パワーコンディショナーとは?太陽光発電システムを最大限に活用するために
最終更新日:2023.07.21 蓄電池
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太陽光発電システムとセットでついてくる「パワーコンディショナー(パワコン)」がどのようなものかご存知でしょうか。
太陽光発電といえば、太陽光モジュールの性能にばかり目が行きがちですがパワーコンディショナーの選び方によって、太陽光モジュールで作った電気の変換効率が変わってきたり、停電時に自動で電気を供給したりと、実はとても重要な役割を担っています。
そこで今回は、パワーコンディショナーとはどういったものなのか、その特徴や選び方について詳しくご紹介します。
住宅用太陽光発電を初めて設置する方やパワーコンディショナーについて詳しく知りたい方などは、ぜひ参考にしてみてください。
目次
パワーコンディショナー(パワコン)とは?
パワーコンディショナー(パワコン)とは”直流電気”を”交流電気”に変換する機器です。
電気には「直流」と「交流」があり、直流は常に一定の出力の電気、交流は周期的に出力などが変化する電気のことを言います。
私たちが日ごろ使っている家電は直流のままでは使用することができないため、電力会社で交流に変換した電気を使って動いています。
一方、太陽光モジュールで作る電気は直流のため、そのまま家庭で使用することはできません。
そのため変換機能を持つパワーコンディショナーが必須になります。
つまり、太陽光で発電した電気を家で使えるように変換してくれる機器ということです。
ただ、電気というものは直流から交流へと変換する際の温度上昇によって変換ロスが発生します。
そのためパワーコンディショナーで変換したときに使える電気は、発電した電気のうち98~95%になります。
パワーコンディショナーの仕組みや機能についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
関連記事:パワーコンディショナーの仕組みと機能についてわかりやすく解説! | エコでんち
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パワーコンディショナー(パワコン)の主な役割
パワーコンディショナーは電気を直流・交流変換するためだけではなく、太陽光発電システムを最大限活かしつつ安全に使用するために以下の機能を持っています。
●太陽光モジュールで発電した電力を最大限に活用する
●異常を検知し、電力を一定に保つ
●系統側との回路を遮断する
太陽光発電の発電量を伸ばしたり異常検知したり、系統側の保護を行ったりなど、さまざまな機能があるため、太陽光発電システムにおいて重要な機器です。これからパワーコンディショナーを選ぶときは、このような各機能についてもチェックしておくことが大切です。
それでは、パワーコンディショナー3つの役割について解説していきます。
発電量の最大化
パワーコンディショナーには、太陽光発電の発電量を最大化させるMPPT(最大電力点追従)と呼ばれる機能が搭載されています。
太陽光パネルから発電される電力の電圧や電流は、天候によって変動しやすく、なおかつ不安定です。また、晴れの日でも雲の影響などで太陽光パネル内部の電圧・電流に変化が生じ、発電量の低下につながってしまいます。
さらに、ある電圧・電流値の組み合わせでなければ発電できない特性があるため、日光を吸収していても効率的な発電を進められない可能性もあります。
パワーコンディショナーのMPPT(最大電力点追従)機能は、太陽光パネルの電圧・電流を常に調整し、発電量を最大化できる組み合わせにしてくれます。つまり、発電ロスをなるべく抑えてくれるのが、パワーコンディショナーの役割です。
逆潮流制御
パワーコンディショナーには、逆潮流制御という機能が搭載されています。
逆潮流制御機能とは、太陽光パネルから発電した電気を電力会社側(系統連系)の送配電網へ送電させる機能のことです。全量自家消費型(発電した電気を全て自宅で消費する方式)以外のパワーコンディショナーは、売電するために逆潮流制御の機能が搭載されています。
まず電気は、電圧の高いポイントから低いポイントに向かって流れていく性質を持っています。
また、電信柱に設置されているトランス(変圧器)が、変電所から流れてきた6,600Vもの高圧を100V前後に下げて、家庭に供給しています。家庭に供給される電力の電圧については、電気事業法で95V~107Vの間までと定められています。
つまり太陽光発電システムからトランスに向かって逆潮流させるためには、95V~107Vの電圧に調整しなければいけません。
そこでパワーコンディショナーを導入すれば、電圧を自動で調整し、売電を行える電圧の状態で送電することが可能になります。
ただし、トランスの位置やその他理由から、系統側(送配電網側)の電圧が上限いっぱいの107Vで推移している可能性もあります。系統側の電圧が107Vでは逆潮流できない可能性もあるため、売電は難しい状況となっています。
