太陽光発電と蓄電池はセットがお得?価格相場や選び方のポイント3選
最終更新日:2024.06.05 太陽光発電
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エコでんちへのお問合せも太陽光と蓄電池のセットでご検討される方が右肩上がりに増え続けています。
その中でも特に「セットの方がお得なの?」「太陽光だけ先に導入するのとどっちが良いの?」といったお問い合わせをいただいています。
太陽光発電と蓄電池、どちらもメーカーによる特徴や機能、設置容量の違いなどがあります。実は購入する販売店や工事の内容によっても価格に違いが出てきます。
そのため製品の価格だけでなく、良い販売店かどうか選ぶ必要があり価格が比較しづらいものとなります。
そこで今回は、太陽光発電と蓄電池のセット導入がお得なのか、価格相場や設備の選び方について詳しくご紹介します。
住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池をこれから導入する方やセット導入でどの程度の価格になるのか知りたい方などは、参考にしてみてください。
目次
太陽光発電と蓄電池をセットで導入する際の価格相場は?
まずは、家庭用太陽光発電と家庭用蓄電池の相場感がいくらくらいなのか解説します。
太陽光発電システムの平均的な費用や内訳は、経済産業省の資料「令和6年度以降の調達価格等に関する
意見」では1kWあたり28.4万円が価格(本体価格+設置費用)の中央値と明記されています。
出典:「令和6年度以降の調達価格等に関する意見」(経済産業省)(20240207_1.pdf (meti.go.jp))
一方、家庭用蓄電池システムの価格は、2019年度の目標価格が補助金ありきで1kWhあたり18.7万円とあります。なお、2030年度の目標価格は、ストレージパリティの達成に向けた価格水準として1kWhあたり7万円です。(ストレージパリティ:蓄電池を導入しない状況より導入した方がメリットの大きい状態)
※経済産業省「定置用蓄電システムの目標価格および導入の見通しの検討」参照
住宅用太陽光発電の出力4.0kW、家庭用蓄電池の蓄電容量9.5kWhで導入する場合を想定すると、以下のような価格になります。
【住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池の価格例】
設備 |
kW単価 |
価格 |
太陽光発電 |
4.0kW×267,000円 |
1,068,000円 |
蓄電池 |
9.5kWh×187,000円 |
1,776,500円 |
合計2,844,500円 |
つまり、太陽光発電と蓄電池をセットで導入した場合、設置価格は284万円程度です。
もちろん施工販売店によって太陽光発電の見積もり内容は異なりますし、設置工事の内容によっても費用が変わります。補助金制度を実施していない自治体があったり、メーカーによって必要な部材の数が違ったりといったことも重なると、実際は数十万円以上の価格差も生まれます。そのため、住宅用太陽光発電の正確な費用を確認したい場合は、複数の施工販売店へ見積もりを求めるのが大切です。
家庭用蓄電池の価格に関しては、原材料不足による材料価格高騰の影響、生産ラインを増やせないなどの問題から下がりにくい傾向にあります。
そのため実情は太陽光発電システムなら1kWあたり20~25万円、蓄電池システムなら1kWhあたり20~30万円と想定しておくと費用面で余裕を持った準備を進められます。
エコでんちでは、補助金制度に関するサポートも行っております。住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池に関する自治体の補助金制度を受けられるか気になっている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
2024年は太陽光発電も蓄電池も値上がり傾向?
