家庭用蓄電池のメリット、デメリット
経済効果や停電対策、売電終了後の対策は?
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蓄電池とは
蓄電池とは、電気を蓄えられる機能を持った充電装置のことです。
昨今、技術の進歩により、充放電性能や制御機能に優れた蓄電池が開発されており小型化および軽量化も進んでいます。
また、近年では災害時などの緊急用電源としてだけでなく、節電や省エネに関する意識の高まりから、今最も注目を集めています。電気料金負担に悩んでいる時は、節電活動だけでなく蓄電池や太陽光発電を活用したエネルギーの自家消費を始めてみてはいかがでしょうか。
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“近年家庭用蓄電池の導入が増えています”
蓄電池のメリットデメリット
蓄電池は、経済的メリットだけでなく防災対策として役立つ側面も持っています。
以下に蓄電池の主なメリット・デメリットをまとめます。
蓄電池の主なメリット
- 電気料金削減効果を期待できる
- 停電時に非常用電源として役立つ
- 電気自動車との相性もいい
また、太陽光発電を設置もしくは検討している場合は、蓄電池の導入でより効率的な電気料金の削減や自家消費を進められます。
蓄電池の主なデメリット
- 初期費用が100万円単位と高い
- 経年劣化により充電容量が低下
- 設置工事が必要
他にも家庭用蓄電池の設置後は、メンテナンスなどの維持管理費用がかかるため、事前に費用回収期間や年間の費用負担を計算しておくのも大切です。
メリットデメリットの詳細については後半で解説します。
価格相場
家庭用蓄電池の価格相場は、本体の蓄電容量によって変わります。
蓄電池の蓄電容量とは、充電可能な量のことです。水と容器にたとえると、10Lの水を貯められる容器と1L貯められる容器では、価格に違いが生じます。
蓄電容量の単位は「kWh」で、各蓄電池のカタログやメーカー・販売サイトに記載されています。
それでは、以下に蓄電池の価格相場を紹介します。
蓄電容量 | 価格相場 |
4~7kWh | 99~176万円(税込) |
8~11kWh | 176~242万円(税込) |
12~16kWh | 242~308万円(税込) |
一般的に蓄電池の容量が小さいほど価格は安くなり、大きくなればその分高い傾向になります。また、蓄電池の機能によっても価格相場は変わるので、単機能型かハイブリッド型か確認しておくのも大切です。単機能型は、ハイブリッド型よりも安く、10~30万円程度の差が生じています。ハイブリッド型は、1台のパワーコンディショナで太陽光発電と蓄電池を制御できる高機能タイプなので、単機能型より価格が高く設定されています。
なお、当コラム記事では、蓄電池の価格相場についても詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
現役営業マンがお伝えする 2024年 家庭用蓄電池の価格相場について
“家庭用蓄電池価格の見通し”
蓄電池の価格は、量産化やメーカーの技術向上、原材料価格によって変わります。これから蓄電池を購入する方は、価格相場だけでなく推移についても把握しておきましょう。
それでは、蓄電池価格の見通しやこれまでの推移について解説します。
FIT制度の始まった2012年を基準とした場合は年々下落傾向
FIT制度が開始した2012年度から蓄電池の価格を見た場合は、年々下落傾向で推移しています。
価格の低下は、国のエネルギー政策に蓄電池が含まれていること、量産化や製造コストの低下を実現できていることなども関係しているといえます。
政府は、再生可能エネルギーや蓄電池を活用したエネルギー政策を推進していて、蓄電池の補助金制度や人材育成などによって導入の拡大や開発力の強化なども進んでいます。
そのような支援制度も相まって太陽光発電と共に蓄電池の普及は進み、低価格化の傾向です。
2012年頃の蓄電池価格は1kWhあたり29万円台ですが、1年につき1万円程度下落していき2016年に1kWhあたり25万円を切りました。
つまり、安い蓄電池なら高機能型や施工費用のかかるケースでも1kWhあたり25万円前後の価格帯で購入できます。
価格変動は鈍化していて値上がり傾向
ところが一転2016年からEV車の普及で需要が上がり、原材料の高騰による値上がり傾向が続いています。
特に2023年時点では為替での円安傾向もあり物価高の傾向が続いているため、蓄電池の原材料も更に高騰してしまうリスクもあります。また、世界的な電気自動車の普及、スマートフォンやPCの生産に伴いリチウムイオン電池などの原材料が、不足してしまう可能性もあります。
そのため、蓄電池の導入を検討している方は、購入を先延ばしにするより早めに判断するのがおすすめです。
家庭用蓄電池に関する補助金制度は
主に国や一般社団法人、自治体にわかれています。
家庭用蓄電池の導入費用を抑えたい場合は、まず補助金制度の実施状況を調べてみるのが大切です。
国の補助金制度
国主導の家庭用蓄電池に関する主な補助金制度は、DR補助金です。
DRは、デマンドレスポンスの略称です。
電力供給量に対して電力需要が高すぎる場合、少しでも発電所の発電量を増やしたり節電などで消費電力量を減らしたりしなければいけません。また、電力需要に対して供給量が上回ってしまっても、停電のリスクにつながります。
DRは、電力会社からの要請に合わせて消費電力量を抑えたり増やしたりしながら、電力需給バランスを支える取り組みです。
企業だけでなく個人も参加することが可能で、家庭用蓄電池の導入時にDRへ参加すればDR補助金を受けられます。
以下にDR補助金の概要を紹介します。
申請受付期間 | 2024年度の受付期間は2024年4月10日 ~ 2024年12月6日 |
条件 | 蓄電池本体価格および施工費用を合わせて、1kWhの価格が14.1万円以下でなければ申請できない |
補助金額 | 初期実効容量1kWhに対して3.7万円の補助金額 上限は60万円で施工費用の3分の1以内 |
また、補助金制度の管理や申請受付を行っているSIIに登録されている蓄電設備であること、DR対応の蓄電池を導入することなど、細かな条件が定められています。
申請を行う際は、施工販売店のサポートを受けながら条件を満たせるよう蓄電池の選定や申請書類の準備を進めていきましょう。
