家庭用蓄電池の寿命と耐用年数は?長く使うコツをどこよりも丁寧に解説!
最終更新日:2025.02.12 蓄電池

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家庭用蓄電池を導入した場合、時間帯別プランに加入していれば深夜帯の安い電気を充電して日中や電気使用量の多い時間帯に効率よく自家消費できます。また、住宅用太陽光発電と組み合わせれば、電力会社から電力を購入せずに充電できます。
しかし、当然ながら家庭用蓄電池も「電池」ではあるため、経年劣化などで少しずつ蓄電容量の上限は少なくなっていきます。
蓄電池を設置した場合にどのくらいの期間稼働ができるか、寿命や耐用年数、サイクルが気になる方はとても多いと思います。
そこでこの記事では、家庭用蓄電池の寿命や耐用年数、より長く利用するためのコツについてわかりやすく紹介します。
家庭用蓄電池の活用を検討している方や太陽光発電を設置していて後付けで家庭用蓄電池を入れるか悩んでいる方などは、ぜひ参考にしてみてください。

MMEX Co.Ltd 代表取締役
目次
家庭用蓄電池の寿命は13年~32年、素材によって様々
一言で家庭用蓄電池といっても、原材料によってさまざまな種類があります。
家庭用蓄電池に使われるものとして一般的なタイプは、「リチウムイオン電池」です。正極(+極)にニッケル・コバルトなどのさまざまな金属を含めた酸化物、負極(-側)に炭素を使用した蓄電池で、エネルギー密度や自己放電の少なさといった点でも特長があります。
なお、他の太陽光発電と連携可能な家庭用蓄電池以外の蓄電池・モバイルバッテリーに使用されている素材や種類は、以下の通りです。
リチウムイオン電池以外の蓄電池 | 一般的な寿命(耐用年数) |
鉛蓄電池 | 17年前後 サイクル数3,500回前後 低価格、自動車用バッテリーとして主に使用されている |
NAS電池 | 15年前後 サイクル数4,500回前後 大型の蓄電設備に用いられている |
ニッケル水素電池 | 6年前後 サイクル数2,000回前後 乾電池などに使用されている |
上記の中でもNAS電池は、産業用蓄電池に用いられていて、メガワットクラスの蓄電容量を持つ大型設備です。また、大型の再生可能エネルギー設備から発電された電気を貯蔵するために用いられる可能性があり、将来性の高い設備でもあります。
リチウムイオン電池に関しては、原材料や製造方法などによって細かく分類でき、寿命の短い製品でも約13年、長い製品だと約30年以上が目安とされています。
メーカーや製品によって使われている電池の種類が異なるうえ、構造などによって耐用年数も大きく変わってきます。
また、使い方や使用環境によって、より寿命が短くなったり、長くなったりもします。
家庭用蓄電池の耐用年数を考える時は、短い場合の基準を13年、長いと30年以上として認識しておきましょう。13年より短い期間で故障したり容量が減少したりした場合は、耐久性もしくは使い方、使用環境に問題がある可能性があります。
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蓄電池の寿命と関係のあるサイクル数とは
家庭用蓄電池について調べている方の中には、サイクル数について気になっている方も多いのではないでしょうか。
サイクル数は、蓄電池の耐用年数にかかわる要素ではあるものの、それだけを基準にしてはいけない情報でもあります。
それでは、蓄電池のサイクル数に関する意味と特徴、寿命の基準にしてはいけない理由をわかりやすく紹介します。
蓄電池の寿命の目安になる「サイクル数」
蓄電池の寿命がどのくらいか確認する1つの目安として「サイクル数」というものがあります。
この「サイクル」の数え方は、電池残量が0%の状態から100%まで充電し、再び0%になるまでを1回(1サイクル)としています。