2021年末頃から太陽光発電システム・蓄電池システムの価格は、値上がりし始めています。
値上がりの主な理由は、部品や機材の供給力と半導体価格の2点に関する問題が出ているためです。
太陽光発電システムについては、太陽光パネルのシェア7割を握る中国で電力不足が深刻化しました。すると製造工場の稼働率が低下するため、パネルの供給力は落ちました。
また太陽光パネルやパワーコンディショナなどに用いられるシリコンや半導体などの原材料不足による値上げおよび価格の高止まりも、太陽光発電システム全体の値上げに影響を与えている状況です。
さらに円安傾向が、値上げに拍車をかけているといえます。
なお、2024年時点でも太陽光パネルメーカーによる値上げは続いています。価格が落ち着くまでには時間がかかるといえます。
蓄電池システムの値上がりに関しても太陽光発電と同様に、半導体不足や世界的なEV(電気自動車)シフトなどによる原材料価格の高騰が大きく影響しています。
特に世界各国の自動車メーカーは、国の気候変動対策に対応するため、急ピッチでEV開発およびEV用バッテリーの調達を行っています。そのため、家庭用蓄電池の費用負担を抑えるためには、相場より安く提供している施工販売店を選んだり補助金制度を検討したりするのが大切です。
このように住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池の価格は外部要因によって影響を受けているため、値上がりが始まっています。しかし、世界的には環境保護という観点から脱炭素の流れが加速し、国内の企業や個人も再生可能エネルギーの導入促進が求められている時代です。
これから太陽光発電と蓄電池の導入検討を始める方は、まず施工販売店で見積もりを作成してもらい、なおかつ各メーカーの価格に関しても確認してみるのが大切です。
そのほか今後の太陽光発電システムの市場については、下記コラムもご参照ください。
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太陽光発電と蓄電池をセットで導入する方が良い理由
太陽光発電と蓄電池をセットで導入すれば、運用面や設置費用など、さまざまな面でメリットを得られます。
それでは、太陽光発電と蓄電池をセットで導入するべき理由を1つずつ確認していきましょう。
様々なモードで運用できる
住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池をセットで導入すれば、様々なモードを活用しながら柔軟に運用できるようになります。
多くの家庭用蓄電池には、複数の運転モードが搭載されています。
以下に一般的な運転モードを紹介します。
モード | |
売電の優先モード | 夜間に蓄電池で充電日中は蓄電池で自家消費することで、太陽光発電の余剰電力を増やし、売電収入を伸ばせる |
自家消費の優先モード | 主にFIT制度の適用期間が終了した方向け太陽光発電で発電した電気で自家消費し、余った電気を蓄電池へ充電夜間は蓄電池で自家消費を行い電気料金削減 |
おまかせモード | 家庭の消費電力量やパターン、天気予報などから自動で太陽光発電と蓄電池を制御してもらい、効率的に自家消費や充放電を行ってもらえる |
非常時用のモード | 災害などで停電した際、太陽光発電と蓄電池が連携し、余剰電力を充電したり住宅設備へ供給したりできる |
太陽光発電単体では、発電した電気を消費したあとに余った電気を貯められません。そのため、系統連系(売電するために送配電網と接続した状態)していれば売電可能なものの、固定買取価格は電力量料金単価より安い傾向です。卒FITなどで全量自家消費(系統連系していない状態)している場合は、余った電気を損失してしまいます。
また、蓄電池単体では発電できないため、売電モードなど一部モードを活用できません。
そこで太陽光発電と蓄電池をセットで運用すれば、上記のような運転モードを全て活用できるほか、効率よく電気料金を削減したり売電収入を伸ばしたりすることも可能です。また、日中に発電した電気を充電しておけば、夜間や消費電力量の多い時間帯に自家消費できます。
太陽光発電と蓄電池をセットで導入するのは、電気の自給自足や非常時のエネルギー対策としてもメリットのある運用方法です。
ダブル発電を行っても固定買取価格が変わらない
2024年から太陽光発電と蓄電池をセットで導入してもダブル発電による制限を受けないため、通常通りにFIT制度で売電を進めることが可能です。