自治体の補助金制度に関する実施状況
自治体によっては、独自に太陽光発電や蓄電池の補助金制度を実施しているケースがあります。ただし、国の補助金と比較して予算が少ない傾向のため、応募者多数で期限より早い時期に終了してしまう可能性もあります。
そのため、自治体の補助金制度を検討する場合は、早めに申請に必要な書類を準備しておくのが大切です。
また、補助金制度の申請受付期間や補助金額、条件などに違いがあるため、補助金制度関連の情報記事、最寄りの自治体窓口やHPから確認しておくのも大切です。
そこでここでは、主な補助金制度の実施状況や概要、各自治体の状況について確認し、補助金制度の特徴を把握しましょう。
※最新の情報は各自治体のHPや窓口よりご確認ください。※2024年4月23日更新
北海道
東北
東北エリアの蓄電池に関する補助金制度に関する特徴や傾向については、以下の通りです。
青森県 |
蓄電池に関する補助金制度は実施している自治体は少ないものの継続的に行われている。 補助金制度の例
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秋田県 |
蓄電池に関する補助金制度は少ない傾向ではあるものの、太陽光発電の補助金制度に蓄電池が含まれているケースもある。 補助金制度の例
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岩手県 |
市町村ごとに蓄電池の補助金制度はある 補助金制度の例
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山形県 | 市町村で独自に実施されているケースが多く、なおかつ山形県としても補助金制度を行っている。 補助金制度の例
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宮城県 |
市町村側で独自に実施していてなおかつ継続中の自治体が多い傾向 補助金制度の例
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福島県 |
市町村側で独自に実施しているのが特徴、継続中の自治体が多い傾向 補助金制度の例
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詳細や自治体の補助金制度については、ぜひエコでんちにお問合せください。
関東
関東エリアの蓄電池に関する補助金制度に関する特徴や傾向については、以下の通りです。
栃木県 |
市町村側で独自に実施しているのが特徴、継続中の自治体が多い傾向 補助金制度の例
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茨城県 |
市町村ごとに独自に補助金制度が実施されていて数も多い傾向 補助金制度の例
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千葉 |
茨城県のケースと同様に補助金額一律○○というケースが多い傾向、実施中の自治体は多いため申請しやすい 補助金制度の例
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群馬 |
自治体によって補助金額が一律のケースと1kWh○○円といったケースにわかれているのが特徴 補助金制度の例
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埼玉 |
埼玉県にて蓄電池に関する補助金制度は実施されているので、多くの県民が申請を検討できる、また市町村ごとの補助金制度もある 補助金制度の例
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東京 |
特に東京都の補助金制度は、区や市町村の補助金額と比較して高く設定されているのが特徴 補助金制度の例
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神奈川県 |
補助金額一律○○円のケースが多い傾向、神奈川県では家庭用蓄電池の補助金が実施されていない 補助金制度の例
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詳細や自治体の補助金制度については、ぜひエコでんちにお問合せください。
関西
関東エリアの蓄電池に関する主な補助金制度に関する特徴や傾向については、以下の通りです。
大阪府 |
東京都や神奈川県などと比較すると、家庭用蓄電池に関する補助金制度の実施数が少ない傾向 補助金制度の例
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京都府 |
市町村独自の補助金制度が数多く実施されていて、なおかつ1kWhあたり1.5万円前後の補助金額で設定されている 補助金制度の例
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兵庫県 |
自治体によって、補助金額1kWhあたり1万円前後に設定されているケースと一律3~10万円で定められているケースにわかれている 補助金制度の例
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奈良県 |
大阪府や京都府より補助機制度の実施件数が少ない傾向、補助金額は一律○○円で定められているケースが多い 補助金制度の例
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滋賀県 |
補助金制度の実施件数が少ない傾向 補助金制度の例
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和歌山県 |
関西エリアの中で特に補助金制度の実施件数が少ない傾向 補助金制度の例
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中部
中部エリアの蓄電池に関する主な補助金制度に関する特徴や傾向については、以下の通りです。
愛知県 |
中部エリアの中でも補助金制度を実施している自治体が多い傾向、補助金額は一律○○円の方が多いものの1kWh基準のケースもある 補助金制度の例