たとえば、1日1サイクルで蓄電池を使った場合には、以下のような計算になります。
サイクル数ごとの目安寿命の計算
1日1サイクルで蓄電池を使った場合
●6,000サイクルの場合の目安寿命
6,000サイクル ÷ 365日 = 約16.4年
●12,000サイクルの場合の目安寿命
12,000サイクル ÷ 365日 = 約32.8年
サイクル数だけで比較すると、あまりにも目安寿命に差が開くため、「サイクルの長い製品が優れている!」といいたいところです。しかし、このサイクル数は定められた測定基準がありません。
統一された基準がないため、各メーカー様々な計測方法を用いて情報を発信している、という事です。
もちろん、ある程度、通常使用する場合の環境に沿って測定されているとは思いますが、試験・測定する場所の室温や湿度などの環境や、充放電プロトコル、BMS(バッテリーマネジメントシステム)などの条件はメーカーによって異なります。
そのため、「サイクルで良し悪しを判断するものではない」として、サイクル数自体を非公表としているメーカーもあります。
家庭用蓄電池のサイクルは耐用年数を示すものではない
家庭用蓄電池の寿命について考える際、サイクル数=耐用年数と捉えないよう注意が必要です。
たとえば、6,000サイクルの家庭用蓄電池で実際に6,000回充放電したからといっても、それ以降使えなくなるわけではありません。
最大容量(充電可能な容量の上限)は購入当初よりも当然落ちているはずですが、6,000サイクルを超えても使用自体は可能なことが多いです。
身近なものでたとえるならスマートフォンやタブレット端末で考えてみましょう。
iPhoneのサイクル数については「フル充電サイクルを500回、iPadなら1,000回繰り返した時に、本来の容量の最大80%を維持できるように設計されています」と公表されています。
つまり、iPhoneを500回充放電した場合、電池残量は最大80%を下回るものの引き続き使用できます。
あくまでサイクルというのは、最大容量に対する寿命の目安に過ぎません。製品を選ぶ際はサイクル数を基準にするのではなく、他の機能面とのバランスを考慮して選ぶことをオススメします。
また、サイクルだけでは良し悪しの判断がしにくい場合もあるため、どの種類のリチウムイオン電池が使われているかを1つの目安にするのも良いでしょう。
リチウムイオン電池の種類
リチウムイオン電池は以下のような種類があり、目的によって最適な蓄電池は異なります。
そこで以下にリチウムイオン電池の種類を紹介します。また、表の上から順に熱暴走をはじめとした危険度が高くなっています。
分類 | 特徴 | 寿命の目安 (サイクル) |
コバルト系 | 世界で初めて商品化されたリチウムイオン電池。熱暴走の危険もあり現在はあまり使われない。 | 3,000回 |
ニッケル系 | 高容量ではあるものの、安全面に課題がある。 | 3,000回 |
マンガン系 | 低価格かつ安全性も高く、自動車などに使用される。 | 3,000回 |
三元系 | 高容量かつ高エネルギー密度。 ニッケル・マンガン・コバルトを正極に使用した電池 | 6,000回 |
チタン酸系 | 長寿命と安全性の高さを実現した電池だが、エネルギー密度が低いため大きく重くなりやすい。コストも高い。 | 20,000回 |
リチウムポリマー系 | 形状の自由度が高く、軽い。スマホ・タブレットなどに使用。 | 500回 |
リン酸鉄系 | 電池内部で発熱しても結晶構造が崩壊しにくく、安全性が高いうえに高寿命・低コスト。低温下で性能が低下する。 | 6,000~20,000回 |
定置型(室内や室外に固定させるタイプ)の家庭用蓄電池は、長期間の使用が前提です。そのため、最近では安全性に優れた「リン酸鉄系リチウムイオン電池」が主流になってきています。
また安全性の違いについては、以下の2つの動画を参考にしてください。
法定耐用年数は物理的な耐用年数と関係ない
家庭用蓄電池の寿命を把握する際に注意すべきポイントなのが、法定耐用年数との混同です。
法定耐用年数とは、事業用の設備導入にかかった費用を規定の年数かけて計上する際に必要な項目です。(減価償却資産の耐用年数)
減価償却資産の費用を計上する際は、各設備に定められた法定耐用年数に沿って行います。
また、事業用の蓄電池は、法定耐用年数6年です。たとえば、事業活動のために産業用蓄電池を導入した場合は、初期費用を6年かけて分割計上していく、という仕組みです。
つまり、家庭用蓄電池を自宅に設置する場合は、法定耐用年数について考える必要がありません。
繰り返しになりますが、法定耐用年数と耐用年数=寿命を混同しないように気を付けましょう。
蓄電池の寿命は使用量によっても影響を受ける
同じ容量の蓄電池があった場合には、よりサイクル数の長い製品で安全な構造の方がオススメです。
では、容量・サイクルともに全く違う蓄電池を比較するときには、どのようなポイントを基準に寿命比較するとよいのでしょうか。
それでは、蓄電池の寿命(耐用年数)と使用量および使用期間について1つずつ確認していきましょう。
容量×サイクル数が蓄電池の総使用量という考え方
1つの考え方として、蓄電池の容量×サイクル数を総使用量として捉える方法があります。
総使用量を計算
(例)「6.5kWh/8,000サイクル」の蓄電池と「9.8kWh/6,000サイクル」の蓄電池の比較
●5kWh × 8,000サイクル = 総使用量は52,000kWh
●8kWh × 6,000サイクル = 総使用量は58,800kWh
サイクル数の長さだけで見れば6.5kWh/8,000サイクルの方が長持ちするように見えますが、実際使用できる量が多いのは9.8kWh/6,000サイクルになります。
総使用量が多ければ多いほど、設置から廃棄するまでの期間も長くなります。つまり、長期間使用できるということなので、とにかく何年・何10年と使用したい場合に注目すべき要素です。
容量・放電深度を基準としたサイクル数の考え方
少し難しい話になりますが、電池の寿命(耐用年数)を考える上で「放電深度」も重要なポイントなのです。
「放電深度」とは蓄電池の容量に対する放電量の割合のことで、容量100%に対して充放電させるときの%を表します。
(例)10kWhの蓄電池の場合
●10kWhのうち9kWh使う場合 → 放電深度90%
●10kWhのうち7kWh使う場合 → 放電深度70%
つまり、同じ容量の蓄電池でも、満充電後にいくら電気を使用するかによって、サイクル数や寿命に違いが出てきます。