ダブル発電とは、夜間に蓄電池で充電を行い、日中に自家消費しながら太陽光発電で発電した電気を売電する運用方法のことです。
FIT認定を受けた住宅用太陽光発電でダブル売電を行う場合、売電収入アップの反面自家消費による脱炭素といった効果を低減させるリスクもあります。そこで2018年度までのFIT制度は、ダブル発電を行える太陽光発電・蓄電池の状態なら固定買取価格を数円下げられる仕組みでした。
しかし、固定買取価格は年々低下の方向で更新され、売電単価と電力量料金単価の水準が同程度になり、ダブル発電とダブル発電なしによる収益の差は抑えられました。
そのため、2020年度からのFIT制度では、ダブル発電の押し上げ効果にかぎらず固定買取価格が統一されています。(押し上げ効果:ダブル発電による運用)
さらに2024年度の固定買取価格は低下し、かつ電力量料金が値上げ傾向で推移しています。そのため、固定買取価格の方が安い状態です。
太陽光発電と蓄電池をセットで導入およびダブル発電しても固定買取価格は変わりませんし、併用による自家消費率アップで電気料金削減効果を伸ばせます。
外観をすっきりさせられる
太陽光発電と蓄電池をセットで導入した場合、1度の工事で配線ケーブルや機器類の設置や工程を進めてもらえます。すると、後付けの場合と比較して、配線ケーブルや機器の配置などといった外観をすっきりさせられます。
自宅の外観を重視している方や各種機器の配置についても気になってしまう方などは、特にメリットの大きなポイントです。より外観をすっきりさせたい方は、実績や評判の高い施工販売店へ相談し、どのように施工を行ってもらえるのか確認するのが大切です。
設置工事費用を安く済ませられる
太陽光発電と蓄電池をセットで導入すれば、設置費用を抑えられる可能性があります。費用面で負担を抑えられるのは、メリットの1つといえます。
太陽光発電もしくは家庭用蓄電池を先に設置し、どちらかの設備をあとから設置する場合、施工費用などの負担が増加してしまいます。
なぜなら太陽光発電と蓄電池の設置工事時、人件費が都度かかってしまいます。
また、太陽光発電の設置時にパワーコンディショナや接続箱といった部材を住宅2階部の外壁に設置していると、蓄電池を設置する際に足場を設置しなければ工事を進められません。
つまり、足場の設置費用がかかってしまうため、合計の施工費用負担も増えてしまいます。
こういったさまざまな理由により先に太陽光発電もしくは蓄電池いずれか一方を導入してしまうと、10~20万円ほど合計の工事費用が高くなります。
設置費用を可能なかぎり抑えながら太陽光発電と蓄電池を運用したい方は、セットでの導入を検討してみましょう。
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パワーコンディショナの設置数が1台で済む
ハイブリッド型のパワーコンディショナを導入しやすいのが、セットでの導入によって得られるメリットです。
パワーコンディショナとは太陽光発電でつくられた直流の電気を、分電盤へ送る前に交流の電気へ変換する機能などが搭載された制御機器のことです。
中でも単機能型パワーコンディショナは、太陽光発電もしくは家庭用蓄電池いずれか1台の制御のみに対応しています。そのため、太陽光発電と家庭用蓄電池を併用するには、2台のパワーコンディショナを購入し、接続しなければいけません。
ハイブリッド型パワーコンディショナは、1台で太陽光発電から供給される直流電気の交流変換、蓄電池への充電による直流変換や放電された電気の制御などを進められます。
そして、先に太陽光発電もしくは蓄電池いずれか一方を導入した場合、既存の単機能型パワーコンディショナを取り外して、ハイブリッド型のパワーコンディショナを取り付けたり、パワーコンディショナを2台に増やしたりしなければいけません。、その分パワーコンディショナの購入・交換費用もかかるため、大きな負担です。
パワーコンディショナだけでも1台あたり15~30万円程かかるので、別々に設置する理由がなければ費用負担の少ない同時設置の方がオススメです。
配線工事のための穴あけが少なく済む
蓄電池と太陽光発電を同時設置した場合は、配線工事にかかる穴あけの数を抑えられます。
自宅の外観、外壁のデザインなどを崩したくないという方などにとっては、特に大きなメリットであり導入しやすい要素の1つです。
後付けでハイブリッド型の蓄電池を導入する時は、太陽光発電の単機能型パワーコンディショナを取り外し、交換しなければいけません。