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静岡県 | 愛知県と同じく補助金制度を実施している自治体が多い傾向 補助金制度の例
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三重県 |
補助金制度を実施している自治体は少ない傾向、実施中の自治体は補助金額を一律○○円の形式にて定めている 補助金制度の例
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岐阜県 |
補助金制度を実施している自治体は愛知県や静岡県と同程度で比較的多い傾向、多くの自治体は1kWhあたり○○円の方式で補助金額を設定 補助金制度の例
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長野県 | 中部エリアの中でも補助金制度の実施件数が多い、補助金額は対象経費×10分の1や3分の1のケースや一律の傾向 補助金制度の例
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山梨県 |
補助金制度の実施件数は三重県より多く、長野県より少ない傾向 補助金制度の例
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詳細や自治体の補助金制度については、ぜひエコでんちにお問合せください。
北陸
北陸エリアの蓄電池に関する主な補助金制度に関する特徴や傾向については、以下の通りです。
富山県 |
補助金制度の件数は少ない傾向 補助金制度の例
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石川県 |
補助金額は一律で設定されているケースが多い、補助金制度の実施件数は富山県より少し多い傾向 補助金制度の例
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新潟県 |
補助金制度の実施件数は石川県と同程度もしくは少し多い傾向、一律の設定より対象経費×〇分の1といった補助金額が多い 補助金制度の例
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福井県 | 福井県では蓄電池に関する補助金制度(2023年度分)を実施していない ※2024年度情報は追って更新 |
詳細や自治体の補助金制度については、ぜひエコでんちにお問合せください。
四国
香川県 |
蓄電池の設置費用に対して〇分の1といった補助金額のケースが多い、複数の自治体で補助金制度は実施されている 補助金制度の例
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愛媛県 |
10以上の自治体で補助金制度が実施されている状況、補助金額のルールは蓄電池の設置費用に対して〇分の1といったケースが多い 補助金制度の例
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高知県 |
蓄電池に関する補助金制度を実施している自治体は少ない状況 補助金制度の例
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徳島県 |
高知県と同じく補助金制度の実施件数が少ない状況 補助金制度の例
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中国
広島県 |
補助金制度を実施している自治体は10未満と比較的少ない 補助金制度の例
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島根県 |
広島県より補助金制度の実施件数が多い傾向。 補助金制度の例
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鳥取県 | 補助金額は1kWhあたり7万円のケースが多い 補助金制度の例
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岡山県 | 補助金額の上限額は4~15万円台で推移 補助金制度の例
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山口県 |
蓄電池に関する補助金制度の実施件数は少ない状況、申請期間が年度末までではないケースもあり早めの申請が大切 補助金制度の例
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詳細や自治体の補助金制度については、ぜひエコでんちにお問合せください。
九州・沖縄
福岡県 |
自治体によって補助金額の要件が異なる 補助金制度の例
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熊本県 |
福岡県よりも補助金制度の実施件数は少ない 補助金制度の例
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長崎県 |
2024年4月時点で確認可能な蓄電池に関する補助金制度は平戸市のみ 補助金制度の例
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佐賀県 | 蓄電池に関する補助金制度を実施している自治体は少ない 補助金制度の例
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大分県 |
九州エリアの中でも蓄電池に関する補助金制度は少ない傾向 補助金制度の例
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宮崎県 | 蓄電池に関する補助金制度は少ないものの、複数の自治体で実施されている 補助金制度の例
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鹿児島 |
蓄電池に関する補助金制度は少ないものの、複数の自治体で実施されている 補助金制度の例
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沖縄県 | 2024年4月時点で確認可能な蓄電池に関する補助金制度はなし |
