オール電化のメリット・デメリット!住宅の電気代をお得に節約する方法
最終更新日:2025.06.19 太陽光発電

電気のみをつかうことで光熱費を削減して、安全性も高いオール電化にする家庭は年々増えています。
しかしオール電化には弱点もあるため、オール電化にすべきか悩む末に「ガスのままでいいや」と考えるのを辞めてしまった、なんて方も多いのではないでしょうか。
この記事では、オール電化のメリット・デメリットを確認したうえで、オール電化を最大限活用しながら、光熱費を最大限削減できる方法を紹介します。
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オール電化とは?
オール電化は、キッチンやお風呂の湯沸かし、空調・暖房設備など生活する上でのガスをエネルギー源にしていた部分を電気に一元化する住宅のことです。
ガスを使わないことで火災やガス漏れなどによる被害のリスクを減らし、かつ災害時にもガスよりも電気のほうが復旧も早い傾向にあり安全・安心です。
加えてガスコンロからIHになることで、キッチンの掃除がしやすいことも人気のポイントです。
オール電化住宅の基本的な仕組みと特徴

オール電化住宅とは、電気のみでさまざまな住宅設備を稼働できる住宅のことです。
電気とガスを併用する住宅の場合、ガスコンロやガス給湯器、石油ストーブ、ガスファンヒーターなどを使用します。
一方、オール電化住宅はガスを使用しないため、それぞれ異なる設備が導入されています。
調理機器については、IHクッキングヒーターが導入されます。給湯設備には、エコキュートや電気温水器などが代表的です。また、空調関連に関しては、エアコンや電気ファンヒーター、温水循環式床暖房などが導入されます。
このように調理や空調、給湯設備は、電気で稼働する設備に置き換えられるのが特徴です。
また、住宅用太陽光発電や家庭用蓄電池との連携が可能で、発電・蓄電した電気をIHクッキングヒーターやエコキュート、床暖房などに供給できます。
オール電化に必要な主な設備と機器
オール電化住宅に必要な設備や機器は以下の通りです。
オール電化住宅に必要な設備
●IHクッキングヒーター
●エコキュート
●電気温水器
●床暖房
●蓄熱暖房機
IHクッキングヒーターは、コイルに電気を流すと、IH対応の調理器具が加熱されるのが特徴です。
また、エコキュートは、空気中の熱を利用してお湯を沸かす給湯設備です。一方、電気温水器は、電熱ヒーターを電気の力で発熱させ、お湯を沸かします。
オール電化住宅向きの床暖房については複数あります。ひとつは電気ヒーター式の床暖房で、床材内部にヒーターが組み込まれています。
温水循環式床暖房は床材内部に温水管を設置し、配管に温水を流すことで床を暖める仕組みです。熱源については、床暖房単体で導入するタイプとエコキュートと併用するタイプにわかれています。
そして、蓄熱暖房機は、電気の力で内部の蓄熱レンガを加熱し、部屋を暖めていく暖房機器です。
オール電化住宅のメリット
オール電化にするメリットは5つあります。
オール電化のメリット
① 深夜料金を活用することで光熱費の節約が目指せる
② 基本料金を一本化できる
③ ガスによる火災リスクが減らせる
④ キッチンのお手入れがラク
⑤ 災害時にエコキュート内の水を利用できる
オール電化のメリット①:深夜料金の活用
電力プランは通常、電気を使えば使うほど料金が加算される「従量電灯」が一般的ですが、オール電化にしたりエコキュートを導入したりすることで夜間のkW単価が安いプランに変更できます。

深夜の安い電気でお湯を沸かして翌日のお風呂などに使えるエコキュートや、炊飯器のタイマー機能の活用など、電気を使うタイミングを夜間にまとめることで、電気代の節約につながります。
オール電化のメリット②:基本料金の一本化
従来の各家庭の光熱費は、電気・ガス・水道それぞれを管理して節約できるポイントを探す必要がありました。
しかしオール電化にすることでガスが必要なくなります。

都市ガスなら900円前後、プロパンガスなら1800円前後かかっていた基本料金もかからなくなることで光熱費を抑えつつ、節約のための管理もしやすくなります。
なお、オール電化住宅の電気代やオール電化プラン・ガスプランの比較については、こちらの記事で詳しく解説しています。気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:オール電化の電気代が驚きの金額!世帯別・季節別の節電術を徹底解説 | エコでんち
オール電化のメリット③:ガスによる火災のリスクを低下
ガスを使わないことでガス漏れによる事故や、冬場の火災のリスクを減らすことができ、安全性が高くなります。
また、これにより火災保険が割引になることも多く、保険料も節約できるケースがあります。
オール電化のメリット④:キッチンのお手入れがラク
ガスコンロの場合、吹き出し口や金属部の焦げつきなどによる掃除の手間があります。
また、調理によってフライパンや鍋に焦げ付きができるのも悩みですよね。
IHの場合は、コンロの掃除は拭くだけ。