また、元々設置されていたパワーコンディショナの場所にハイブリッド型のパワーコンディショナを設置できない場合、その部分に開けられた穴を埋める処理をしなければいけないケースも出てきます。
状況によっては、蓄電池や太陽光発電、パワーコンディショナなどの後付けにより、穴あけの穴埋め処理および穴あけの数増加につながります。
住宅メーカーの中には断熱機能が低下しないよう、外壁工事を推奨しない住宅メーカーもあるので、太陽光発電や蓄電池の後付けの際に思ったとおりの配線工事を進めてもらえない可能性もあり注意の必要なポイントです。
外壁の見栄えを保ちたい時や断熱機能を保ちたい時、見栄えやその他理由から穴あけの数を抑えたい時は、蓄電池と太陽光発電を同時に設置してみましょう。
電気代を削減できる
太陽光発電と蓄電池の同時設置は、効率よく電気代を削減する上でメリットの多い設置方法といえます。
晴れの日の日中は、太陽光発電によって発電された電気を自家消費することで電気代を大幅に削減することが可能です。
しかし、夕方や早朝、夜間になると太陽光発電の発電量が、低下および0の状態へ変わります。そのため、発電できない・発電量を増やせない時間帯に消費電力量が増えてしまうと、電気代削減効果も薄れてしまいます。
また、家庭用蓄電池を単体で導入したとしても、オール電化住宅や深夜帯の安い電力を使用している家庭以外では、電気代削減効果を伸ばすことが難しい状況です。つまり、電力量料金単価の安い時間帯に充電し、電力量料金単価の高い時間帯に自家消費しなければ、蓄電池単体で電気料金を削減できません。
蓄電池と太陽光発電を同時に設置すれば、太陽光発電で発電した電気を蓄電池に貯めておき、消費電力の多い時間帯や夜間などに自家消費できるようになります。また、夜間に電力量料金が安いプランへ変えなくとも、電気料金削減効果を期待できるのが強みの1つです。
なお、卒FIT後には、蓄電池の運転モードを切り替えて、全量自家消費することも可能です。細かな制御を進めていくには、太陽光発電だけでなく蓄電池の運転モードを活用していく必要があります。
2022年から電気料金の値上げが続いているため、節電といった方法だけでは対処することの難しい環境へ変わっています。太陽光発電と蓄電池を同時に設置することは、家計負担の軽減という点で大きなメリットです。
災害対策につながる
太陽光発電と蓄電池の同時設置は、地震や台風、噴火といった災害対策としてもメリットの大きな運用方法といえます。
大規模災害において自治体や電力会社によるライフラインなどの復旧作業には時間がかかるため、各家庭で食料品やエネルギーの備蓄、確保を行わなければいけません。特に東日本大震災などの大規模災害では、数日もしくは1ヶ月~停電が続いてしまいます。
太陽光発電と蓄電池をセットで導入していれば、停電時でも晴れの日に発電および充電し続けられます。あとは、充電式ラジオ・テレビ、スマートフォンなどを稼働させながら情報収集を継続したり冷蔵庫や電気ケトルなどで調理したりしながら在宅避難を継続できます。
太陽光発電単体では災害時に非常用のコンセントを1カ所使えるだけですが、全負荷型蓄電池なら家全体で電気を供給できるようになります。
全負荷型蓄電池は、設置工事の際に全部屋のコンセントや住宅設備と接続可能なタイプを指します。停電時には全部屋で自家消費でき、照明やエコキュートなども使用することが可能です。
災害対策として太陽光発電と蓄電池の導入を検討する際は、停電時の運転モードについても注目しながら比較検討してみましょう。
太陽光発電の出力に合った蓄電池の蓄電容量や仕様を同時に検討できる
太陽光発電と蓄電池をセットで導入する場合は、さまざまな仕様を1度に検討できるため、後付けより比較検討時の負担を抑えられます。
蓄電池の蓄電容量を選ぶ際は、太陽光発電の出力に合わせるのが大切です。
なぜなら、太陽光発電の出力を下回る蓄電容量を選んでしまうと、余剰電力を全て充電できないためです。反対に出力を上回る蓄電容量を選んだ場合、余剰電力を全て充電できる一方、蓄電池の設置費用負担の増加および上限いっぱいまで容量を使わずに運用してしまいます。
そのため、蓄電池を検討する際は、太陽光発電の出力を少し上回る蓄電容量を選ぶのが大切です。
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蓄電池と太陽光発電の価格を抑えるには?