このような逆潮流が難しい場合に備えるには、家庭用蓄電池を併用しながら自家消費していくのがおすすめです。自家消費の場合は、系統側の電圧に関係なく電気を活用できるほか、電気料金を直接削減することが可能です。
系統連系保護機能
パワーコンディショナーの系統連系保護機能は、異常発生時に系統側とパワーコンディショナーを切り離し、自宅や地域全体の電力トラブルを防ぐ機能です。
前段でも触れたように系統連系は、電力会社側の送配電網とパワーコンディショナーを含む太陽光発電を接続させる仕組みを指しています。
つまり系統連系している場合は、送配電網の周波数や電圧・電流の変動や異常による影響を受けてしまう可能性があります。また、太陽光発電にトラブルが発生してしまうと、送配電網を通じて、地域の電力に異常を与えてしまうリスクもあります。
そこでパワーコンディショナーは、送配電網側、太陽光発電側のトラブルによる影響を抑えるため、異常検出時に回路を自動で遮断してもらえます。
このような機能があるおかげで、異常発生時のトラブルを防げるほか、停電時でも太陽光発電を単体で稼働させることが可能です。停電時に稼働については、次の項目で紹介します。
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自立運転機能について
太陽光発電のパワーコンディショナーは停電時に太陽光モジュールで発電した電気を最大で1,500Wまで使用することができます。
このような停電時の制御機能のことを「自立運転機能」といいます。
自立運転モードへ切り替えれば、冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器、トースター、パソコン、携帯充電器などの家電を動かすことができるので、停電時でも最低限の生活を送ることはできます。
しかし、自立運転モードでは出力の上限に注意が必要です。
太陽光発電に付帯されているパワーコンディショナーは、最大で1500Wまでしか使えない仕様となっています。消費電力の小さい家電なら問題ないのですが、消費電力の大きい家電や合計1,500Wを超えてしまう組み合わせでは、電力を供給しきれないので注意が必要です。
たとえば、500Wの家電製品なら同時に3つまで稼働させることが可能です。ただし、500W×4つ=合計2,000Wとなってしまうと、自立運転モードの際に電力を供給できません。
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パワーコンディショナー(パワコン)の寿命はどれくらい?
パワーコンディショナーの寿命は一般的におよそ10~15年とされています。
少しでも長く稼働させるためには、定期的なメンテナンスや修理を行ってもらう必要があります。
個人でできる対策は、フィルター清掃やモニターのチェックです。一般的なパワーコンディショナーには冷却用のファンが搭載されていて、ファンの周辺にはフィルターが取り付けられています。
また、フィルターにはホコリが溜まっていくため、放置していると熱を排出しにくくなるほか、ホコリやゴミの影響を受ける可能性もあり注意の必要な状況です。
そのため、定期的にフィルター清掃や交換を進めなくてはいけません。
関連記事:パワコンの交換時期はいつ頃?交換時期のタイミングや費用について解説! | エコでんち
パワーコンディショナー(パワコン)の主な故障の原因
パワーコンディショナーの故障には、主に3つの事象が関係しています。
●設置業者の接続不良
●経年劣化
●設置環境による劣化(風雨や虫など)
万が一故障した場合は、保証期間外であっても交換可能です。ただし、購入当時(例:10~15年前に購入したと仮定)と全く同じ商品が今も生産されているかどうかはわからないため、互換性のある製品が販売されているかどうかの確認が必要です。また、交換費用については、25~40万円程度かかります。
そして、パワーコンディショナーの交換費用に関して余裕がある場合は、ハイブリッド型蓄電池の導入を検討してみましょう。
ハイブリッド型蓄電池のパワーコンディショナーは、太陽光発電と蓄電池を1台で制御できます。つまり、効率的な電力変換が可能のため、単機能型パワーコンディショナーよりも経済的メリットを得られます。初期費用について幅広く、100万~300万円程度かかります。
関連記事:太陽光のパワコンが故障したらどんな症状が起こる?原因や対処方法について解説 | エコでんち
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パワーコンディショナーの選び方・ポイント
パワーコンディショナーは、太陽光発電の出力を担う重要な機器のため、さまざまなポイントを比較した上で選ぶ必要があります。
ここではパワーコンディショナーを選ぶ際に注目するポイントをご紹介いたします。
