太陽光発電の固定買取(売電)価格はいくら?制度や固定期間終了後についても解説
最終更新日:2024.01.31 太陽光発電
太陽光発電を設置および売電する場合、電力を固定価格で買い取ってもらえるFIT制度を受けられます。
しかし、これから太陽光発電を始める方の中には、固定価格やFIT制度の仕組みについてよく分からず悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、太陽光発電の固定価格やFIT制度の概要、適用期間終了後の対処方法について詳しくご紹介します。
太陽光発電関連の制度を理解した上で導入検討したい方や最新の固定価格を知りたい太陽光発電投資家の方などは、参考にしてみてください。
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目次
太陽光発電の固定価格はいくら?
FIT制度の認定を受けた上で太陽光発電を稼働させると、発電した電気を固定価格で売電することが可能です。
FIT制度で決められている固定価格は毎年度更新されていて、FIT認定の取得時期や太陽光発電の出力によって変わります。
そこでまずは、太陽光発電の固定価格について確認していきます。
2022年度に適用される固定価格
2022年度にFIT認定を受けた場合は、以下の固定価格が適用されます。
出力10kW未満 |
出力10kW以上50kW未満 |
出力50kW以上 |
1kWhにつき17円 |
1kWhにつき11円 |
1kWhにつき10円 |
2022年度時点で固定価格は、3種類に分かれています。これからFIT認定を受ける際は、自身の所有している太陽光発電の出力を確認するのが大切です。
さらに2022年4月からFIP制度が導入されたので、一部出力の買取方法やルールについてFIT制度と異なる点に気を付けましょう。
FIP制度は、電力の卸売市場(取引されている市場のこと)に連動した変動価格制度です。FIT制度とは異なり、市場で取引されている買取価格に沿ってFIPの買取価格も決められているのが大きな特徴です。
また、プレミアム単価という補助収入を上乗せしてもらえるので、市場取引より高めの買取価格で買い取ってもらえる場合もあります。
FIP制度へ完全移行されるのは出力1,000kW以上の太陽光発電です。出力50kW以上の太陽光発電はFIP制度とFIT制度を選択可能で、出力50kW未満の太陽光発電は引き続きFIT制度のみ適用されます。
出力250kW以上1,000kW未満の太陽光発電を所有している場合は、引き続きFITを選択できるものの、入札制度によって固定価格が定められます。
出力1,000kW以上の太陽光発電はFIP制度へ移行され、かつ入札制度で導入当初の買取価格が決まる仕組みです。
2022年の固定価格や適用される太陽光発電を確認する時は、FIP制度の動向についても把握しておくのがおすすめです。
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過去の固定価格は2022年度より高い
2012年に始まったFIT制度は、2013年、2014年と毎年徐々に固定価格が引き下げられています。また、最も固定化価格の高かった年度は、制度発足年の2012年です。
以下に2012年度から2021年度のうち、出力区分やその他ルールの変わった年度から固定価格を紹介します。
【1kWhあたりの固定価格】
2012年度 |
出力10kW未満のダブル発電:34円 |
出力10kW未満:42円 |
出力10kW以上:40円 |
2015年度 |
出力10kW未満のダブル発電 出力制御対応機器 出力制御対応機器 |
出力10kW未満 出力制御対応機器 設置義務なし:27円 出力制御対応機器 設置義務あり:29円 |
出力10kW以上 27円 (利潤配慮期間は29円) |
2017年度 |
出力10kW未満のダブル発電 出力制御対応機器 出力制御対応機器 出力10kW未満 出力制御対応機器 出力制御対応機器 |
出力10kW以上2,000kW未満:21円 |
出力2,000kW以上は入札制度によって決定 |
2021年度 |
出力10kW未満:19円 |
出力10kW以上50kW未満:12円 |
出力50kW以上250kW未満:11円 出力250kW以上は入札制度によって決定 |
固定価格に対する出力の区分は不定期に変更されていたため、制度初期の2012年度と2021年度では大きく異なっています。
なお、過去の区分にあるダブル発電は、エネファームなどの自家発電設備と太陽光発電を組み合わせたケースを指していて、太陽光発電単体より売電比率を高められることから固定価格が調整されていました。
出力制御対応とは、電力市場の需要を上回る供給量が発生した際、電力会社によって一時的に太陽光発電などの電力買取を制御する取り組みのことです。出力制御対応機器の設置義務のある地域で発電している人は損失を被りやすいため、対応義務なしの固定価格から数円上乗せされていました。
なお、出力制御対応機器やダブル発電による固定価格の調整措置は、2022年時点でありません。
固定価格の推移ですが、2015年度以降も毎年数円ずつ引き下げられていて、2021年度には2012年度の半額程度まで下落しました。
固定価格が下落している大きな理由は、太陽光発電設備の普及と技術力向上の2点です。
太陽光発電設備の設置費用は、太陽光発電設備の普及と生産数増加、技術向上による低コスト化によって安くなっています。
そのため、国では、設置費用の下落に合わせてFIT制度の固定価格も抑えているということです。
太陽光発電に固定価格と関連しているFIT制度とは?