蓄電池と太陽光発電の価格を抑えるには、相場より安い販売店・施工店を選んだり安い製品で組み立ててもらったりするのも大切です。
しかし、相場より安すぎる販売店・施工店に注目しすぎてしまうと、施工品質や他の問題に気付かず契約してしまう可能性があります。また、安すぎる製品や部材は、品質という点で問題が生じている可能性もあるので、なるべく施工費用や本体価格だけでなく他の点からも費用を抑えていけるよう対策を立てていきましょう。
具体的には、自治体独自の補助金制度で、蓄電池と太陽光発電の価格を抑えられます。
2024年時点で住宅用太陽光発電や家庭用蓄電池に関する国の補助金制度は、実施されていません。しかし、各自治体で独自の補助金制度を立ち上げている場合があり、条件を満たせれば一定の補助金を交付してもらえます。
たとえば、東京都の「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」という補助金制度は、以下のような条件を満たすことで蓄電池の太陽光発電に対する補助金を交付してもらえます。
設備 | 補助金の条件 |
蓄電池:機器費用の4分の3まで補助 |
太陽光と蓄電池を同時に設置する場合、以下いずれかのうち小さい額を補助 ・120万円 ・助成対象経費に対して4分の3の金額 |
太陽光発電 | 新築住宅への設置 出力3.6kW以下の場合:1kWあたり12万円(上限36万円) 出力3.6kWを超える場合:1kWあたり10万円 (50kW未満) 中古住宅への設置 |
自治体によっては、蓄電池と太陽光発電いずれかの設置、もしくは同時設置で数10万円程度の補助金を交付してもらえます。また、都道府県主体の補助金制度だけでなく、市区町村主体で行われているケースもあるので、自身に合った内容を選べる可能性があります。
これから蓄電池と太陽光発電の設置準備を進める方は、販売店・施工店に協力してもらいながら自治体独自の補助金制度について確認したり比較検討したりしてみましょう。
太陽光発電と蓄電池をセットで導入した場合のデメリット
続いては、太陽光発電と蓄電池をセットで導入した場合に注意すべきポイント、デメリットについてわかりやすく解説します。
初期費用負担が大きくなってしまう
太陽光発電と蓄電池をセットで導入する場合は、初期費用負担が大きくなってしまう点に気を付ける必要もあります。
前半の価格に関する項目で紹介したように太陽光発電システムなら1kWあたり20~25万円、蓄電池システムなら1kWhあたり20~30万円が、各設備の相場といえます。
一般的な出力5kWの太陽光発電と蓄電容量10kWhの蓄電池を導入する場合、300~425万円程度の費用が掛かる計算です。
補助金制度などを利用できたとしても単体で導入する場合より費用負担はかかるため、あらかじめ予算や収支のシミュレーションを丁寧に行った上で、慎重に判断しましょう。
蓄電ユニットの設置スペースを確保する必要がある
特に屋内・屋外共に空きスペースの少ない状態では、設置場所に関するデメリットを感じる可能性があります。
太陽光パネルの設置場所は屋根のため、あらかじめ屋内や庭などのスペースを確保しなくとも問題ありません。しかし、家庭用蓄電池を設置するためには、蓄電ユニットを設置するための場所と施工スペースが必要です。
そのため、太陽光発電と蓄電池を同時設置する場合は、実績のある施工販売店へ相談し、現地調査などを行ってもらった上で設置環境に適した蓄電池を選びましょう。
各設備のメンテナンス費用がかかる
同時設置にかぎらず太陽光発電と蓄電池の併用は、維持管理費用の負担増加につながります。導入を検討している方は、維持管理費用もシミュレーションに加えた上で丁寧に対応してもらえる施工販売店へ相談しましょう。
太陽光発電と蓄電池はメンテナンスフリーではないため、放置してしまうと経年劣化などに気付かず運用してしまい、ある日故障・発電量低下・蓄電池のエラーといった事象に直面する可能性があります。
点検・メンテナンス頻度を抑えることは大きな損失につながるため、定期的に点検を行ってもらい、必要に応じて修理なども進めてもらうことが大切です。
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太陽光発電と蓄電池をセット導入しなくてもいいケースはある?
