証明を使用し続ける
消費電力の大きな家電製品や住宅設備は、短時間の使用でも電気代負担が増えてしまいます。さらに、消費電力の小さな家電製品でも複数使用すれば、負担増加につながります。
いくら太陽光発電で発電しても無駄な消費電力量が増えれば、経済的メリットを得にくくなるので、節電を意識していなかった方は特に見直してみることをおすすめします。
また、少しでも消費電力量を抑えるには、さまざまなポイントを意識して家電製品を使用しましょう。
・冷房は28℃設定でなるべく使用
・暖房は20℃設定でなるべく使用
・エアコンのフィルターを定期的に清掃する
・室外機周辺に物を置かない
・室外機に日光が当たる場合は日除けカバーを付ける
・冷蔵庫の開閉回数を抑える
・冷蔵庫を開ける時間を短縮する
・冷蔵庫に物を詰めない
・LED照明に変える
・テレビや照明の点けっぱなしを控える
・テレビやPCなどを省エネモードで使用
このようにちょっとした行動の積み重ねが、毎月数100円もしくは1,000円以上の電気料金削減につながります。
電気料金プランの見直し
ライフスタイルに合っていない電気料金プランを契約している場合は、見直してみるのもおすすめです。
たとえば、消費電力の比較的少ない場合に消費電力の多い方向けプランに加入すると、余計な電気料金がかかってしまいます。
消費電力の多い方向けに作られたプランは、電力量料金が多ければ多い程電力量料金単価が抑えられる仕組みです。そのため、消費電力の少ない方にとっては、メリットの少ないプランといえます。
また、消費電力の少ない方向けに作られたプランは、前述で解説したケースと反対の事象が起きます。
他にも自由料金プランは、特定のケースにおいて電気料金を抑えられるメリットがある一方、かえって割高になってしまう可能性もあります。
エコでんちには環境省公的資格「うちエコ診断士」の取得したスタッフが多数在籍しているので、太陽光発電の施工販売だけでなく、光熱費削減に向けた診断やシミュレーション、アドバイスなども対応しています。
燃料費調整額の上限が定められた電気料金プランへ切り替える
電気料金負担を抑えて費用回収分の予算をより多く確保するには、電気料金プランの燃料費調整額に関する項目を確認してみるのもおすすめです。
電気料金に上乗せされている燃料費調整額の上限は、電気料金プランによって異なります。
電力自由化以前から提供されている従量電灯制をはじめとした規制料金プランは、国の認可がなければ値上げやサービス内容の変更など行えません。また、燃料費調整額の上限に定めがあるので、2022年から続く燃料費高騰の場面でもある金額から値上げされない仕組みです。
一方、電力自由化以降に提供されている自由料金プランは、電力会社側で自由に電気料金プランの設計や条件の変更、値上げや値下げを行えます。また、新電力の電気料金プランや大手電力会社で提供されている自由料金プランの中には、燃料費調整額の上限が定められていないプランも存在します。
そのため、燃料費の値上がりしている時期に燃料費調整額の上限がないプランへ加入していると、節電していても電気料金の高騰化につながります。
燃料費調整額の上限がないプランへ加入している方の中で電気代負担に悩んでいる方は、規制料金プランへ変更した方がいいといえます。
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太陽光パネルの設置費用について元を取るシミュレーション
ここからは住宅用太陽光発電で元を取るためのシミュレーションを行ってみます。
出力5kWの住宅用太陽光発電を導入した場合、初期費用は75~120万円程度です。年間10万円の電気代削減額+売電収入を得られれば、10年~12年間で元が取れます。
また、1ヶ月の電気代は1万円と仮定します。
1日の自家消費量が発電量に対して20%と仮定した場合、1ヶ月あたり1,400円前後の電気料金削減額を期待できます。(日中も電気使用している場合、15%程度の自家消費率と仮定)年間の電気代削減額は、約16,800円です。
出力5kWの年間発電量は約5,000~5,800kWhなので、自家消費15%を差し引いておおよそ4,930kWh分の電気を売電できる計算です。
2024年度の固定買取価格1kWh16円×4,930kWhで計算すると年間の売電収入は、78,880円になります。
電気代削減効果と合わせると経済的メリットは、年間95,680円です。初期費用120万円の場合は約13年、初期費用100万円であれば10~11年で元が取れる計算です。
初期費用回収の時期が固定買取期間を過ぎてしまう時は、販売店や太陽光パネルメーカーを変更してみるのも大切です。
また、自治体独自の補助金制度を活用できれば、設置から10年以内に元が取れる可能性もあります。
エコでんちでは補助金制度に関する情報も更新しているので、ぜひ参考にしてみてください。
太陽光パネルの初期費用を抑えるには補助金制度を活用しよう!