続いては、太陽光発電の固定価格と関連しているFIT制度の特徴について確認していきます。
定期間固定価格で売電できる制度
2012年に創設されたFIT制度は、Feed-in Tariff(フィード・イン・タリフ)の略称で、再生可能エネルギー設備の電力買取に関する国の制度です。
指定の再生可能エネルギー設備で発電された電力は、大手電力会社で買い取る義務が発生します。
さらに電力の買取価格は一定期間固定なので、一般的な売電と比較して収支の見通しを立てやすいといったメリットもあります。
FIT制度の対象設備は、以下の5種類です。
- 太陽光発電
- 風力発電
- 水力発電
- 地熱発電
- バイオマス発電
太陽光発電事業を始めたい方や住宅用太陽光発電で毎月売電収入を得たい方は、FIT制度の申請手続きを行い、認定を受けることができれば一定期間固定価格で売電できるようになります。
出力に応じてルールが異なる
FIT制度の大きな特徴は、出力に応じ固定価格などのルールが変わることです。
固定価格は前半でも紹介しましたが、出力10kW未満と10kW以上50kW、250kW以上でそれぞれ異なる価格です。
他にも電気の買取方式や固定価格の買取期間は、出力によって変わります。
|
出力10kW未満 |
出力10kW以上 |
買取方法 |
余剰買取 ※発電した電気を自宅で消費し、余った電気を売電できる方式 |
出力50kW以上:余剰買取と全量買取どちらも選択可能 出力10kW以上50kW未満は原則余剰買取のみ |
固定買取期間 |
10年間 |
20年間 |
全量買取方式は、余剰買取と異なり発電した電気を全て売電できます。
太陽光発電の出力とは、発電能力を指しています。たとえば、住宅の屋根に取り付けられている太陽光発電は、基本的に出力10kW未満です。
なお、出力10kW未満の太陽光発電は、住宅用太陽光発電を呼ばれています。
一方、地面や工場の屋根などに設置されている規模の太陽光発電は、出力10kW以上で産業用と呼ばれています。
固定期間終了後はFIT制度の適用なし
FIT制度の適用期間が終了した状態は、一般的に卒FITと呼ばれています。卒FIT後は、自動的に制度の適用から外されます。
制度から外されたあとは、電力市場で取引されている価格で電気を買い取ってもらうか、その他の方法運用もしくは手放すといった方法を考える必要があります。
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固定価格の適用期間が終了したあとはどうする?
固定価格の適用期間が終了したあとは、さまざまな選択肢から比較検討して、運用方法について考える必要があります。
ここからは、太陽光発電の卒FIT後(固定価格の適用期間終了後)にどのような運用や対処をすればいいのか、いくつかの方法を紹介します。
引き続き電力会社のプランに従って売電を行う
FIT制度の適用期間中に電力買取契約をしていた電力会社とは、基本的に卒FIT後も契約し続けることが可能です。
また、他の大手電力会社や太陽光発電の電力買取サービスを提供している新電力へ切り替えることも可能なので、買取価格や付帯サービスなどから比較できる余地が残されています。
たとえば、新電力のLooopでんきは3つの買取サービスを提供していて、うち2つは卒FIT者向けのプランです。
内容を簡単に説明すると、1つは発電した電気を毎月の電気料金と相殺させるプラン、もう1つはLooopでんきで買い取ってもらえるだけでなく電気料金の割引サービスも受けられるプランとなっています。
このように卒FIT後も太陽光発電で発電した電気は売電できますし、新たなプランへ切り替えることで、さまざまなサービスを受けられる可能性もあります。
自家消費型太陽光発電へ切り替える
太陽光発電の売電で収支のバランスをとるのが難しい時は、全量自家消費型太陽光発電へ切り替えてみるのもおすすめです。
全量自家消費型太陽光発電とは、発電した電気を全て自宅や自社のオフィス内で消費する運用方法のことです。
売電をしないため売電収入を得られないものの、自家消費による電気料金削減効果を伸ばすことができます。
太陽光発電設備の解体撤去を行う
太陽光発電の経年劣化が激しい場合や設備の維持費用を負担しきれない時は、解体撤去を検討してみるのも大切です。