太陽光発電と蓄電池をセット導入しなくて問題のないケースは、以下の通りです。
・夜間の消費電力量が少ない方
・予算面から太陽光発電と蓄電池両設備の費用を負担できない
・元々消費電力量が少ない
費用やその他理由から蓄電池の後付けでも問題ない場合は、卒FIT後に導入という選択肢もあります。
FIT制度の適用期間が終了した場合、固定買取価格で売電できません。また、売電単価は固定買取価格より安いため、売電収入重視で運用しても電気料金削減効果を伸ばしにくい状況です。
そのため、卒FIT後は、全量自家消費へ移行した上で蓄電池を併用した方が、電気料金削減効果を伸ばしやすいといえます。
主な太陽光発電や蓄電池メーカー
太陽光発電と蓄電池を検討する時は、価格だけでなくメーカーについて把握しておくのも大切です。
それでは、太陽光発電や蓄電池を取り扱っている主なメーカーを紹介していきます。
長州産業
国内メーカーの長州産業は、太陽光発電と蓄電池を販売していて、さまざまな種類の太陽光パネルを取り扱っています。
太陽光パネルに関しては、ヘテロ接合セル(異なる半導体を使用した太陽電池)などの技術を組みこんだGシリーズをはじめ、高効率な単結晶のBシリーズ、積雪地域向けの融雪機能付き太陽光パネル「ほっとパネル」などが代表的です。
蓄電池については、ハイブリッド型のパワーコンディショナが搭載されているタイプや単機能型、指定の部屋のみ供給可能な特定負荷型と全部屋へ供給される全負荷型まで揃っています。
たとえば、Smart PV multiの場合は、事前に単機能やハイブリッド、全負荷型や特定負荷型など指定でき、屋内や屋外どちらにも設置することが可能です。屋外もしくは屋内どちらかの場所には設置できない方、積雪や湿度の関係から屋外への設置が難しい方など、さまざまな方に検討しやすいのは、長州産業の大きなメリットといえます。
ソーラーフロンティア
ソーラーフロンティアも国内メーカーで、住宅用や産業用太陽光発電システムの他、蓄電池を取り扱っています。
住宅用向けの太陽光パネルシリーズは、主に出力405~415Wの単結晶シリコンタイプとなっています。単結晶シリコンは熱に比較的弱い欠点があるものの、発電効率20%前後の高効率を維持できる強みもあります。そのため、同じパネル面積でも他のタイプより効率よく発電できるのが、単結晶シリコンの強みです。
熱による影響を受けにくい・高温多湿の環境ではない場合は、単結晶タイプの太陽光パネルを検討しやすいといえます。
蓄電池のラインナップに関しては、6.5kWhや9.8kWhといった一般的な容量の家庭用蓄電池だけでなく、16.4kWhという大容量タイプもあります。
また、単機能型蓄電池だけでなくハイブリット型蓄電池、全負荷タイプのハイブリッド型蓄電池も製造されているので、太陽光発電の仕様や停電時の過ごし方に合わせて比較検討することが可能です。
屋根面積や蓄電池の設置場所に余裕がある方や大容量タイプの蓄電池を設置したい方などは、多くの電気を貯められるソーラーフロンティアから検討してみるのもいいでしょう。
シャープ
大手電機メーカーとしても有名なシャープは、太陽光発電や蓄電池の製造販売も行っています。
太陽光パネルに関しては、他メーカーと異なり屋根形状に合わせて設計されているのが特長です。
切妻屋根向けの太陽光パネルは、長方形のベーシックな形状から正方形に近い形状もありますし、BLACKSOLAR ZEROという高温に強く、出力を保ったまま小型化されているタイプも揃っていて、屋根面積の小さい住宅にも設置しやすいシリーズといえます。
寄棟屋根向けの太陽光パネルシリーズには、屋根形状に沿った三角形のパネルもあるので、屋根の端までパネルを設置しやすく、無駄のない配置を検討できる仕様です。