詳細や自治体の補助金制度については、ぜひエコでんちにお問合せください。
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蓄電池の選び方
蓄電池を選ぶ際は、価格だけでなく蓄電容量や機能、サイズといった点についても把握した上で購入を判断するのが重要なポイントです。
選び方1
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蓄電容量
蓄電池を選ぶ際は、どれだけ電気を貯められるのか、どの程度の容量が必要なのか整理した上で比較検討しましょう。
蓄電容量は、電気を貯められる量をkWhという単位で示したものです。カタログなどには、定格容量や実効容量という名前で記載されています。定格容量は、規定の条件下で充電可能な容量を指しています。一方、実効容量とは、実際の使用環境下で充電可能な容量のことです。
たとえば、定格容量10kWh、実効容量9kWhなら、実際に充電できるのは9kWhまでとなります。
なぜなら、定格容量で稼働させてしまうと、充電率0%の場合に蓄電池の劣化などトラブルを招いてしまうためです。実効容量は、蓄電池を保護させるための仕組みといえます。以下の基準をもとに蓄電容量を決める方法もあります。
- 太陽光発電の1日に発電できる量と合わせる
- 1日の消費電力量より少し多い蓄電容量を選ぶ
- 停電時の消費電力量に合わせる
太陽光発電を設置する方や既に設置している方は、太陽光発電の発電量と蓄電容量を合わせるのがおすすめです。太陽光発電から発電された電気を余らせることなく、充電することができるためです。
太陽光発電を設置していない場合は、1日の消費電力量に合わせて容量を選べば、電気料金の削減を目指す上で柔軟に活用できます。
また、停電時の消費電力量を基準に決めることで、防災対策を強化することが可能です。
選び方2
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停電時の稼働
防災対策重視の場合は、停電時の稼働方式についても注目です。
蓄電池は、全負荷型と特定負荷型の2種類にわかれています。
特定負荷型は、設置工事の際にあらかじめ電力を使用したい部屋にのみ配線接続させておく方式です。そのため、停電時は、一部の部屋や住宅設備でのみ電気を使用できます。
一方、全負荷型は、停電時に全ての部屋・住宅設備で電気を使用できるのが特徴です。
電気の無駄遣いを抑えながら避難生活を送りたい方は、特定負荷の方が合っている場合もあります。また、太陽光発電を設置している方は、全負荷型で早めに充電切れを起こしても太陽光発電で再び電気を使用できます。
選び方3
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パワコンのタイプ
蓄電池には、パワーコンディショナが付帯されています。
パワーコンディショナは電力の制御を行う重要な機器で、効率的な充放電を行う機能や過充電・過放電を防ぐセーフティ機能などが搭載されています。
パワーコンディショナには、単機能型とハイブリット型があります。
単機能型は、蓄電池のパワーコンディショナで太陽光発電を制御できません。そのため、設備ごとにパワーコンディショナを設置する必要があります。
ハイブリッド型は、蓄電池のパワーコンディショナで太陽光発電も制御できるため、太陽光発電用のパワーコンディショナを購入せずに済みます。特に蓄電池との同時設置を検討している場合は、ハイブリッド型の方がおすすめです。
一方、蓄電池のみ設置したい、既に太陽光発電を設置している場合は、単機能型の方がコストや施工負担という点でも導入しやすいといえます。
選び方4
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設置場所
蓄電池を選ぶ際は、設置場所にも注意が必要です。
蓄電池の設置可能な場所は、製品によって異なります。具体的には、以下のようなケースにわかれます。- 屋内と屋外どちらにも対応
- 屋内設置専用
- 屋外設置専用
たとえば、屋内に設置できるスペースがない・自宅の床を傷つけたくない場合は、屋外設置に対応した蓄電池から選びましょう。
反対に自宅の駐車場や庭など敷地内に設置可能なスペースがない・雪害や塩害といった理由から屋外設置のリスクが高ければ、屋内対応型の蓄電池をおすすめします。
おすすめの蓄電池
蓄電池のメリット
蓄電池や太陽光発電を導入するためには、設置場所に合わせたプランの検討や補助金の申請など、さまざまな作業が必要となります。
エコでんちでは、お客様サポートセンターを構え、蓄電池や太陽光発電の導入のご相談から、設置、アフターサービスまでを一括サポート。
より多くのお客様に快適なエコライフを過ごしていただけるよう、万全の体制でフォローいたします。
メリット1
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電気料金負担を削減できる
太陽光発電でつくった電気や、電気料金が割安になる深夜電力(時間帯別プランの場合)を貯めて、いつでも使えるよう蓄えられる設備です。蓄えた電気は電力需要のピーク時に使用すれば、電気代を節約できます。
また、太陽光発電でつくった電気のうち余った電気を蓄電池に貯めておけば、発電のできない夜間や早朝、雪の日などといった状況でも自家消費できます。(自家消費:自宅で作った電気を消費すること。電気代の節約につながる) -
電気料金の高騰
今後、電気料金は、原油や液化天然ガス価格といった火力発電に必要な燃料価格の上昇、再生可能エネルギーの普及により上昇していきます。
そのため、最近電気料金が上がった、または高すぎるって感じる方も多いと思います。
実は2021年から2022年までの一般家庭の平均電気料金上昇率は東京電力管轄内で15%も上がっています。太陽光発電と蓄電池で自家消費
今後さらに電気料金は高騰していく見通しで、このまま電気料金の高騰が続くと10年後や20年後に今の2倍以上の電気料金を支払うことになるかもしれません。また、物価高も続いているため、電気料金の値上げが止まったとしても家計負担は増加してしまいます。
こんな事にならないためにも、太陽光発電と蓄電池で電気の自給自足を始めて電気代削減を目指してみてはいかがでしょうか。【2023年電気料金値上げ最新情報】太陽光発電と蓄電池で電気の自給自足を!