上のグラフは蓄電池の放電深度(DOD)とサイクル数の関係性を示したグラフです。
容量を100%使い切って使用していく場合は約1,000サイクルなのに対し、50%のみ使用していく場合は約4,200サイクルとなっています。
つまり、同じ蓄電池2台を同じ環境下で稼働した場合でも、日々の充放電の量によってはサイクル数が著しく異なるため、稼働可能な寿命にも違いが生じてくるのです。
耐用年数を少しでも延ばしたい時は、余裕を持った蓄電容量の製品を導入し、ゆとりのある充放電を繰り返した方がいいといえます。
家庭の電気使用量と容量・サイクル数に関係
住宅用太陽光発電を設置している家庭なら、家庭用蓄電池を活用する時間帯は主に夕方以降や早朝といった発電のできない時間帯がメインになります。
この時間帯の電気使用量が1日8kWhの場合、蓄電池の実行容量が8kWhあれば、1日1サイクルで使用することになります。 ※ 1サイクル=「0%→100%→0%」
しかし蓄電池が16kWhの場合、充放電は「0%→100%→50%→100%」となります。1日0.5サイクルというカウントされるため、1日1サイクル未満で使えることになります。
反対に、電気使用量を下回る4kWhの家庭用蓄電池を導入した場合は、8kWhの電気をまかなうために最低でも1日2サイクルで稼働しなければいけません。
そうするとサイクル数=充放電の回数が増えるため、当然蓄電池の経年劣化は早まってしまいます。
より長く使うことを前提とするのであれば、放電深度によるサイクル数の変化も考えましょう。
これはあくまで理想論ですが、家庭の電気使用量よりも容量の大きな家庭用蓄電池を導入しておけば間違いありません。
1日1サイクルと2サイクルの使い方の違い
蓄電池を1日2サイクルで使わなければいけない場合、1日1サイクルの使用頻度と比較すれば劣化がより早く進みます。
家庭用蓄電池のサイクル数を減らし、耐用年数を少しでも延ばすには、1日1サイクルでカバーできるよう、充電のタイミングを工夫する必要があります。
【1日2サイクルの使い方】