蓄電池については、定格容量4.0kWhのコンパクトなシリーズをはじめ、8.0kWhや12.6kWhといった中規模~大容量タイプも取り扱われています。また、設置工事の工期を短縮するために簡易基礎で対応してもらえますし、HEMSによる効率的な電力使用や充電も実現できます。
停電時には全部屋へ電力を供給可能な配線接続の他、特定の部屋へ配線接続してもらうことも可能なので、非常時の過ごし方に合わせて検討できるのが特長です。さらに、200V機器に対応しているので、エアコンなど200V機器を使用したい場合でも役立ちます。
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太陽光発電や蓄電池の良い販売店・施工店を選ぶポイント
太陽光発電と蓄電池を設置する時は、販売店・施工店の質を見極める必要があります。しかし、初めて販売店・施工店を選ぶ際は、特に見極めの難しい状況ではないでしょうか。
そこで、良い販売店かどうかを見分けるためのポイントを4つ紹介します。
太陽光・蓄電池販売店どちらも施工実績がしっかりしている
太陽光発電は普及が始まってから10年以上経過しましたが、家庭用蓄電池についてはまだ新しい業界で、これから普及していく住宅設備の1つです。
そのため太陽光発電の施工実績はあっても、蓄電池の施工実績が少ない販売店がまだまだ多いのが実情となっています。
中には、別の販売店に工事方法を確認する業者もあるほどです。
太陽光発電と蓄電池はどちらも電気配線工事が伴いますので、住宅設備や外壁などを守るためにも確かな実績のある販売店・施工店かどうかは確認するべきです。
主な確認方法としては、公式HPの実績件数を見たり見積もりおよび相談の際に施工方法を聞いたりしてみましょう。実績豊富かつ評判のいい事業者なら、多数の施工件数から施工技術を磨かれますし、あらゆる設置場所や状況に応じて施工方法を提案してもらえます。また、対応の丁寧な施工販売店は、事前に費用や設置工事の流れなどに関する詳細な説明を行ってもらえます。
まずは各施工販売店の施工実績や評判を確認した上で、見積もりを依頼する業者を決めていくのが大切です。
保証・サポートが充実していて不要なサービスを付帯していない
販売店・施工店を選ぶ際は、アフターフォローサービスや自然災害補償などが、付帯されているか確認するのも大切なポイントです。
太陽光発電や蓄電池にはメーカー保証が必ず付帯されます。しかし、メーカー保証は、製造時の不良や規定数値を下回った場合の出力保証のみにかぎられています。そのため、自然災害補償がついているかどうかは、メーカーごとに異なります。
台風や水災などで水没および破損してしまった場合に自然災害補償が付いていないと、メーカー保証で費用負担をカバーできず、自己負担で対応しなければいけません。
日本は地震や台風などの災害が多い環境なので、冠水や地震といった自然災害による被害を受けるリスクの高い状況です。そのため、自然災害補償についても注目していく必要があります。
なお、多くの販売店・施工店は、メーカー保証でカバーされない部分を独自の保証を提供しています。
そこで販売店を選ぶ時は、自然災害補償を付帯してくれるかどうか確認してみましょう。
また施工不良による被害を受けた際にどのような補償をおこなってもらえるのか、契約前に確認しておくのもトラブル対策という点で欠かせないポイントです。万。
工事の事故に対して「自社保証」としている販売業者の中には、万が一事故が起きてしまった場合に必要な補償をせず、計画倒産する事例も発生しています。
設置工事が原因なのに実費負担で修繕しなければならない、なんてことにもなりかねません。