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停電時も非常用電源として使える
蓄電池に蓄えた電気は、事故や災害などで電力供給がストップしてしまったときでも使用することが可能です。停電時には自動的に蓄電池単体で稼働できるよう切り替わり、停電が復旧するまで自立運転モードという方式で安心してご使用いただけます。翌⽇太陽光による発電で再度蓄電できるので、⻑期間の停電にも安⼼です。(自立運転モード:電力会社からの電力で稼働している状態から充電された電気のみで稼働できるモードへ切り替わる)
今後起きる可能性が高い大災害
- 首都直下型地震 30年以内に70%の確率で発生 1都3県の50%で停電最長1ヶ月
- 南海トラフ大地震 30年以内で70~80%の確率で発生 西日本~関東太平洋沿岸地域の90%が停電 最長2ヶ月
このように現在想定されている地震だけでも津波などによる発電所の被災が想定されています。また、仮に停電が復旧したとしても全ての発電所が完全に復旧するまで計画停電が実施される可能性もあります。
もしこういった大規模災害が起きて長期停電した場合、何日なら耐えられるでしょうか?真夏や真冬だったら命にかかわりますよね。災害(停電)の対策は太陽光発電と蓄電池で在宅避難
もしこういった災害がおきても定置用蓄電池があれば空調や冷蔵庫・照明など生活に必要な機器を使用しながら避難生活を送ることができますし、自分や家族を守ることができます。
また、災害発生後は、さまざまな避難や災害関連情報を逐一集めることが大切です。そこで、蓄電池からスマートフォンやラジオなどの充電を行えば、継続的に情報を進められます。
【2024年最新】太陽光発電の売電を解説!FIT制度や売電価格・自家消費のメリットも
メリット3
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パワコンの交換費⽤を節約できで効率アップ
⼀般的に太陽光発電システムのパワーコンディショナは、約10年の寿命とされています。経年劣化や故障等で交換が必要な場合、交換費⽤だけで30万ほどかかると⾔われています。ハイブリットタイプの蓄電池なら太陽光発電も制御できるパワーコンディショナがセットになっているので、交換費⽤を節約することが可能です。さらに、パワーコンディショナ1台で太陽光と蓄電池を制御できるため、発電や出力ロスを抑えられますし、効率的に電気を取り出せます。
ハイブリッド蓄電池はパワコン一体型で効率アップ!メリット・デメリットについて
メリット4
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電気自動車の動力源
太陽光で発電できるのは日中のみなので、日中に電気自動車へ外出している際は、自動車への充電を行えません。
蓄電池を設置しておけば、日中に発電した電気を貯めておけますし、夜間や自動車を使用しない時にも「太陽光で発電した電気」で充電することが可能になります。
電力会社からの電気を使わずに充電できようになるため、電気自動車の充電にかかる電気代を削減することが可能です。https://ecodenchi.com/products/products-21210/
家庭用蓄電池のよくある質問5選 / どんなメリットがあるの?
蓄電池のデメリット
蓄電池の主なデメリットは以下の通りです。
- 初期費⽤が⾼い
- 蓄電池は徐々に劣化する
- 設置スペースの確保と配線⼯事が必要になる
これから蓄電池を導入する際は、メリットだけでなくデメリットを把握した上で検討するのが大切です。
蓄電池のデメリット1
初期費⽤が⾼い
現状、蓄電池を導⼊するにあたり最⼤のネックは設置コストが⾼いという点です。蓄電池の価格は機種や容量によって違いはありますが、4kWhクラスの蓄電池でも設置⼯事費を含めると100万円以上になることが多く、10kWhクラスの⼤容量になると200万円を超える場合もあります。
この為、お⼿軽に導⼊できない可能性もあります。
ただし、蓄電池の導⼊による経済効果は太陽光発電の設置状況やライフスタイル、蓄電池のタイプや容量によっても異なり、費⽤対効果が出にくいのが実情ですが最新の蓄電池では採算が取れる費⽤対効果の⾼い機種も発売されています。
また時期によって地⽅、国からの補助⾦が給付されている場合もありますので、うまく活⽤すればお得に導⼊することができます。
また、蓄電池の導入時は、ソーラーローンを活用することで、一括での負担ではなく毎月数万円前後の返済を行いながら少しずつ初期費用を回収できます。
エコでんちでは、大量仕入れなどにより低価格化を進めているので、初期費用負担を軽減したい方にも検討しやすい状況となっております。
蓄電池のデメリット2
蓄電池は徐々に劣化する
蓄電池には「サイクル寿命」があり、充放電を繰り返していくと徐々に使える容量が減っていきます。
このサイクル数とは、充電量が0%の状態から、満充電の100%にして、その満充電にした電気をまた0%になるまでご利⽤することを1サイクルとして数えます。
カタログに記載されているサイクル数が多ければ多いほど、その分寿命の長い蓄電池といえます。反対にサイクル数が少なければ、劣化が早い仕様といえます。
1⽇1サイクルと考えますと、6,000サイクルの蓄電池の場合、使⽤期間は16年程度が⽬安となります。
最⻑クラスの12,000サイクルの蓄電池だと最⻑で約32年間使⽤できます。メーカーや機種によってサイクル数には違いがあり、3,000サイクルから12,000サイクルまでと幅広くあります。