特に経年劣化による発電性能や耐久性の低下は安全性に関わることなので、早めに修理交換、解体などといった選択肢から対処する必要があります。
解体撤去は、専門の解体業者へ依頼することで、太陽光発電の機器や架台を外してなおかつ産業廃棄物として適切に処分してもらえます。
解体撤去費用は、太陽光発電設備の規模や解体業者によって異なります。最近では、見積もり比較サービスなどで手軽に複数社から見積もりを提示してもらい、スピーディに比較することが可能です。
野立て太陽光発電であれば売却が可能
地面に架台を設置する野立て太陽光発電を所有している場合は、中古太陽光発電の売買仲介サービスなどで設備+土地や設備を売却することが可能です。
中古太陽光発電の売却によるメリットは、設備を手放せるだけでなく売却益を得られるところです。
中古太陽光発電を求めている方は少なくないので、売却しやすくなおかつ数100万円・数1,000万円単位で売却できます。
また、売却によって得た利益を元手に、新たな太陽光発電事業を始めたり中古太陽光発電を購入したりすることが可能です。
中古太陽光発電の中には、2013年などにFIT認定を受けた設備があります。このような太陽光発電は、高い固定価格で売電を行えるのが特長です。
固定価格の下落や卒FITに備えるには蓄電池の併用が大切!
太陽光発電の設置費用は安くなっているものの、FIT制度の固定価格も下落傾向です。
最後は、固定価格の下落や卒FIT後に備える上でおすすめの蓄電池について紹介します。
蓄電池の活用によって電気代削減効果を伸ばせる
太陽光発電と蓄電池を併用した場合の大きなメリットは、電気代削減効果を伸ばせる点にあります。
自宅の消費電力量は、時間帯によって変わります。
たとえば、夕方から夜間は照明を点けたり電子レンジ、ドライヤーを使用したりとさまざまな家電や電気機器をしやすい時間帯です。
また、夜勤シフトの場合は、日中に就寝して夕方に食事を済ませ、翌日の午前中に帰宅といった流れが一般です。
太陽光発電単体では、発電した電気を時間帯によって振り分けることができません。
蓄電池があれば、晴れの日に発電した電気を充電し、消費電力の多い時間帯に使用することが可能です。
蓄電池は好きなタイミングで電気を使用できるため、ライフスタイルに合わせて太陽光発電の電気を活用できるようになります。
法人の場合はピークカットやピークシフトによる電気代削減効果
高圧電力契約を交わしている法人などは、太陽光発電と蓄電池の併用によってピークカットやピークシフトといった効果も期待できます。
ピークカットとは、前段で紹介した消費電力の多い時間帯に蓄電池を活用して、電気代を削減していく方法のことです。
高圧電力契約の場合は、基本料金単価の基準となる最大デマンド値が更新されることで、電気代の負担増加につながります。デマンド値は、30分ごとに計測される消費電力量です。
翌年の基本料金は、過去12か月のうち最も値の大きいデマンド値=最大デマンド値を基準に定められます。
そのため、ピークカットによる最大デマンド値の抑制は、大きな電気代削減効果といえます。
ピークシフトは、消費電力の少ない時間帯に充電しておき、消費電力の多い時間帯に使用することで効率よく自家消費を行えるのが特徴です。
なお、エコでんちでは、蓄電池の無料見積もりや専門アドバイザーによる選定をはじめ、蓄電池購入時に自然災害補償を付帯いたします。
また、太陽光発電については、初期費用0円で設置可能なソーラーメイトサービスを提供していますので、費用負担が心配な方もお気軽にご相談ください。
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太陽光発電の固定価格下落に対応するには蓄電池の導入も重要!
太陽光発電の固定価格は、出力10kW未満で1kWhにつき17円、出力10kW以上で1kWhにつき10円~11円となっています。
また、固定価格で売電できる期間は、10年間もしくは20年間と定められていて、卒FIT後の運用方法や蓄電池導入について考えておくのも大切です。
太陽光発電の設置を検討している方や売電収入などで電気代削減効果を伸ばしたい方は、今回の記事を参考に太陽光発電投資や蓄電池の導入について検討してみてはいかがでしょうか。
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