前段でも触れたように住宅用太陽光発電の元が取れるまで10年を超えてしまう場合は、補助金制度を利用できないか確認してみることをおすすめします。
それでは、2024年時点での補助金制度に関する状況を紹介していきます。
国の補助金制度はない
2024年時点では、国による住宅用太陽光発電の補助金制度は実施されていません。
住宅用太陽光発電に関する国の補助金制度は2014年に終了し、その後再開や新たな制度なども立ち上がっていません。
さらに2024年に実施されている国の補助金制度は主に太陽光発電の法人企業や関連企業向けに作られたものなので、個人の住宅用太陽光発電向けではありません。
これから太陽光発電を導入する方は、自治体の補助金制度を調べてみることをおすすめします。
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自治体の補助金制度なら受けられる可能性がある
自治体によっては2024年度も独自の補助金制度を実施している可能性があります。そのため、2024年に住宅用太陽光発電を導入しても、補助金で初期費用負担を軽減できる可能性があります。
たとえば、東京都の「家庭における太陽光発電導入促進事業 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」という2023年度に実施されている個人向け補助金事業は、新築もしくは既存の住宅に太陽光発電を導入した場合に太陽光発電システムに対する補助金も交付してもらえます。
補助金額は、新築住宅なら1kWあたり12万円もしくは10万円、既築住宅なら1kWあたり15万円もしくは12万円です。なお、補助金額には上限があるので、初期費用を全額補助してもらえる訳ではありません。
また、陸屋根に設置する場合は、架台の設置費用に対して別途補助金を交付してもらえます。集合住宅なら1kWあたり20万円、既築の戸建て住宅なら1kWあたり10万円の補助金額が、交付される仕組みです。また、架台費用に対する補助金にも上限があるので、事前に申請条件と補助金額の上限を確認しておきましょう。
同補助金事業は2024年度も実施される可能性があるので、都内在住の方は確認してみましょう。
他にも福島県会津若松市では、2023年度に「令和5年度住宅用太陽光発電システム等設置補助金について」という補助金事業を実施していました。住宅用太陽光発電設置時に1kWあたり1万円(上限4万円)の補助金を交付してもらえる内容です。
福島県以外にも北海道や青森県、大阪府などさまざまな県・市町村が、独自に太陽光発電に関する補助金制度を実施しているので、比較的初期費用を削減しやすい環境といえます。
また、太陽光発電の補助金制度に蓄電池も含まれていたり蓄電池単体の補助金制度が実施されていたりするので、蓄電池の同時設置時にも注目の制度です。
事前のシミュレーションで住宅用太陽光発電設置から10年以内に元が取れないことがわかった場合、少しでも費用負担を軽減したい時は、自治体の窓口やHPから補助金制度を調べてみてはいかがでしょうか。
エコでんちでは、太陽光発電の施工に加えて太陽光発電や蓄電池・V2H補助金制度の調査や申請サポートも行っているので、ぜひお気軽にご相談ください。
2024年(令和6年)オトクに導入!家庭用蓄電池・太陽光発電・V2Hの補助金ってどうすればもらえる?地域ごとの需給条件や金額を徹底解説
太陽光発電で元が取れたあとはどうする?
太陽光発電の元が取れることを把握した方の中には、費用回収したあとにどう運用すべきなのかわからない方も多いのではないでしょうか。
住宅用太陽光発電を撤去することも可能ですが、撤去費用の負担は発生します。
そこでここでは、太陽光発電で元が取れたあとにどうするか運用方法について紹介します。
引き続き売電収入を得る
太陽光発電で元が取れたあとは、引き続き売電を行うことも可能です。
費用回収前は、売電収入の一部を初期費用の返済に充てる必要がありました。しかし、費用回収後は、売電収入を維持管理費用や毎月の電気料金に充てたり生活費のために活用したりできるようになります。
そのため、売電収入を継続するのは、家計負担軽減、貯金の増加という点でもメリットのある選択肢です。
ただし、売電単価や年間の収益、電力買取の契約内容については、固定買取期間の終了によって変わります。
固定買取期間内は、FIT制度で定められている固定買取価格で売電を行えます。
一方、固定買取期間が過ぎたあとは、電力会社と電力買取に関する契約を新たに交わさなければ売電を行えません。たとえば、東京電力の再エネ買取標準プランは、FIT制度の適用期間が終了した方向けに提供されていて、1kWhあたり8.50円で電力を買い取ってもらえます。
FIT制度の固定買取価格は、2024年度で1kWhあたり16円(出力10kW未満)です。そのため、売電収入は固定買取期間終了後に下がってしまいます。
売電収入を継続的に得たい場合は、固定買取期間後の電力買取契約と内容、年間の収支バランスについて計算しておくのが大切です。
もし、売電収入で電気料金負担を軽減しきれない場合は、次に紹介する全量自家消費を検討してみましょう。
電力買取の契約をせず全量自家消費へ切り替える
全量自家消費とは、太陽光発電で発電した電気を全て自家消費していく運用方法のことです。
前段で解説したように卒FIT後(固定買取期間終了後)も売電を行う場合、固定買取価格の半額程度まで単価が下がってしまいます。また、電気料金の電力量料金は一般的に1kWhあたり20円台なので、発電量1kWhあたり8円前後の売電単価でカバーしきれません。
そこで全量自家消費へシフトすると、発電した電気を直接買電量削減につなげられるため、電気料金を大幅に削減できます。
また、家庭用蓄電池を併用すれば、余った電力を充電しておいて、夜間や消費電力量の多い時間帯に自家消費することが可能です。
家庭用蓄電池には、自家消費より充電を優先させるモードなどの他、AIとインターネットを活用した自動制御機能も搭載されています。特に自動制御機能は、日常生活における消費電力量を記録し、天候情報と合わせて充電を最優先に行うべきか判断したり充放電のタイミングを調整したりしてくれます。
また、ニチコンのトライブリッド蓄電システムなら、1台のパワーコンディショナで太陽光発電と蓄電池、V2Hの制御まで対応してくれるため、管理の手間を省きつつ電気料金削減効果を伸ばすことが可能です。
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2024年も太陽光発電の元が取れる!電気料金削減効果などの経済的メリットも!
住宅用太陽光発電の元が取れるまでの期間は、設備設置およびFIT認定から10年前後です。
また、蓄電池との併用や自治体独自の補助金制度を活用すれば、初期費用の回収期間を10年未満にすることが可能です。
電気料金を削減したい方や売電収入に関心を持っている方は、今回の記事を参考に住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池を検討してみてはいかがでしょうか?
エコでんちでは、家庭用蓄電池の他、住宅用太陽光発電やV2Hを多数取り扱っています。また、販売だけでなく施工からアフターフォローも対応しているので、見積もりから設置後までサポートを受けられます。
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