メーカー | 商品名等 | 定格(kWh) | サイクル数 |
ニチコン | ニチコンポータブル | 2.0 | 3650 |
伊藤忠商事 | スマートスターL | 9.8 | 6000 |
長州産業 | Smart PV Multi | 9.8 | 11000 |
シヤープ | クラウド蓄電池 | 9.5 | 12000 |
田淵電機 | アイビスセブン | 7.02 | 12000 |
蓄電池のデメリット3
設置スペースの確保と配線工事が必要になる
蓄電池には屋内に設置するタイプと屋外に設置するタイプがありますが、いずれにしても設置スペースが必要になります。
理想は直射⽇光の当たらない⽇陰や分電盤までの最短距離に設置するのがベストです。蓄電池のサイズは機種によって異なりますが、スマートスターLの蓄電池なら、横762mm×⾼さ1,145mm×奥⾏き440mm、重量は195kgです。薄型でも室外機に近いサイズ感ではあるため、事前に設置場所の確保が必要です。
また設置するにあたり搬⼊経路の確保や配線経路も必要になりますので、場合によって特殊⼯事が必要になることや、場所により設置できないこともあります。
蓄電池の設置スペースに関する問題を避けるには、実績豊富な施工販売店へ相談し、自宅の状況に合った蓄電池を提案してもらうのが大切です。
蓄電池のしくみ
蓄電池は太陽光発電で発電した電気やコンセントから電力を蓄え、家中の電化製品の電力をまかなうことができます。
接続イメージ
電気代削減効果シミュレーション
4人家族の場合
(父、母、小学生、乳児)
導入設備 | 通常の電力使用 | 蓄電池のみ | 太陽光発電(4kW)と 蓄電池併設 |
---|---|---|---|
消費電力/月 | 428kWh | 428kWh | 128kWh |
電気代/月 | 12,152円 | 6,504円 | 3,661円 |
差額/月 | 通常の電力使用 | 5,648円 | 8,491円 |
※夜間電力を使用した場合
いわゆるポータブルバッテリーとは異なり、自宅の照明やエコキュート、IHクッキングヒーターなど住宅設備を稼働させる能力があるので、電気の自給自足へ向けた一歩を踏み出すことも可能です。
また、蓄電池の電力をコンセントから取り出せるので、スマートフォンやPC、家電製品なども買電せずに使用できるようになります。
蓄電池に電気を貯めたい時は、太陽光発電で発電された電気を供給もしくは電力会社の電気を買電することで、充電できます。
ダブル発電
太陽光発電との同時設置もしくは既に太陽光発電を導入している場合は、ダブル発電を行うことが可能です。
ダブル発電とは、夜間の安い電力(※時間帯別プランの場合)を蓄電池へ貯めておき、日中は太陽光発電の電力を売電しながら蓄電池で自家消費していく方式のことです。
FIT型住宅用太陽光発電の場合は自家消費が優先されるため、自宅で電気を使用しているかぎり太陽光発電の電気を全て売電できません。
しかし、時間帯別プランで安い電力を蓄電池へ貯めておけば、自宅の消費電力を蓄電池でまかなうことが可能です。また、自家消費分を蓄電池でカバーしているので、太陽光発電の電気を全て売電できるようになります。
売電収入を増やせるのが、ダブル発電の大きな特長です。
太陽光発電の売電収入を重視している方も、蓄電池の導入を検討してみてはいかがでしょうか。関連記事:太陽光発電と蓄電池のタッグ「ダブル発電」とはどんな方法? – エコでんち (ecodenchi.com)
太陽光発電と蓄電池のタッグ「ダブル発電」とはどんな方法?
蓄電池と太陽光発電の有効活用
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太陽光発電と組み合わせて
電気代削減!蓄電池は太陽光発電と組み合わせて導入することで、光熱費削減効果を伸ばせます。太陽光発電は昼間に太陽光の光から発電します。
その電気を蓄電池で蓄えておき、消費電力の多い時間など日々の生活の中で効率よく使うことができるようになります。
太陽光発電の発電量がピークになる日中は、電力が最も不足する時間帯にもあたり、電力消費を減らすとともに、余った電力を売電することで、電力需給に貢献できます。
-
オール電化にすることで
ZEH(ゼッチ)を実現可能!ZEH とは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略です。
「断熱」性能の⾼い住まいで、太陽光発電などから「創エネ」しつつ、⾼効率な機器や設備を使⽤しながら「省エネ」することで、年間のエネルギー収⽀ゼロを目指せる住宅をいいます。
地球温暖化対策の⼀環として、政府は2020年までにZEHを標準的な新築住宅で実現をめざしており、普及を後押しする補助⾦も交付されております。自宅の建て替えや新築住宅を検討している方の中でZEHを目指している方は、太陽光発電と蓄電池の併用を検討してみてはいかがでしょうか。
固定買取の終了後、太陽光で発電された電気をどうすればいいのか。答えはずばり「蓄電池」の導入と自家消費です。
昼間に余った太陽光発電の電力を蓄電池に貯めておき、夜間など、太陽光発電設備が発電していない時間帯や消費電力の多い時間帯に使用します。
一般家庭向けの電気料金単価は28円/kWh程度ですが、太陽光発電で余った電気(売電7〜8円)を蓄電池にためて使うようにすれば、その分電気料金を直接削減できます。また、売電よりも電気料金削減効果の高い方法でもあります。
近年では電⼒会社に電気を預けるプランも出て参りましたが、プラン加⼊費⽤が別途かかる上に、停電時は⼀切預けた電気を使う事ができません。