さらにフライパンや鍋に焦げ付きができることがないため、気に入った調理器具を長く使うことができるのもメリットです。
オール電化のメリット⑤:災害時にエコキュートの水を利用できる
エコキュートを導入することによって、電気代の節約だけでなく災害時に家族を守ることにもつながります。
370リットルや460リットルなどの水をタンクに貯めておくため、もし大規模な災害が発生し断水した場合に、タンク内の水を直接出して非常用水として利用することが可能です。

衛生上、飲料水にはできませんが、洗い物やトイレなどに数日間は使えるため安心です。
オール電化住宅のデメリット
オール電化にすることでメリットだけでなく、デメリットも5つあるので注意が必要です。
オール電化住宅のデメリット
① 昼間の電気が割高になる
② 停電時に電化製品が何も使えない可能性がある
③ 初期費用がかかる
④調理に制限がある場合も
⑤エコキュートの設置スペースが必要
オール電化のデメリット①:昼間の電気が割高
オール電化住宅の最大の落とし穴は、昼間のkW単価が割高なことです。
従来の「従量電灯」の場合は、決められた使用量を超えると単価も上昇して、使えば使うほど電気代が高くなります。
一方でオール電化の夜間が安いプランの場合、深夜の単価が割安な分、昼間の単価は割高です。
そのため日中に在宅が多く、電気もよく使っているご家庭の場合、オール電化にすることで光熱費が上がってしまう可能性があります。
(例)東京電力 「電化上手」の場合

そのため、タイマーを使ってなるべく電化製品は深夜帯や早朝で稼働させるようにしたり、昼間はなるべく電気を使わない生活をしたりすることがオール電化住宅での節約の基本となります。
オール電化住宅向けの電気料金プラン、電気代の相場などは、こちらの記事で詳しく解説しています。気になる方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。
関連記事:オール電化の電気代が驚きの金額!世帯別・季節別の節電術を徹底解説 | エコでんち
オール電化のデメリット②:停電するとほとんどの機能が止まる
オール電化はもし停電が発生した場合、最も困ることになります。
ガスと電気を併用していれば、大規模地震などが原因でない停電でしたらガスは使えます。
一方で、オール電化にしていると停電してしまうとライフラインのほとんどがストップしてしまいます。
実際に長期停電を体験した方からは
「オール電化でキッチンも風呂も使えなくて困った」といった声が多くあがっています。
また冬場に停電が発生すると暖房器具も使えなくなります。
オール電化と言っても、災害対策としてカセットコンロや灯油の反射式ストーブなどを準備しておくことがオススメです。
オール電化のデメリット③:初期費用が高額
オール電化にするということは、エコキュートやIHを購入してキッチンや給湯設備を整えるということです。
そのため、当然ですが初期費用が高額です。
エコキュートだけでも約40~60万円、IHを合わせれば約60~100万円は設置工事も含めてかかります。
初期費用さえ払えれば、おおよそ10年で元が取れることもあり、さらに災害時にタンク内の水を使えるという防災の面から導入する家庭は増えています。
オール電化工事にかかる費用や期間などについては、こちらの記事で詳しく解説しています。気になる方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。
関連記事:オール電化工事にかかる費用や期間は?太陽光発電のメリットと併せて解説! | エコでんち
オール電化のデメリット④:調理に制限がある場合も
オール電化住宅へリフォーム、もしくは購入した場合、調理や調理機器に制限がかかる場合もあります。
IHクッキングヒーターで調理を行うためには、IH対応の調理機器を使用する必要があります。IH非対応の調理機器を使用した場合は、加熱できません。また、センサーが正しく機能せず、高温の状態になってしまうこともあり危険です。
たとえば、土鍋やアルミ鍋、中華鍋、鍋底の平らなフライパン、鍋、底が丸いものなどは、IHクッキングヒーターで使用できません。調理機器のパッケージや取扱説明書には、IH対応かどうか表示されているので、購入・使用前に必ず確認しましょう。
そして、調理方法に制限が発生することもあります。IHクッキングヒーターからは火が出ないため、直火であぶるような調理方法も難しいです。ただし、直火であぶる調理以外に関しては、とくに大きな制限などありません。
オール電化のデメリット⑤:エコキュートの設置スペースが必要
エコキュートを導入する場合は、設置スペースが必要になります。とくにマンションや狭小住宅といった特定の状況では、導入が難しいケースもあります。
エコキュートを設置するためには、まず水回りに近い場所に設置できるかどうかの確認しておきましょう。水回りから遠い場所に設置してしまうと、その分配管が長くなってしまいます。水の勢いが弱まる可能性もあり、注意の必要なポイントです。
ほかには、壁から10~20㎝程度距離を空けられるかどうかという点も確認する必要があります。なぜなら、壁に近すぎてしまうと、メンテナンスや部品交換などの作業が難しくなるためです。
また、マンションや狭小住宅への導入を検討しているときは、搬入経路や搬入口のスペースなどを確認しておかなければいけません。たとえば、スリムタイプであれば、奥行40㎝前後、幅100㎝前後と一般的なエコキュートより薄いため、搬入口の狭い環境でも設置できる可能性があります。
オール電化を最大限活用するためには?
光熱費の削減にもつながるオール電化ですが、実は太陽光発電システムと組み合わせることでさらにお得に生活できるようになります。
季節に合わせた効率的な設備運用
オール電化設備を効率的に運用していくときは、エコキュートの設定を調整したり家電製品や住宅設備の使い方を見直したりしてみましょう。
まず、エコキュートの設定温度は、季節に合わせて調整してみるのがおすすめです。たとえば、春や秋の間は、標準的な50~55℃前後にしておきましょう。夏は気温が高いこともあり、放熱による温度低下を抑えられます。そのため、設定温度は50℃でも問題ありません。
反対に冬は気温が低く、配管を通るお湯の温度も低下しやすいです。また、水道水の温度も低いため、設定温度を60℃にしておくのがおすすめです。
そして、オール電化住宅の場合は、冬に電気代が高騰しやすいとされています。そこで冬の間は、以下のポイントを意識してみましょう。
冬の間に意識してほしいポイント
エコキュートのおまかせモードは、過去の使用状況や湯量を学習し、最適な湯量で沸かしてくれる機能です。多めにお湯を沸かさないため、手動設定よりも消費電力を抑えられる可能性があります。
将来的な電気料金変動に備えるスマートな運用
将来的な電気料金の変動に備えた運用が、オール電化住宅の光熱費負担を抑える重要なポイントです。
たとえば、HEMSの導入は、住宅設備をスマートに運用できる手段のひとつといえます。HEMSは、Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)の略称で、家庭で使用されているエネルギーの管理に関するシステムです。
具体的には、エアコンやエコキュート、照明器具といった住宅設備などとHEMSを接続し、使用状況や消費電力量などを見える化(モニターに表示など)してくれます。また、各設備を自動で制御してくれるため、無駄のない運用を実現できます。
また、電気代負担の軽減を目指す際は、家庭用蓄電池の導入もおすすめです。
家庭用蓄電池は、電力会社から供給された電気やその他発電設備から発電された電気を貯めておけます。貯めた電気については、任意のタイミングで放電・消費できるのが特徴です。
深夜など電力量料金単価の安い時間帯に充電し、単価の高い時間帯に自家消費すれば、その分電気代を削減できます。
オール電化 × 太陽光発電で光熱費をさらに削減
オール電化と太陽光発電システムを組み合わせることで、深夜の安い電気を活用しつつ、電気料金が割高な日中は、太陽光発電からの電気でまかなうことができるようになります。
太陽光で発電している間に家庭内で使いきれなかった電気は売ることができるため、さらにお得感が増します。
10年間は割高な単価で売電できる「固定買取制度(FIT)」があり、日中の電気を節約すればするほど売電収入は増えていきますよ。
オール電化×太陽光×蓄電池の組み合わせでオール電化の弱点を克服
オール電化をさらに最大限活かしていくなら太陽光発電システムだけではなく、蓄電池を導入しましょう。