2サイクルで使う場合は以下のような使い方になります。
安い夜間電力で充電 → 明け方~太陽光発電が稼働するまでに放電、太陽光発電で余った電力を充電し → 夕方~就寝までに放電
仮に12,000サイクルの製品でも、実質使用できる期間は半分になるため寿命も半分となります。
【1日1サイクルの使い方】

1サイクルで使う場合、充電するタイミングは太陽光発電で余った電力が生まれる昼間のみで、他の時間帯は放電を行うことで電気代削減を長期にわたって見込めます。
1日1サイクルで使用するには、蓄電容量に余裕を持たせるだけでなく、充電のタイミングを日中にずらし、なおかつ太陽光発電の併用を検討してみるのがおすすめです。
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蓄電池の寿命を延ばすためのポイント

蓄電池を長期間つかっていくコツは大きく分けると3つあります。
蓄電池を長期間つかっていくコツ
●なるべく1日1サイクルで使用する
●満充電、満放電を避ける
●温度変化の大きい環境での使用を避ける
それでは、蓄電池の寿命(耐用年数)を少しでも延ばすために押さえておくべきポイントを確認していきましょう。
なるべく1日1サイクルで使用できるよう対策を立てる
家庭用蓄電池を長持ちさせるには、サイクル数を少しでも抑えることが大切です。現実的には、1日1サイクルで使用できるよう対策を進めていきましょう。
前段で紹介している通り、電気使用量に対して蓄電池の容量が小さいと、1日2サイクルの使い方になってしまいます。
それを回避するためには、家庭の電気使用量よりも大容量の家庭用蓄電池を選ぶのが大切です。また、太陽光発電の余剰電力を最大限充電できるよう、容量の大きな蓄電池を選んだり充電のタイミングを日中に集中したりすることがオススメです。
蓄電池を長く使えるものほど、経済的メリットは増していきます。
過充電・過放電を避ける
定置型の家庭用蓄電池は、内部のシステムによって動作が自動制御されています。
そのため、基本的には機器の負担となってしまう動作である過放電・過放電といった電池の寿命を縮めるような動作をするリスクはありません。
しかし、前段で紹介した放電深度でも記載した通り蓄電容量を100%使用してしまうと、サイクル数減少の原因になりかねません。対策として、満充電した蓄電池を使い切らず20%で留めた場合、0.8サイクルとカウントされサイクル数を抑えられますし、過放電のリスクヘッジにもなります。
たとえば、メーカー公称6,000サイクルの蓄電池を1日1サイクル使った場合の使用期間は約16年ですが、1日0.8サイクルであれば約20年という計算になります。
つまり、満充電・満放電「0%→100%→0%」ではなく、「20%→100%→20%」のように、少し電池残量を残すような使い方をすることで、より耐用年数を延ばすことが期待できます。
極度な高温・低温の環境下での利用を避ける
家庭用蓄電池には、設置方位・使用環境・動作温度などがメーカーによって定められています。
※下図はSHARPの蓄電池に関する仕様情報の抜粋

電池の充放電には化学反応が関与しています。化学反応というのは基本的に温度が高いほど活性化し、低いほど緩やかになります。
中でもリチウムイオン電池は化学反応の影響を受けやすく、適切な環境下や制御下において使用しないことが原因で製品の寿命を縮めてしまう要因になってしまいます。
家庭用蓄電池に搭載されているリチウムイオン電池の場合、システム制御によって過充電が起きないようにコントロールしてくれるためリスクはほぼありません。
ただし、メーカーで示された動作温度外の高温・低温となった場合にはエラーが発生し、動作が停止してしまうこともあります。
特に、屋外設置の場合は直射日光に当たる場所へ設置したり、湿度の高い場所へ設置したりすると、簡単に蓄電池の温度が上昇したり高温多湿による影響を受けたりしてしまうので注意が必要です。
季節や天気による温度変化の少ない場所や、屋内に設置するほうが電池には優しいといえます。
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家庭用蓄電池の選び方