その点、蓄電池があれば、停電時にも電⼒を使⽤することができるので、安⼼・安全という付加価値を得ることもできます。そのため、太陽光発電+蓄電池の導⼊の流れが加速しています。
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太陽光発電と蓄電池利用イメージ
貯めて使う?家庭⽤蓄電池
蓄電池には⾃動⾞のバッテリーなどに使われる鉛蓄電池や、乾電池のように使われるニッケル⽔素蓄電池などもありますが、家庭⽤や電気⾃動⾞で普及拡⼤が⾒込まれているのはリチウムイオン蓄電池というタイプです。
昔から自動車などに使用されている鉛蓄電池と⽐較した場合、コンパクトなサイズ感でたくさん充電可能といった特徴があります。
定置型リチウムイオン蓄電池=家庭用蓄電池は太陽光発電と同じく、パワーコンディショナが必要で、これを通して充電と放電を⾏います。
製品によってさまざまなタイプがあり、パワーコンディショナが、太陽光発電設備と⼀体にできるタイプ(ハイブリッド)と分かれているタイプ(単機能)があります。
また、代表的なメーカーの場合、使い⽅には3つのモードがあります。
経済モード(売電優先)
季節別、時間帯別の電気料⾦メニューを利⽤した上で、安い深夜電⼒を充電して⽇中に使い、太陽光発電の売電する分を増やすというものです。ただし、経済的メリットを得られるのはFIT認定を受けている期間の間だけです。
グリーンモード(環境優先)
これは太陽光発電の電気を充電し、⾃宅で使う電気をなるべく太陽光発電の電気にしようというものです。卒FIT後はこちらのモードをメインに使用し、太陽光発電の電気をなるべくたくさん⾃宅で使うほうがお得になります。
安⼼モード(停電対策)
たとえば、医療⽤機器などを使⽤していて、停電が命にかかわるような世帯では特に⾮常⽤電源が必要になります。そのための対策として蓄電池を設置しておく場合、安心モードへ切り替えることで、台風上陸前など停電リスクの発生前に満充電してもらえます。
なお、蓄電池を導⼊しても蓄電容量がいっぱいになった場合、余剰電⼒が発⽣します。そのため、いずれかの電⼒会社との売電契約は継続しておく必要があります。
各運転モードの余剰電⼒の⽤途と蓄電池の充放電動作
余剰電力の用途 | 蓄電池の充電 | 蓄電池の放電※ | |
経済モード | 売電 | 夜間料金の時間帯に100%になるまで充電 | 主に朝夕に残量がなくなるまで放電 |
安心モード | 売電 | 主に朝夕に一定の残量を残して放電 | |
グリーンモード | 充電 (満充電時は売電) |
余剰電力で充電 (夜間の時間帯に充電も可能) |
主に朝夕夜間に残量がなくなるまで放電 |
※太陽光発電が売電している時は、蓄電池は放電しないためダブル充電にはありません。蓄電池の残量は設定で変更可能。
太陽光発電固定買取り(売電)終了後の対策について
固定買取価格制度初年度に10kw未満の太陽光発電を設置したご家庭は、太陽光発電の固定価格買取制度が始まった2009年11月から10年が経ち、制度開始当初から運転していた太陽光発電については、2019年より順次48円/kWhという高い売電単価での売電期間が終了しております。
また、出力10kw未満の住宅用太陽光発電は、固定買取制度(FIT)の期間について、10年間と定められています。
つまり、2010年5⽉に売電を開始した⽅は2020年5⽉に満了し、2011年8⽉に売電を開始した⽅は2021年8⽉に終了します。
このようにFIT制度の認定を受けた場合、発電開始・売電開始時期に応じて順次固定買い取り期間が満了することになります。
この、固定価格買い取り期間が終了することを「卒FIT」と呼びます。卒FIT後も電力会社と売電契約できますが、FIT価格より安い金額です。
そのため売電価格が安くても再契約するか、蓄電池を買い⾜して自家消費していくかといった卒FIT対策が必要です。
FIT |
住宅用買取価格:円/kwh (10kw未満) |
産業用買取価格:円/kwh (10kw〜2000kw未満) |
|
2009年以前 | 電力会社が24円で自主買取 | 電力会社が24円で自主買取 | |
2009年 | 48 | ||
2010年 | 48 | ||
2011年 | 42 | ||
2012年 | 42 | 40 | |
2013年 | 38 | 36 | |
2014年 | 37 | 32 | |
2015年 | 33 | 35 | 29 |
(7/1〜) | 33 | 35 | 27 |
2016年 | 31 | 33 | 24 |
2017年 | 28 | 30 | 21 |
2018年 | 26 | 28 | 18 |
2019年 | 24 | 26 | 14 (10kw〜500kw未満) |
2020年 | 21 | 13 (10kw〜50kw未満) |
|
2021年 | 19 | 12 (10kw〜50kw未満) |
|
2022年 | 17 | 11 (10kw〜50kw未満) |
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2023年 | 16 | 10 (10kw〜50kw未満) |
|
買取期間 | 10年 | 20年 | |
出力抑制 | なし | あり |
注:10kw未満の住宅用は2009年〜2010年は余剰電力買取制度として48円/kwh、2011年から42円/kwhに買取価格が変更され、その後FIT「固定価格買取制度」に移行しています。
固定買取(FIT)終了後、どこに売るの?