悪質な販売店を避けるには、「工事の事故に対する保険(工事瑕疵保証)に入っている販売店なのか」を確認しましょう。
エコでんちでは、自然災害補償をすべての太陽光・蓄電池メーカーに10年間、工事賠償保険、PL保険15年間・上限1億円※までを付帯しているので安心です。
※工事賠償保険・PL保険は工事中~10年目(工事賠償保険・PL保険の上限)は保険会社の補償として最大1億円、10年以降~15年迄の工事賠償保険・PL保険は上限100万円
詳細に見積もりを記載している
販売店・施工店へ見積もりを作成してもらう時は、担当者の対応だけでなく見積もりの作成方法について確認しておくのも大切です。
見積もりの作り方は、各事業者によって異なります。重要な項目を1つにまとめて記載していることもあれば、1つ1つの金額を丁寧に記載していることもあります。
そのため、見積もりを確認する際は、「一式」として雑にまとめられていないか、設備の型番や製品名を丁寧に記載しているか、意味の分からない値引きや追加費用がないか慎重に確認しましょう。
丁寧に見積もりを作成している販売店・施工店は、誠実な事業者といえますし、正しい知識を持っている事業者として候補に入れやすいといえます。
販売員・販売店の知識がしっかりしている
製品のメリットしか伝えず、デメリットを教えてくれない販売員や、正しい知識をもたずに誤った案内をしてしまう販売員が一定数存在します。
デメリットは製品カタログにも書いておらず、インターネットにもなかなか書いてありません。そのため、自身で各製品の特長や注意点を判断するのは、難しい側面もあります。
つまり、販売実績がしっかりしている業者や、カタログだけでなく取扱説明書まで読んでいる販売員でないと製品ごとの特徴について知らない場合がほとんどです。
また、一部の悪質な業者は、「導入すると節電意識が高まって月○千円の電気代削減が見込める」など、根拠のないシミュレーションを提示していることもあります。
販売店を選ぶ時は、正しい知識をもっているアドバイザーが在籍していて、問い合わせや見積もりの際に根拠のある内容を丁寧に話してくれる販売店から選びましょう。
エコでんちでは環境省認定資格「うちエコ診断士」監修のもと、各家庭の電気使用量や地域ごとの日射量などから算出したシミュレーションや、蓄電池の容量ごとに停電時使える家電の量を比較できるシミュレーションなど用意しています。
ご家庭に合った太陽光発電・蓄電池をご検討の際は、ぜひお問い合わせフォームよりご依頼ください。
まとめ
太陽光発電の費用は、1kWあたり20~25万円、蓄電池システムなら20~30万円といった価格で推移しています。また、自治体独自で住宅用太陽光発電や家庭用蓄電池の補助金制度を提供している場合があるので、導入時に費用負担を一定程度抑えられます。
災害対策として非常用電源の導入を検討している方や電気代の高騰による影響を抑えたい方は、今回の記事を参考にしながら蓄電池と太陽光発電をセットで導入検討してみてはいかがでしょうか?
弊社エコでんちでは、住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池、V2Hを取り扱っており、蓄電池と太陽光発電をセットで導入することも可能です。
さらに、15年の工事保証と10年の自然災害補償を付帯しているので、施工品質やアフターフォローといった点でも強みがあります。
各補助金制度の実施状況や申請に関するサポートにも対応しているので 少しでも気になった方は、エコでんち公式HPの見積もりフォームやお電話、公式LINEからお気軽にご相談ください。
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