家庭用蓄電池を選ぶ際は、製品寿命だけでなく蓄電容量やメーカー保証などといった点についても注目しながら検討を進めていきましょう。
それでは、家庭用蓄電池の選び方について詳しく解説していきます。
家庭用蓄電池の選び方について気になる方は、以下記事も参考にしてみてください。
関連記事:家庭用蓄電池の選び方と容量のポイントを徹底解説!(容量計算・使い方) | エコでんち
必要な容量より少し多めの蓄電容量を選ぶ
前段でも少し触れましたが、1日あたりの電気使用量や電化製品の消費電力などを確認したあとは、必要な蓄電容量より少し大きめの蓄電池を選ぶのがおすすめです。
たとえば、1日の消費電力が8kWhとした場合、ピッタリ同じ要領である8kWhの家庭用蓄電池を導入するよりは少し大きめの容量の蓄電池を選ぶのがよいでしょう。何年後かは分かりませんが、経年劣化などによって8kWh未満の蓄電容量になってしまう可能性があるため、余裕をもった使用ができません。
蓄電容量を選ぶ際は必要な容量に対して少なくとも1kWh以上の蓄電池から比較検討するとより良い選択であるといえるでしょう。
メーカー保証が充実しているものを選ぶ
家庭用蓄電池を長く使用したい場合は、製品寿命だけでなくメーカー保証の内容についてもあらかじめ確認しておきましょう。
家庭用蓄電池のメーカー保証は、容量保証と機器保証の2種類から構成されています。容量保証は、家庭用蓄電池の容量に関する修理や補償を行ってくれます。たとえば、定格容量の60%を保証という場合は、定格容量に対して60%を下回った際に無償の修理交換を受けられるというものです。一方、機器保証は、製品起因による不具合などによる影響を受けている場合に無償の修理交換を受けられます。
このようなメーカー保証の期間は、一般的に10~15年とされています。そのため、少なくとも15年の保証を受けられるメーカーから選ぶのが、長く使用する上で重要なポイントです。
また、自然災害による補償を受けたい場合は、自然災害補償を付帯しているメーカーを選ぶか、自然災害補償を提供してくれる施工販売店を選ぶ必要があります。
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単機能型とハイブリッド型の違いを把握しておく
家庭用蓄電池のパワーコンディショナは、単機能型とハイブリッド型、トライブリッド型といったタイプにわかれています。パワーコンディショナとは、電力の制御全般を担う機器のことです。
中でも単機能型パワーコンディショナは、家庭用蓄電池のみの制御に対応したパワーコンディショナを指しています。そのため、太陽光発電と併用する場合は、太陽光発電用のパワーコンディショナを別途用意しなければいけません。
一方、ハイブリッド型パワーコンディショナは、1台で家庭用蓄電池と太陽光発電を同時に制御できるほか、電力の損失を抑えられるのが強みです。トライブリッド型パワーコンディショナは、家庭用蓄電池と太陽光発電、V2Hの3台を同時に制御できるタイプです。
これから家庭用蓄電池と太陽光発電を同時に導入する場合は、ハイブリッド型パワーコンディショナを選ぶのがおすすめです。既に太陽光発電を設置している場合は、単機能型パワーコンディショナの方が導入コスト面に限っては優位性があるといえます。
V2Hの導入も検討している場合は、トライブリッド型パワーコンディショナ付き家庭用蓄電池を含めて比較してみるのもおすすめです。
非常時の運用方式を確認しておく
停電対策としても家庭用蓄電池を運用していきたい場合は、停電時の機能に注目してみましょう。
まず注目すべきポイントは、100V、100V/200Vどちらに対応しているかという点です。オール電化住宅に住んでいる方や、停電時に200V機器を利用したい方は、200V機器へ電力を供給できる家庭用蓄電池を検討する必要があります。たとえば、IHクッキングヒーターやエアコンなどは、200V機器の場合が多いです。
もうひとつは、特定負荷・全負荷型という点に注目しましょう。
特定負荷型とは、家庭用蓄電池の設置時にあらかじめ配線接続しておく部屋や場所を決めておく方式のことです。リビングやキッチンのみに配線接続している場合は、停電時に指定した箇所(ブレーカー)のみへ電気が供給されます。そのため、停電時に電気を無駄に消費したくないといった方には、メリットを感じられる方式です。
全負荷型は、家庭用蓄電池の設置時に全部屋へ配線接続しておく方式を指しています。停電時でもいつも通りに電気を使用したいといった場合には、使いやすい方式といえます。※分電盤内の配線状況やブレーカーの容量によっては全部屋へのバックアップができない場合があります
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蓄電池メーカー別サイクル数の目安