オール電化住宅に蓄電池がおすすめの理由、電気代削減額、メリットやデメリットは、こちらの記事で詳しく解説しています。気になる方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。
関連記事:オール電化住宅に蓄電池がおすすめの理由とは?メリットやデメリットを解説 | エコでんち
オール電化×太陽光×蓄電池で電気代削減効果を最大に
オール電化 × 太陽光 × 蓄電池の組み合わせは、電気を極力買わない生活を目指すことができます。
そうすると深夜の1番安い電気を活用してエコキュートでお湯を沸かしつつ蓄電池に充電し、朝に使う電気に充てることができます。
さらに日が出てくれば太陽光発電で昼間の電気を賄いながら蓄電池に充電し、夜間の電気に充てるという使い方をすることで、電気代削減効果は最大になります。
極論をいうと、太陽光発電と蓄電池の容量を最適なものにすれば、太陽光発電で作った電気で家庭内のすべての電気を賄うことも可能です。
オール電化×太陽光×蓄電池で停電対策もできる
電気代削減だけでなく、オール電化の弱点である停電も、蓄電池を導入することでカバーできるようになります。
最近の蓄電池は、AI機能が搭載されているものも多く、気象警報が発生されたら停電に備えて自動的に充電します。
さらに、ご家庭の電気の使い方を覚えて、電気使用量の多い時間帯や曜日に合わせて最適な充放電を制御してくれます。
これによりオール電化住宅の節電効果を高めつつ、非常時にも備えられるため、オール電化の弱点を克服してくれます。
もちろん、太陽光設備や蓄電池の容量、メーカーなどは各ご家庭の電気の使い方によって異なるので、気になる方は販売店で詳細な打ち合わせをオススメします。
関連記事:太陽光と蓄電池の必要性は?停電時(災害時)に家族を守れます!
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