卒FIT後は、電力会社を自由に決めて、売電することができます。
FITとしての買取が終了するため「同一条件での買取継続」とはなりませんが、他の電力会社と新たに契約しなければ価格以外は 同じ条件で、これまでと同じ電力会社に対して売電が継続されます。
そのため、買電をそのまま継続という選択をしても、卒FIT以降に「買い手が見つからない」という事態に見舞われることはありません。
すでに制度上では、各世帯一定程度保護されているので、これまで通り電力会社が買ってくれることになります。
残る問題は、新たな契約の締結時期や、売電価格の問題に限られます。
電⼒会社の買い取りプラン及び⼿続き
では、引き続き買い取ってもらうには何かしらの手続きは必要なのでしょうか?
継続して買取してもらうための手続きは原則不要です。
なぜなら、従来の売電契約で「買い取り期間満了までに双方から別段の意思表示が無ければ、買い取りが継続される」と記されているため自動的に新たな単価で買い取りが継続されます。
なお、別の電力会社へ切り替えたい場合は、別途電力会社から指定されている切り替え手続きが必要になります。
売電(FIT)終了後の買取価格
ほとんどの世帯では、昔からある東京電⼒などの⼤⼿の電⼒会社に余剰電⼒を売っていると思いますが、積極的に買い取りたいという新規参⼊の電⼒会社も出てきています。
その買い取り価格は、会社によって多少の差があるとはいえ多くは1kwhあたり10円以下の安い価格になります。
卒FIT後の買い取りプランについては、各会社が2019年の6⽉末時点で公表しています。
⼤⼿電⼒会社買取単価表
以下に大手電力会社から提供されている電力買取単価を紹介します。
電力会社 | 買取単価(kw時) |
北海道電力 | 8円 |
東北電力 | 9円 |
東京電力 | 8.5円 |
中部電力 | プランにより7円〜12円 |
北陸電力 | プランにより1円〜17円 |
関西電力 | 8円 |
中国電力 | 7.15円 |
四国電力 | 7円 |
九州電力 | 7円 |
沖縄電力 | 7.7円 |
なかには10円以上の価格を提示している電力会社もありますが、その場合は何かしらの条件が付いていることも多いのです。
また、電力会社によっては、単純な電力買取ではない新たなプランも提供います。
例えば東京電力エナジーでは、蓄電池などの設備を持たない、太陽光設置住宅向けに、「再エネおあずかりプラン」を提供しています。
買取期間終了後も、発電時の余剰電力を商用系統に流すことで東電が太陽光発電の電力を「預かる」形になります。「預かった電力」は、自宅で他の時間に使用する際、充当されたり、他の顧客に融通してもらったりすることで「分け合う」ことを想定しているというプランになります。
再エネ預かりプランは、基本料金に4,000円上乗せしてご利用するサービスとなるので、日中の使用電力が多く余剰発電量が少ない場合はおトクにならない場合もあります。
さらに、蓄電池とは違い、停電時に預けた電力を使用できるわけではない点にも注意が必要です。
現在、一般家庭で使われている電気料金は1kWhあたり約28円ですので、これと比べても買取単価はかなり安くなってしまうと感じる方も多いと思います。
ならばいっそのこと蓄電池を購入して、自宅で電気を使ったほうがいいと考える方が多くなっています。
ご家庭の固定価格買取終了への4つの対策
-
1
安い価格(10円以下)で売電契約を結び直す
-
2
従来通り昼間の自家消費を行い、発電する電気を使い切る
-
3
余った電気を蓄電池に貯めて、夕方~夜にかしこく使う
-
4
電⼒会社との契約で余剰電⼒をあずける
卒FIT後の詐欺についても注意
卒FIT後の電力買取サービスを利用する際は、悪質なセールスについてご注意ください。卒FITのポータルサイトでは「固定価格買い取り制度買い取り期間満了後は0円となるので、当社の〜がお得」といったセールスにご注意ください。という注意喚起が掲載されています。
FIT制度の適用期間終了後は、一般的にFIT期間中から電力を買い取ってもらっているる電⼒会社から、遅くとも3か⽉前に卒FIT後の電力買取に関する案内(⼿続きなどを知らせるもの)が届きます。あとは、案内に沿って対応すれば卒FIT後も電力を買い取ってもらえます。
一方、卒FIT後に0円になるのは、どの電⼒会社とも契約しなかった場合のみにかぎります。つまり、電力会社と契約しなければ売電できないということです。そこで悪質な業者は卒FIT=「0円」という誤解を招く宣伝や誘導を行い、蓄電池などを売りつける、あるいは特定の電⼒会社との契約を迫るなどといった詐欺を起こそうとしています。
そのため、太陽光発電のFIT認定を受けている方やもうすぐ卒FITを迎える方は、こうしたトラブルに巻き込まれないようにご注意ください。
具体的には、売電価格が安くても現在契約している電力会社と再契約するか、蓄電池を買い⾜して家庭で消費していくといった対策を立てていきましょう。
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