①変換効率
パワーコンディショナーにおける変換効率とは、太陽光パネルから流れてきた直流の電気を交流の電気へ変換できる割合のことです。
電気というものは変換をする際に、熱などの影響でどうしてもロスが発生してしまいます。そのため、パワーコンディショナーの変換効率は、およそ98~95%と言われています。
変換効率はメーカーや製品によって変わり、98%程度なら特に高性能といえます。
また、変換効率が良いものほど価格にも関わってくるため、変換効率を基準に考えていく方も多いです。
②価格
パワーコンディショナーを選ぶ際は、費用にも注目しましょう。特に太陽光発電システムの費用を少しでも抑えたい、価格重視の方は、パワーコンディショナーを含めて価格をしっかり確認しておく必要があります。
なお、太陽光発電の価格を比較する際は、パワーコンディショナーだけでなく太陽光発電システム全体で考えることが大切です。
たとえば、住宅用太陽光発電の平均費用は、経済産業省「令和6年度以降の調達価格等に関する意見」によると1kWにつき28.4万円とされています。つまり、出力5kWの住宅用太陽光発電における平均相場は、142万円程度となります。
1つの目安として「令和6年度以降の調達価格等に関する意見」の平均費用を覚えておけば、施工販売店からの見積りが安いのか・高いのか判断しやすいといえます。
なお、最近は太陽光モジュールの価格が下がってきたこともあり、パワーコンディショナーの価格も以前より下がってきました。
ご検討の際には見積りの比較を数社で行うのがいいでしょう。
出典:「令和6年度以降の調達価格等に関する意見」(経済産業省)(20240207_1.pdf (meti.go.jp))
③大きさ・設置場所
パワーコンディショナーを選ぶ際は、サイズと設置可能な場所について確認しておきましょう。
一般的なパワーコンディショナーは、エアコンの室外機に近いサイズ感で、20~30kg程度の重量です。
設置場所については、製品によって屋内専用・屋外専用・屋内と屋外兼用にわかれています。屋内設置の場合は、配線の関係上ブレーカー付近にすることが基本となります。
湿気の多い浴室付近は故障につながる恐れがあるため避けた方がいいでしょう。ただし、屋外の天候やその他影響を受けずに運用できる点が、屋内設置のメリットといえます。
反対に屋外設置の場合は、生活導線に影響を与えることなく運用できるほか、大きなサイズでも設置しやすいのが特徴です。
④保証
メーカーの保証は基本的に10年程度といわれていますが、最近は有償で15~20年の保証を提示するメーカーも出てきました。
パワーコンディショナーの寿命は10~15年といわれているので、保証期間も寿命に合わせたものを選ぶと良いでしょう。
また、太陽光発電と一式で購入した場合、太陽光発電を含めたシステム全体での保証となります。
なお、エコでんちでは、メーカー保証とは別に自然災害補償、工事賠償保険・PL保険を付帯しているので、新たに保険会社で保証サービスを探すことなく補償内容を充実させることが可能です。
⑤最大定格出力
最大定格出力は、パワーコンディショナーが出力できる最大電力値のことを指しています。
たとえば、太陽光モジュールの出力がパワーコンディショナーの最大定格出力を超えてしまうと、超えた分の電力は変換することができないため無駄になってしまいます。
そのため、パワーコンディショナーを選ぶ際は、太陽光モジュールの出力より大きな最大定格出力かどうか確認した上で検討しましょう。
なお、太陽光発電の運用方法には、あえて太陽光モジュールの容量を増やす「過積載」と行うケースもあります。過積載を行うと、日射量の少ない朝夕の時間帯や雨の日などでも一定の発電量を確保できのがメリットのひとつです。
ただし、過積載は、ピーク時の発電を全てパワーコンディショナーで変換できないため、よく調べたうえで検討していくと良いでしょう。
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電話での相談はもちろん、パソコンやタブレットを使ったオンライン相談も受け付けています。
気になる製品などありましたら、お問い合わせフォームや公式LINEよりお気軽にお問合せください。
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まとめ
ただ電気を変換するだけでなく停電時の非常対策としても使えたり、発電量を最大限に活用できたりとパワーコンディショナーの役割はとても重要です。
また、パワーコンディショナーはご家庭の太陽光発電の状況や環境に合わせたものを導入することが大切です。
これから住宅用太陽光発電を導入する方や住宅用太陽光発電の修理交換時期が近付いている方などは、今回の記事を参考にしながらパワーコンディショナーについて比較検討してみてはいかがでしょうか?
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