冒頭でも紹介したとおり、蓄電池はメーカーや製品によって寿命が異なります。
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メーカー | 伊藤忠商事 | 伊藤忠商事 | GP-STORAGE | Looopでんち |
品名 | スマートスターL | スマートスター3 | GP-STORAGE | エネブロック |
定格容量 | 9.8kWh | 13.16kWh | 11.5kWh | 2.4kWh~14.4kWh |
サイクル | 6,000 | 6,000 | 6,000 | 6,000 |
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メーカー | シャープ | シャープ | オムロン | 長州産業 |
品名 | JH-WB1921 | JH-WB2021 | マルチ蓄電プラットフォーム | スマートPVマルチ |
定格容量 | 6.5kWh | 9.5kWh | 6.5kWh/9.8kWh/16.4kWh | 6.5kWh/9.8kWh/16.4kWh |
サイクル | 8,400 | 12,000 | 11,000 | 11,000 |
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メーカー | ニチコン | ダイヤゼブラ電機 | 京セラ | HUAWEI |
品名 | トライブリッド 蓄電システム | アイビス7 | エネレッツァ | LUNA2000- 〇-NHS |
定格容量 | 4.9kWh/7.4kWh (9.9kWh/14.9kWh) | 7.04kWh/14.08kWh | 5kWh/10kWh/15kWh | 5kWh/10kWh/15kWh |
サイクル | 10,000 | 12,000 | 20,000 | 12,000 |
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メーカー | リミックスポイント | Jinko Solar | 住友電工 | テスラ |
品名 | リミックスバッテリー | SUNTANK | POWER DEPO H | パワーウォール |
定格容量 | 11.5kWh | 6.1kWh/9.2kWh/12.3kWh | 12.8kWh | 13.5kWh |
サイクル | 12,000 | 12,000 | 11,000 | 不明 |
なお、前半で解説したように家庭用蓄電池のサイクル数は、公式HPの製品ページやカタログに記載されていない非公開の場合もあります。
エコでんちは100種類以上もの家庭用蓄電池に関する仕様を把握しているので、公開できない情報なども含めて気兼ねなく相談いただけると嬉しいです。
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蓄電池をサイクル数上限まで使い切るとどうなる?
蓄電池はサイクル数の上限まで使い切っても、まったく使えなくなるというわけではありません。車を乗り換えるように新製品に交換する目安だと考えていただけると良いと思います。
また、容量保証というものがありメーカーによって記載は異なります。
たとえばシャープであれば、10~15年使用しても60%程度の蓄電容量を保証するという内容で保証を出しています。つまり、蓄電容量10kWhと仮定した場合、10年使用しても6kWhの容量を確保できるということです。
保証を全製品に対して出しているわけですから、試験結果に対して余裕を持たせた数値であると考えることができます。つまり、少なくとも保証で定められた蓄電容量は、指定された年までは維持できるということです。
家庭用蓄電池の寿命を考える時は最大容量で使用できる期間と、サイクル数の上限まで使用できる期間、サイクル数の上限を超えて使用できる期間に分けて考えるのが大切です。
また、それぞれの寿命(耐用年数)については、専門業者でなければ確認できない部分でもあります。気になる時は、まず相談してみるのがおすすめです。
まとめ
家庭用蓄電池は一見すると安くない買い物ではありますが、最近は30年以上使用し続けられる蓄電池(電池セル)も増えています。
長寿命の蓄電池を選ぶことによって今後の電気代値上げ対策に活用できるうえ、停電や災害時に家族を守るための保険にもなるのです。
家庭用蓄電池の導入について悩んでいる方や、家庭用蓄電池ごとの寿命についてより詳しく知りたい方はエコでんちへぜひお気軽にご相談ください。

MMEX Co.Ltd 代表取締役


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